R45、ポンコツ入りました。

なかなか売り上げの伸びない兄の店を案じ、兄想いの優しい弟が「最近、BMWが気になんだけど!一年くらいで、カッコイイの仕上げてくんない?」などと右も左も分かってないようなコトを言ってくれたので、とりあえずR45をあてがうことにしました。

モノは、ネットオークションで見つけた不動車。1~2年前にエンヂンの始動は確認しているそうなんで期待しちゃいますが、現状、ただのポンコツです。(良い意味で)

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立ち姿はしっかりしていますが、

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やっぱり、ただのポンコツです。

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走行距離は61,000km。年式(1979年2月製造)を考えれば、このくらいは当然ですね。

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ハンドル周りの色褪せ、錆びもなかなかですが、印字はハッキリ残っています。

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グリップの状態はかなりの劣化具合ですが。

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フロントフォークに錆びはありますが、摺動部の状態は良好でした。フォークの動きも渋くないので、とりあえずの走行なら大丈夫そうです。

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フロントホウィールの状態はそれなりですが、清掃すればそこそこキレイになりそうです。タイアにも目立つひび割れもなく、溝はしっかり残ってました。これなら車検も通りそうですね。
ただ、ブレーキが思いっ切り引き摺ってるんで、これは何とかしないといけません・・・。

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リア側も同様のヤレ具合ですが、ブレーキもサスペンションもOKでした。

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しかし、この錆びと汚れは・・・、どうしましょう?

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それに、反対側のサイレンサー、なんか錆びて割れてません?
排気漏れしてなければ良いんですが・・・。

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ガソリンタンクは交換されています。元のガソリンタンクはかなりヒドイ状態だったらしく、R65LS用を取り付けたそうです。内部が再コーティングされてるのであまり期待はできませんが、とりあえず使用できれば御の字です。

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汚れてはいますが、シートの状態は悪くないですね。

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アララ、こんなところにイグニッションコイルが顔を出してます。コンニチハ。

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長期不動車らしく、エンヂンはドコも白く粉を吹いちゃってます。ある程度はキレイにできますが、この手の錆びは跡が残っちゃうんですよね。

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オイル漏れの跡もすっかり乾いちゃってます。

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定番のプッシュロッドチューブの根元からのオイル漏れも、ご覧の通り。

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この頃のR45(とR65)は、エンヂン左側だけじゃなく

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こっちにも穴が開いてるんですね、蜘蛛の巣が張ってますが。

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トランスミッションも錆と汚れがヒドイですが

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O/H前提なので、なんとかなるでしょう。

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ということで、車輌のチェックはOKです。

問題は、この車輌の自動車検査証返納証明書にあります。書類上の前所有者が法人で登録されていて、しかも前所有者の方も故人となられているそうなので、すんなりと登録、名義変更できるのかかなり心配なんです。譲っていただいた方からはサポートを約束していただきましたが、実際に登録に行ってみないとどうなるか分かりません。

ということで、とりあえず走れるように24ヶ月点検と整備を施して、さっさと登録まで持ち込みたいと思います。燃えるぜ。

あ、そういえば、確か弟は「金に糸目は付けないから!ヨロシク!アハハ!」みたいなコトを言っていたような気がするんで、無事に登録が済んだらゴリゴリにカスタムしちゃいます。
弟よ、兄さんに任しとけッ!

 

(続く)

 

不動車を起こしたい、ついでにゴリゴリにカスタムされたい方、ご相談くださいッ!

Valeo製セルモーターのO/Hと修理。

先日入庫したR100RSから取り外したValeo(ヴァレオ)製セルモーター、注文していた部品が入荷したので、在庫とするため修理&O/Hします。

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症状としては、スタータースウィッチを押すとセルモーターが回る音がしているのに、エンヂンが掛からないといったモノでした。タコメーターが動いていませんでしたので、クランキングできていない、つまりセルモーターがフライホウィールを回せていないと判断し、ソレノイドスウィッチの故障を疑いました。(クランキングしないと点火信号が発生しませんので、火花も飛ばず、タコメーターも動きません。)
ソレノイドスウィッチは、セルモーターのドライヴギアをフライホウィールに噛み合わせるという役割を(同時にドライヴギアを駆動すためのスウィッチという役割も)担っていますので、このような症状が出た場合、ソレノイドスウィッチに機械的、または電気的な故障が起こったと考えて間違いないと思います。

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(動画でご覧いただけます。)

実際に故障したセルモーターの症状を確認してみます。

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(動画でご覧いただけます。)

案の定、ソレノイドスウィッチが壊れてドライヴギアの飛び込み動作ができなくなっています。本来、ドライヴギアは飛び込んで(移動して)回転するのですが、飛び込まずに回転していますので、ソレノイドスウィッチ内部のコイルが断線しているようです。こうなると交換するしかありません。

てことで、セルモーターを分解します。

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純正のValeo製セルモーターはハウジングの内側にマグネットを接着しているだけなので、走行距離(始動回数)が多い車輌ではマグネットの剥離が起こりやすくなり、結果、エンヂンが始動できなくなるというトラブルにつながります。

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セルモーターにはかなり大きな電流が流れますので、それだけ熱を持つことになります。加えて、エンヂン上部に設置されているため、エンヂンが掛かっている間は常に高温に晒されていますから、接着剤が劣化してマグネットが剥がれるのも、ある意味、当然かもしれません。高年式の車輌では剥離対策が施されたValeo製セルモーターを使用しているモノもありますので、メーカー側でも認識、改善したのだと思います。

ちなみに、コレがマグネットが剥がれたモノになります。

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O/Hする際には剥離対策が施されたEME製マグネットハウジングに交換しますので、マグネット剥離の心配をすることなく長くValeo製セルモーターをお使いいただけます。

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マグネットが剥がれた状態でセルモーターを回すと、ギャギャギャー!という嫌な音がし、すぐに分かりますので、セルモーターから異音が発生したら早めに点検、修理することをオススメします。

余談ですが、エンヂンを掛けるときは、なるべく短時間で始動するコツを日々の始動の中で探るのが良いと思います。掛かるまで長くセルモーターを回すと、セルモーターにもバッテリーにも負担が掛かります。調子の良いエンヂンとキャブレターであれば、寒い時期以外はスターター(チョーク)要らずで始動できるハズです。
普段からスターターを使わないと始動できない場合は、まずはキャブレターの調整、同調を見直したり、O/Hするなどし、それでも改善しないようならシリンダーヘッドのO/Hも検討する時期に来ているのかもしれません。始動性の悪さが気になっている方、ご相談くださいッ!

ということで、EME製マグネットハウジングにキレイに清掃したアーマチュアコイルを取り付けます。もちろん、軸部はグリスアップしています。

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ブラシが減っている場合は交換します。

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ブラシホルダーとブラシを取り付けて、ブラシを押さえるスプリングをしっかりハメ込みます。

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新品のブラシに交換した場合、ブラシを押さえるスプリングの先端の位置が高くなるので、そのままだとカヴァーに干渉することがあります。カヴァーを仮組みして干渉しているようであれば、適当なスペーサーを入れます。M5のワッシャーでも構いません。

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カヴァーをしっかり固定すれば、アーマチュアコイル側はOKです。

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ドライヴギアを駆動する遊星ギアが収まっているところもカヴァーを外して清掃し、

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たっぷりグリスを入れておきます。

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通常のO/Hではココまでの作業になりますが、今回はソレノイドスウィッチも交換になりますので、もう一手間掛かります。

故障したソレノイドスウィッチ(右)と比べると、各部の材質が変更されているようです。

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ピストン(可動鉄心)のリンク部の材質が樹脂になっているのが気になりますが、それほど大きな力は掛からないので大丈夫なのでしょう。古いピストンと組み合わせても動作しますので、ピストンだけ再利用するのも良いかもしれませんね。

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各部を清掃、グリスアップしてソレノイドスウィッチを取り付けます。
ピストンが移動するとドライヴギアが飛び込む仕組みが分かると思います。

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で、先に準備しておいたアーマチュアコイルを取り付け、動作テストをします。

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(動画でご覧いただけます。)

バッチリ!ですね。これで、O/H&修理は終了です。

ココまで直すとそれなりにコストは掛かりますが、それでも新品のセルモーターを購入するよりは安く修理できます。マグネット剥離の心配のない新品を購入しても、数万キロでグリスアップ、ブラシ交換くらいのメインテナンスは必要になりますので、むやみに交換せずに整備、修理して使うのもアリなのではないでしょうか。

BOSCH(ボッシュ)製セルモーターは故障知らずの優れものですが、モーターを駆動するのに必要な電流が大きいため、バッテリーが弱ってくると途端に始動が困難になるという欠点があります。それに比べると、VALEO製のセルモーターはBOSCH製のモノよりも消費電流が小さく、トルクも大きいので、ちょっとバッテリーが弱ったくらいでは始動困難になることもありませんので、マグネット剥離さえなければ、確実にBOSCH製のモノより良いモーターだと思います。こういう対策部品があるのは本当に有り難いことですね。

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/H&修理を承っております。ご相談くださいッ!

北方(埼玉)から、トランスミッションのO/H。

ちょっと遠方のお客様からトランスミッションのO/Hのご依頼です。
走行距離57,000kmほどの車輌(R100RS、モノサス)を入手されたばかりだそうですが、外観がかなりヤレた感じだったらしく、当初は外装を再塗装してエンヂンをキレイに磨き、フレームも錆びたトコロを塗り直して乗り出すつもりが、手を付け始めたら車輌がバラバラになっていたッ!とのこと。
そんな折に当店のブログでO/Hのサービスを知り、これを機にトランスミッションもO/Hすることにしたそうです。有り難いことですッ!

さっそく、届いたトランスミッションを確認します。

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ニュートラルスウィッチとドレインボルト付近にオイル汚れがありますが、

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このぐらいの汚れは普通ですね。

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エンヂンに取り付ける側のオイル汚れがちょっと強い気もしますが、インプットシャフトのシールからの漏れはなさそうなので、おそらくオイルポンプカヴァー辺りのオイル漏れが原因でしょうか。

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分解前にインプットシャフトの回り具合を確認。

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(動画でご覧いただけます。)

アウトプットシャフトの回り具合も確認し、作業後、この状態と同じくらいクルクル回るようにします。やってやるッ!

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(動画でご覧いただけます。)

てことで、作業前の確認も終わったので、トランスミッションを分解していきます。

カヴァー下側のボルト、錆びもそうですが、ちょっと砂が詰まってることがよくあります。そのまま工具を突っ込んで回すとナメてしまうことがありますので、ちゃんとキレイにしてからボルトを回します。

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特殊工具を使ってアウトプットフランヂを取り外します。
シールとの接触部の状態も良好で、当たりが付いて光ってはいますが、爪が引っ掛かるようなこともありません。

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んで、取り外したカヴァー。カウンターシャフトのベアリングが収まるトコロにスラッヂが溜まっていますが、ココは構造上オイルが下に逃げないので、ある程度の距離を走った車輌であれば、どれもこんな感じだと思います。

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ケース内部のギア、シフトセレクターなんかを取り出したら

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オイルシールを取り除いてカヴァーとケースの洗浄です。
ケースの中も非常にキレイな状態でした。

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外したドレインボルトにも鉄粉がまったく付着していなかったので、お客様がお送りいただく前に清掃していないのだとしたら、前オーナーはしっかり乗って、しっかりオイル交換されていたのではないでしょうか。このトランスミッション、当たりだと思いますッ!

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こりゃ、気合が入りますね。(いつも入れてます。)

洗浄の際には、オイルフィラーの穴や

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オイルドレイン、ニュートラルスウィッチ取り付け部の穴もしっかり均してキレイにしておきます。車載の状態でも作業できますが、ケース単体でのほうがやりやすいですからね。

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どうでしょうかッ!

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当たり面もご覧の通りッ!

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もちろん、カヴァーガスケットもキレイに剥がれているッ!

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バァーン!

 

スミマセン、ジョジョ世代なもので、取り乱してしまいました。

気を取り直して、ケース内部の部品の点検と部品交換です。
シフトセレクターを分解します。

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走行距離の多い車輌で折れることのあるリターンスプリング、このスプリングも擦れて光っているトコロが見受けられますね。コレが進行すると、痩せた部分が割れたり折れたりして、スプリングが破損した時のギアから変速できなくなってしまいます。

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出先でそんなことになれば、どうやって帰れというんでしょうか。しかも、それが1速だったりしたら・・・。不安になった方、是非、ご依頼をッ!(悪質な営業)

樹脂製のローラーは接触面に磨耗もなく、軸部のガタもなく良好でした。

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他の軸部や接触部にも異常は見られませんでしたので、シフトセレクターをキレイにし、元通りに組み立てます。このとき、2枚のギアの歯を正しく噛み合わせておかないと、まったく変速できなくなりますので、忘れずに確認しておきます。

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続いて、シフトフォークの確認です。異常な磨耗や焼けた跡もなく、非常に良好ですね。

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各シャフトのギアも点検します。こちらも大変良好で、歯にもドッグにも異常なしです。

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ブッシュのガタつきもありませんでした。
これだけ各部の状態が良いとシフトもスコスコ入りますし、ギア抜け、ギア鳴りも、よほど雑な操作をしなければまず起こらないと思います。

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ベアリングにもガタはあまりありませんでしたが、もちろん交換しておきます。

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(動画でご覧いただけます。)

それにしても、インプットシャフトのこのインナーレース、普通はもう少しシールとの接触部に強い当たりがあるもんなんですが、このレースにはそれがほとんどありません。
ひょっとしたら、以前にしっかりO/Hされているのかもしれません。前オーナーのメインテナンスも良かったんだと思います。俺の出番、要らなかったんじゃ?と思うほどです。アハハ。

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というわけで、各部の点検と交換も終わったので、トランスミッションを組み立てていきます。

ケースをしっかり温めて、シャフトとシフトセレクターを取り付けます。

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ケースが冷めるのを待って、シム調整を。ビシッと決まったッ!

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シム調整が終わったら、カヴァーをしっかり温めて取り付けます。シム調整も大事なんですが、このカヴァーの取り付け次第でシャフトの回り具合が軽くも重くもなりますので、ココが一番のポイントかもしれません。

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カヴァーが冷えるのをちょっと待って、インプットシャフトとアウトプットシャフトがクルクル回ることを確認したら、シールを挿入してアウトプットフランヂを取り付けます。
このフランヂの固定ナット、締め付けトルクが220±15N・mとなってますので、細マッチョ気取りの人(俺)にはちょっとキビシイです。あ~、もっと長いトルクレンチが欲すぃ~。

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お送りいただいた際にシフトレヴァーが外されていたので、手持ちの部品を取り付けて1速から5速までの変速を確認すれば

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できました。

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インプットシャフトもッ!

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(動画でご覧いただけます。)

アウトプットシャフトもッ!

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(動画でご覧いただけます。)

クルクル軽いッ!

バァーン!

 

以上、無事に作業も終わりましたので、こんな感じで

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丁寧に梱包してお送り致しますので、もうしばらくお待ちください。

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あとは、実際に車体に取り付け、試乗していただいて、シフト操作まで確かめていただければOKですね。車輌のセミ・レストアのご報告も兼ねて、ご来店くださるのをお待ちしております。もちろん、ダメ出しのご連絡でも構いませんが・・・。(緊張)

この度は、トランスミッション単体での作業のご依頼、有り難うございましたッ!

 

今回は、元の状態が良かったため比較的楽な作業になりましたが、どのような状態だったとしても目指すゴールは同じですので、「なんか、トランスミッションから異音が聞こえるような・・・」、「最近、ギア鳴りが多くなってきたかも?」、「アララ、またギアが抜けたよッ!」なんて症状が出始めましたら、ちょっと部品代は多く掛かってしまいますが、O/Hを検討されて良い時期かもしれません。

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/Hを承っております。ご連絡くださいッ!

R100RS、オイル漏れ修理と始動不良の点検。(その3)

オイル漏れ修理で入庫しているR100RS、破断していたダイオードボードのマウントが入荷しましたので、さっそく作業に取り掛かります。

使用するのは、輸入屋ビーマーさん取り扱いのアルミ製ダイオードボードマウントです。
せっかく交換するのであれば、破断することのある純正マウントよりもこちらのほうが良いと思います。実際、高年式の車輌ではリヂッドな固定方法に変更されている車輌もありますので、メーカー側でもフレキシブルなゴム製マウントよりトラブルが少ないと判断したのかなと。

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てなわけで、またセルモーターを外します。ズコー。

ダイオードボードマウントを交換するには、こちら側からもナットにアクセスしないといけないんです。場所も狭いので、手の大きな人(俺)にはちょっとキビシイ作業です・・・。

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で、取り外したマウントがこちら。
ボルト部がゴムから取れちゃってます。壊れてないマウントも、ゴムに歪みがありますね。お客様には負担になりましたが、早期発見できたことは、結果的には良かったのかなと思います。
また、アルミ製マウントに交換するとアース線は不要になりますので取り外しておきました。

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位置決めにちょっと苦戦しましたが、アルミ製マウントもしっかり取り付けできました。

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バッチリです。微動だにしませんッ!

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これで、ようやくフロントカヴァーを閉じることができます。

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セルモーターなんかも元通りにして、作業終了です。イエスッ!

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ガソリンタンクを固定するクリップがなかったのでお客様に問い合わせたところ、外して保管しているとのこと。このクリップがないと、段差に乗り上げたときにタンクがガコンッと浮く可能性がありますので、ご注意ください。
在庫もありますので、紛失されている方はご注文ください。1個¥80(税抜)になります。

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てことで、最終確認のため近所をグルッと一回り、試乗してみました。

良いんじゃないでしょうかッ!
エンヂンからの異音もなく、アイドリングも安定しています。社外品のサイレンサーのためエンヂンのフィーリングはノーマルと異なりますが、低速から響く太い排気音はなかなかシビレます。おそらく高回転まで回せばこのサイレンサーの魅力をもっと味わえそうなんですが、組んだばかりなのでブン回すわけにもいきません。(当然)

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さて、明日の朝まで置いてみて、オイル染みができてなければ良いんですが。

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予定外の作業が増えてしまいましたが、入庫前よりも良い状態に仕上がっていると思います。あとは実際にお客様に乗っていただいて、オイル漏れ、滲み、それと過大なオイル消費が直っていることを確認していただくだけですね。
週末のご来店、お待ちしておりますッ!

 

ダイオードボードの取り付け具合の点検や、ダイオードボードマウントの交換も、ご相談くださいッ!

R100RS、オイル漏れ修理と始動不良の点検。(その2)

オイル漏れ修理で入庫しているR100RS、内燃機加工屋さんからシリンダーヘッドが戻ってきましたので、作業再開です。

通常2週間のところ、数日早く仕上げてもらったので、こちらも頑張って作業に取り掛かります。レッツ・ゴー!

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打ち換えたヴァルヴガイド、ピカピカですね!
もちろん、指先で感じられるようなガタつきもほとんどありませんッ!

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今回、ヴァルヴフェイスを研磨してシートリングもカットし直してもらっているので、当たりは悪くないんですが

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ヴァルヴの擦り合わせを行い、確認しておきます。
しっかり閉じますように。(祈り)

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で、キレイに洗浄してシリンダーヘッドを組み立てます。ピカピカ~。

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シリンダーヘッドを組み付け、ヴァルヴクリアランスを調整すれば

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バッチリです。良い感じに組めたんじゃないでしょうかッ!

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それにしても、状態の良い車輌です。
ヘッドカヴァーを固定するスタッドボルトまでピカピカです。当然、ガスケットなしでカヴァーを乗せても、ピタッと面が合っちゃいます。これなら、オイル滲みすら起こりませんね。

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てことで、無事にエンヂンが元に戻りました。

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続いて排気系。シリンダーヘッドのネジ山もご覧の通りの良好な状態ですが、次回の取り外しを考え、しっかりアンチシーズを塗っておきます。

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できました。

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あとはキャブレターを戻せばエンヂン始動となるんですが・・・

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ピストンヴァルヴの汚れが気になったんで

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取り出して洗浄しちゃいました。

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といっても、汚れてはいるもののピストンヴァルヴの動きは悪くありませんでした。日常的に乗られている車輌ならあまり問題にはならないと思いますが、このまま汚れが付着していけばそのうち渋くなりますからね。あまり乗られない車輌だと、そのうち固着することもあります。なので、せっかくですのでスムースな動きに戻ってもらいました。

さらに、エンヂン洗浄中に気付いたオイルフィルターのガスケット。モノサス以降の車輌では、この紙製のガスケットは基本的に不要なんです。
おそらく、どこかのタイミングで使用され、その後のオーナーも同じように倣って使ってきたからだと思いますが、本来の白いO-リングによるシール性を損なうだけでなく、油圧の低下を招いたりしますので、ご注意ください。

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むしろ、モノサス以降のエンヂンの場合、この白いO-リングを嵌めたときのハミ出し具合をよく確認してください。指先で触ってO-リングがしっかりハミ出ていれば良し、取り付け面とツライチのようであればスペーサーを追加します。

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あとは、取り付け面をしっかり均してキレイにし、元通りに組めばOKです。

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というわけで、オイルも交換してエンヂン始動ッ!

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(動画でご覧いただけます。)

点火時期もビタッと安定していますッ!

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んが、フロントカヴァーを取り付けようとしたところ、ダイオードボードのマウントが破断してました・・・。

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(動画でご覧いただけます。)

在庫がないので慌てて注文、明日にも届く予定です。マウントが届き次第、交換して最終確認しますので、週末の納車には十分間に合うと思います。もうしばらくお待ちください。

 

(続く)

 

シリンダーヘッドのO/Hだけでなく、オイル交換やフィルター交換、不意のダイオードボードのドラブルなども、ご相談くださいッ!