R60/7、J&Pカスタム。(その3)

「気軽に乗れるようにしっかりと整備して、ボロボロにヤレた外観でカッコ良く仕上げたいッ!」というR60/7、たっぷりお時間はいただいていますが、少しずつ作業を進めています。

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お客様から「週末、部品を持ち込んでも良いですか?」とのご連絡があり、すでにタイア交換は済ませていますが、持ち込まれた部品をすぐに仮組みできるよう不要なモノも取り外しておきます。

まずはガソリンタンクを外しまして

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フロントフェンダーも取り外します。

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リアフェンダーとサブフレームも外したいんですが、テイルランプとウィンカーへのハーネスがフレームの中を通ってますので

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ちょっと変わったコネクター(しかも抜きぬくい!)を外して

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とりあえず、リア周りをゴッソリ取り外しました。

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外装を取り除いただけなのに、すでに雰囲気が出始めているッ!

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やっぱり、フェンダーがなくなるとタイアのトレッドパターンが強調されますね!イカス!

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あとはお客様の到着を待つばかりです。どんな部品が届くのかしら。

 

~翌日~

てことで、お客様が持ち込まれた米国で入手したというタンクとサブフレーム、シートを仮組みしてみました。オォッ!なんかコレで十分イケてるんじゃないでしょうかッ!

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センタースタンドをちょっと戻すと、こんな感じ。

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斜め後ろから見ても

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真後ろから見ても、カッコイイー!

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このベコベコのタンクが雰囲気ですね~。

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まったく固定できてませんが・・・。

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シートの造りも良いんですが

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現状では位置がまるで合いません。ズコー。

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このくらいピタッとさせたいですね。

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サブフレームも、右側上の穴は1箇所合いましたが

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左側はまるでダメでした。

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精度が全然出てないんですよね。

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リアサスペンションもハの字になっちゃってます。

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右側は2~3mmほどですが

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左側は10mmくらいズラさないと・・・?

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何より、今のままだとリアサスペンションがフルボトムしたときにタイアがフレームに当たっちゃいます。アメリカ人はコレで納得なんでしょうか。

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アメリカ人A 「コイツがテキトーに作ったのさ。オレは見たよ!」
アメリカ人B 「イヤ、コイツがやったのさ。本当だぜ、アーハー?」

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とでも言ってそうな感じですが、見た目はカッコイイんですよねー。お客様もすんごく喜んでましたし。

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それと、こちらの部品もお持ちになりました。

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この錆び付いたリアフェンダーがお客様のツボらしいです。手前のショートタイプのフロントフェンダーも錆びるのを待つとのこと。

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ちょっと変わったエンヂンガードも、やはりこのヤレ具合がツボらしいです。

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くー、やっぱりアカン人やー!(もちろん良い意味で)

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といった感じで、かなり具体的にカスタムの方向性が見えてきました。公道を走れるように仕上げるにはクリアしなければならないことが色々ありますが、時間はたっぷりありますのでコツコツ進めてまいります。お客様だけでなく、モギーも益々楽しみになってきたッ!ウォー!

 

(続く)

 

お持ち込み部品の取り付けの相談も承っております。ご連絡くださいッ!

R60/7、J&Pカスタム。(その2)

「気軽に乗れるようにしっかりと整備して、ボロボロにヤレた外観でカッコ良く仕上げたいッ!」というR60/7、たっぷりお時間はいただいていますが、少しずつ作業を進めています。

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車輌をお預かりした翌日、お客様がご来店くださったんですが、そのときにタイアの話になりまして、「ご希望のタイアがあれば、ご自身で手配されても構いませんよ。」とお伝えしたところ、ソッコーで届きました。

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「全然急いでません。時間があるときに進めてください。」って言ってたくせに、仕事が早いッ!逆に、キュンときちゃう・・・。

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オッ、このトレッドパターン!ファイアーストーン!

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週末に幾つかの部品をお持ち込みになられるので、そのときに雰囲気を見てもらうためにも、さっそく交換しちゃいます。

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ドラムに磨耗もほとんどなく、状態はかなり良好です。ヘンな虫の巣みたいのがありますが。

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表にもヘンな巣が・・・。

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てことで、タイアを交換します。リムにある古いテープは剥がさなくても問題なさそうなんですが、

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せっかくなのでキレイにして

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新品のリムバンドとチューブを使いたいですね。

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できました。

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もちろん、フロントも頑張ってキレイにしました。地味に大変な作業・・・。

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どうですか!横から見てるとフツーっぽいですが、

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前から見ると、この迫力!

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このパターンを魅せるなら、フェンダーは邪魔ですね。

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後ろから見ても

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ヤバそうな雰囲気がプンプンします。カッコイイ~。

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これで、部品をお持ち込みになったときのイメーヂも掴みやすくなったと思います。アレとアレとアレ、どんなのお持ちになるのかしら?楽しみー!

 

(続く)

 

お持ち込みのタイアの交換も承っております。ご相談くださいッ!

R60/7、J&Pカスタム。

最近、少しずつお問い合わせが増えてきたとはいうものの、まだまだ「仕事~♪が、来~な~い~♪フフ~ン♪」と鼻歌交じりで細々した作業をこなす毎日に、突然、大きなお仕事がッ!なぜ当店にッ!でも、有り難いことですッ!キャー!

 

こちらのお客様、5年ほど赴任していた米国から帰国する際にR60/7も持ち帰られたそうで、そのR60/7を「気軽に乗れるようにしっかりと整備して、ボロボロにヤレた外観でカッコ良く仕上げたいッ!」と、ご連絡くださいました。同じく米国で購入した部品もお持ちで、カスタムのイメージはほぼできているとのこと。メールでのお問い合わせだけでも、かなりオモシロイ方向性の作業になりそうな予感ッ!しかも、

「全然急いでません。時間があるときに進めてください。」

anago

だって。大掛かりな加工ができない当店には有り難いお話。ステキ・・・。

 

てことで、保管している倉庫の契約がちょうど切れるそうなので、さっそくR60/7を引き取りに行ってきました。

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車輌を降ろし、確認してみます。うーん、雰囲気あるなぁ。

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このまま乗っても良さそうな感じがしますね。

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正面から見た立ち姿もビシッとしてます。

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右サイレンサーがちょっと下がってるのが気になりますが。

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走行距離は11,648マイルですから、18,700kmくらいでしょうか。

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米国からの輸入車なのでヘッドライトのレンズカットが右側通行用になってます。コレだと車検に通りませんので、変更しないといけません。ま、カスタムするので問題ないかな?

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で、イグニッションキーがちょっと変わってました。

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こういうタイプもあったんですね。初めて見た気がします。

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ついでにキーをONにしてみると、お客様が「1年くらい前まで走行していた車輌らしいです。」とおっしゃっていた通り、バッテリーもまだ使えそうな状態で、インヂケーターもクッキリ点灯しました。オォ~!

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色褪せてはいるものの、スウィッチにも異常はなさそうで

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灯火類の動作もほぼ正常でした。こりゃ、簡単な整備で走らせられるかも?

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このリフレクターてんこ盛りな感じ、アメリカっぽいですね~。

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エンヂンやトランスミッションもキレイですし、ホント、今にも始動できそうです。

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エンヂンマウントのナットが1個ありませんが・・・。

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タンクの中の状態はイマイチですが、交換予定なので問題なしです。

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破れがあるシートも交換予定なので、こちらも問題なしです。

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フロントブレーキと

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リアブレーキに引き摺りはありませんでした。

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ワイオミング州という乾燥した地域で購入した車輌とお聞きしましたが、確かに錆もあまりなく、1977年製の車輌(約40年前!)であることを考えると、かなり状態は良いんじゃないでしょうか。やっぱり、保管されている場所、使用される環境でバイクの状態は大きく変わるんですね。イイなぁ・・・。

ただ、ファイナルドライヴのケースにちょっとした傷がありました。何かが落っこちたんでしょうか。右サイレンサーが下がっていたのも、それが原因かもしれませんね。

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ということで、外から確認できる車輌の状態は把握できました。

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さぁ、どんな車輌に仕上がるのかしら?楽しみー!

 

(続く)

 

個人で輸入された車輌の整備&カスタムも承っております。ご相談くださいッ!

 

オマケ

こちらのお客様、なんと趣味がアメリカの白バイ!なんです。バイクに乗り始めたときから「白バイ野郎ジョン&パンチに憧れて、ずっとアメリカの白バイを乗り継いでます。」という、真性の白バイマニア、それもアメリカ本国仕様をまんまで乗るのがスタイルだそうで、細部の拘りもハンパじゃないッ!すんごい楽しそうッ!

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もちろん、取り締まりのための手帳や後部に差してある警棒(トンファー)もホンモノッ!しかも、iPodに警察無線(もち現地モノ)を録音してスピーカーから流す本格派ッ!

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昔あったゲームの「ナンシーより緊急連絡」ってヤツを思い出しちゃいました。

CHQ

つか、またしてもアカン人、キター!(良い意味で)

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北方(埼玉)から、フロントフォークのスプリングの交換。

何度か作業をご依頼くださっている「当初は外装を再塗装してエンヂンをキレイに磨き、フレームも錆びたトコロを塗り直して乗り出すつもりが、手を付け始めたら車輌がバラバラになっていたッ!」というお客様、今回はフロントフォークのスプリングの交換のご依頼です。有り難いことですッ!

実は、以前にフロントフォークをO/Hさせていただいたときにお話はお聞きしていたんですが、ようやく注文していたフォークスプリングが届いたそうで、当店までお持ち込みくださいました。

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で、コレが持ち込まれたフォークスプリングです。いわゆるプログッレシヴスプリングですね。よく仕事してくれそうな雰囲気です。

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このスプリング、WILBERS(ウィルバース)という比較的新しいドイツのメーカー製のモノでした。なんでも、注文時にライダーや車輌の細かいデータを伝えることでお客様に最適なサスペンションを用意してくれるオーダーメイドシステムだそうです。リアサスペンションはそれほど待たずに届いたようですが、フロントのフォークスプリングは数ヶ月待ちだったとのこと。オーダーメイドなら時間が掛かかるのも納得ですが、ちょっと長い気もしますね。

てことで、さっそく交換します。比べてみると純正のスプリングより少し長いですね。フムフム。

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最適なサスペンションを謳うだけあり、油面も指定されています。普段、フォークオイルの量だけで管理していますので、ちょっとドキドキしますね。

とりあえず300ml用意して

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注入してみます。

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で、しっかりエア抜きします。かなり油面が下がりました。

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それでも指定された油面(140mm)より高かったので、注射器でチューと吸い上げビシッと調整します。

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参考程度ですが、こんだけ抜けました。

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スプリングをソーッと入れれば

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できました。

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作業自体は難しいコトはないんですが、エア抜き→放置プレイ→エア抜き→放置プレイ→・・・に結構な時間が掛かりました。油面でフォークオイル量を調整&管理してみると、普段の指定オイル量での交換作業がかなりアバウトな作業に思えてきますね。これからは油面も確認してみようかな?

ということで、この度はフォークスプリング交換のご依頼、有り難うございましたッ!初めて扱うスプリングで、こちらも興味深く作業させていただきました。是非、走行後のインプレッションもお聞かせください。楽しいご報告、お待ちしておりますッ!

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/Hだけでなく、フォークスプリングの交換も承っております。ご相談くださいッ!

 

オマケ

ブログの更新を怠っている間に、フロントフォークを取り付けましたとのご報告がッ!しかも、タンクまで塗り上げているッ!まんま純正のクラシカルブラックやん。スゴイ・・・。

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冷やかしのR100RS、オイルの交換と。

先日、オイル交換についてブログに書いたところ、「アレ?そういえばオレのも・・・、モギーさーん!」と、いつも冷やかしに来てくださるR100RSにお乗りのお客様が慌ててオイル交換にご来店にッ!有り難いことですッ!つか、まんまと釣れたー!

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さっそく、サッとオイルを交換しまして

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抜いたオイルの量を確認してみます。1.6リットルくらいですね。2,000kmで0.9リットルのオイル消費なら、50,000km近く走行している2本サス時代の車輌としては良いんじゃないでしょうか。

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ついでに、昨年からお預かりしていたお客様のオリヂナルフレームの塗装も、ちょうど塗り終わったので確認してもらいました。

というのも、ご友人にモノホンの溶接職人がいるらしく

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某氏より入手したサブフレームに荷台を取り付けてもらったそうです。なんでも、「仕事するバイクにしたいんだい!」とのこと。エッ?エッ?このR100RSを?仕事道具を満載にして使いたい?当時のフラッグシップモデルなのに?

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と、やんわり説得しても頑として聞かないお客様。「じゃ、お願いしまーす。」と持ち込まれたのでした。ま、こういうの嫌いじゃないんスけどね。ウフフ。

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残念ながら当店には溶接する設備と技術がありませんので、塗装と取り付けのお手伝いしかできませんが。いつかモギーも・・・。

てことで、徒歩2分くらいのトコロにあるブラスト屋さんに塗装の剥離と錆落としをお願いして

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プシューっと

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塗りました。

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どうですかね?仕上がりはプロの塗装屋さんに遠く及びませんが、しっかり塗りましたのでお許しください。けっこう大変なんです・・・。

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ということで、この度はオイル交換のご依頼、有り難うございましたッ!エンヂンの調子はバッチリのようですし、オイル消費もそれほど激しくないことが分かりましたので、いよいよ紀伊半島まで走りに行けそうですね。またお時間のあるときに、今度はサブフレームの取り付けにご来店ください。シートもご用意して、お待ちしておりますッ!

 

オイル交換だけでなく、ちょっとしたカスタムのご相談も承っております。ご相談くださいッ!

ワガママなR80、サイレンサーの交換。

昨年の年末に「もう少し、マフラーの音を元気にしたいですね。」とのことで、H管を取り付けさせていただいたR80にお乗りのお客様、新年早々、またしても「このサイレンサー、試してみたいですね。」と某社のサイレンサーの取り付けについてお問い合わせくださいました。どうも、まだ元気さが足りないようです。またかッ!でも、有り難いことですッ!

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で、ご希望のサイレンサーについてお伺いしてみると、どうやら汎用品らしく、取り付けにはけっこう手間が掛かりそうでした。サイレンサーの差込部の径は問題ないようでしたが、取り付けのためのステイがどうなっているか不明で、サイレンサーの位置、角度、それに音質と音量など、実際に現物を合わせてみないとわからないコトだらけ。当店では大掛かりな加工はできませんので、金属加工屋さんに頼まなければならないとなると、当然、納期もそれなりに掛かってしまいます。これで出来上がりに満足できなかったとしたら・・・、かなりのギャンブルです。イヤな予感しかしないッ!

なので、モノサス用として販売されているサイレンサーをオススメしたところ

 

「分かりました、すぐ注文してください。また送料が掛かっても構いませんから。」

 

だって!もう、どうにでもして・・・。

anago

てことで、英国moto-binsからモノサス用Sito製サイレンサーが届きましたので、さっそく交換します。価格は£215.00、現在(2016/1/7)のレートで¥44,000(税抜)くらいになりました。

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純正サイレンサーと比べると長さは10cmほど長くなり、エンド部が2本サスのような形状になります。純正2.24kgに対し2.86kgと、重さは片側で600gほど増えました。H管で軽量化できた分が少し減っちゃいましたね。

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できました。

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専用設計だけあってポン付けです。イタリアン・クオリィティに不安はありましたが、まったく問題ありません。しかも、サイレンサーが長くなって、なんだかとってもカッコイイ~!

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交換前よりも、リア周りの印象がグッと良くなった気がしますよね?ハイ、します。

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気になる音質は純正と似た雰囲気で良さそうな感じですし、音量もうるさいと感じるほどではありません。個人的には、見た目も含め良い選択だったと思います。店の中ではありましが、エンヂンを始動したときのお客様の感想も「良いですね。音が元気になりました。」と、ご満足いただいた様子。気に入ってもらえて良かったー!ホッ。

ということで、あとはブォンブォン走っていただいて、さらに元気になったマフラーからのサウンドをお楽しみくださいッ!この度はサイレンサーのご注文&取り付けのご依頼、有り難うございましたッ!また何かありましたら、遠慮なくご相談ください。しばらくはワガママもなくなりそうですが・・・?(複雑)

 

社外品サイレンサーの取り寄せ&取り付けも承っております。ご相談くださいッ!

西方(岡山)から、キャリパー加工。

(下書きしたまま更新しそこねていましたので)かなり前の作業になりますが、遠方のお客様からのご依頼で、4ポットキャリパーの取り付けのお手伝いをさせていただきました。有り難いことですッ!

注)
こちらの車輌、R80のお買い上げの前に作業を終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

所有される車輌はR65(モノサス)のシングルディスク仕様だそうですが、もう少しブレーキを強化(ダブルディスク化)するついでに、4ポットキャリパーも試してみたいとのこと。遠方のため車輌の持ち込みは難しいので、メールでのやり取りとキャリパー単体での加工で対応させていただくことになりました。

現物を見ていないのでお客様の言葉を信じるしかないのですが、取り付けピッチは同じなので、おそらく使えるのではないかとの情報を元に、届いたブレーキキャリパーとパッドを実際に車体に装着して確認してみます。たまたま当店に在庫車としてあったR80、仕入れておいて良かった~。

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ガーン。確かに取り付けピッチは同じなのですが、オフセットが違うのでディスクとキャリパーのセンターがまったく出ていないッ!

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外側にズレていればスペーサーで対応できるのですが、こうなると簡単な方法はありません・・・。

しかも、キャリパーがホウィールにゴツッと干渉していて、そのままではホウィールも回らないッ!

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フロントフォークからは少し離れますが、できればキャリパーサポートを製作してオフセットを調整するのが良いのですが、お客様の希望もあり、キャリパー側を加工することになりました。

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この4ポットキャリパーが使用されているR100R等のディスク径は、モノサス系の車輌のディスクと同径なので、パッドの当たりは問題なさそうです。ホッ。

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キャリパー間をつなぐブレーキパイプも純正部品で対応できそうです。これなら自然な感じで仕上がりそうですね。

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ということで、金属加工屋さんとも相談し、キャリパーの取り付け面を切削する方向で作業を進めることになりました。キャリパーをどれくらい切削するかはこちらで決定しますので、丁寧にオフセットのズレ具合を測定し、しつこく切削量を確認します。ココで間違うと取り返しがつきませんので。ドキドキ。(センターのズレは0.05mm以内に収まっていると思います。)

で、切削量も求められたので、続いてキャリパーを分解、洗浄します。いつも2ポットばかりなので、数が倍になる4ポットがこんなに大変だとは・・・。(見積りを訂正させていただいて、スミマセンでした。)

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ピストンはどれも問題ありませんでした。

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シールは少しヤレていましたが、まだ大丈夫かと思いますので再使用します。すぐに滲むようなら即交換ですが、そうでなくても次の車検整備のタイミングでの交換をオススメしておきます。シールキットの価格は、単純に2ポットの倍くらいです。

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キャリパー自体も良好ですので、この状態で金属加工屋さんへ持ち込むことになります。さて、どうなりますか。

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~数日後~

金属加工屋さんからキャリパーが戻りましたので、作業再開です。仮組みしたところ問題なさそうなので、加工したキャリパーをもう一度洗浄して組み立てます。

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ビシッとできました。

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こちらの指定どおりの寸法に仕上げてもらったので、ダメならオレっちの責任です。またしても、当店在庫のR80に登場してもらいます。

どうなのよッ!

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(動画でご覧いただけます。)

イイですね!ビシッとセンターも出てますし、ホウィールもクルクル回ってます。パッドの当たりも良さそうですし、これならお使いいただけると思います。ホッ。

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(動画でご覧いただけます。)

ということで、ちょっと前に行った作業の報告でした。

モノサス系のフロントフォークのアウターチューブとホウィール、ブレーキディスク(ダブルディスク)がR65やR80、R100RSでも共通だったこと、流用したキャリパーがたまたま取り付けピッチや取り付け位置、ディスク径が近かったことで、今回のような対応ができましたが、キャリパーによってはすんなり付かないことのほうが当たり前ですので、ある意味、BMWの設計のおかげです。それと、たまたま在庫していた当店のR80のおかげもあります。サンキュー、R80!

あとはお客様のほうで車体に取り付けていただき、ホースやフィッティングのための部品を用意していただければ完成になります。異径4ポットになりますので、くれぐれもキャリパーの取り付け向きの変更もお忘れなく。せっかくの4ポット化、ダブルディスク化が台無しになってしまいますので。
また、実際に取り付け、走行後にブレーキに違和感を感じるようでしたら、すぐに使用を中止し、キャリパーの取り付け部を点検していただければと思います。金属加工屋さんとも相談し、おそらく大丈夫との判断で進めておりますが、切削後の強度をテストできるわけでもありませんし、本来、キャリパーの加工はあまりオススメできるものでないことはお伝えした通りですので。

と、長々と書きましたが、無事に4ポット化&ダブルディスク化を完成させていただき、楽しいご報告をお待ちしております。この度はご依頼いただき、有り難うございましたッ!

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、キャリパーの取り付けのお手伝いやO/Hを承っております。ご相談くださいッ!

R65、フォークブーツの交換からの。

R65(2本サス)にお乗りの、モギーが足を向けて寝れない&当店のステマ担当のお客様、今回はフォークブーツの交換をご希望とのことでご来店くださいました。またまた有り難いことですッ!

注)
こちらの車輌、少し前に作業も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

前回ご依頼のオイルフィルターからのオイル噴出もすっかり治まったようなので、しばらくは走り回って楽しまれるのかと思っていましたが、先日納車したご友人のR80のフォークブーツを見ていたら

「自分のがショボく見えて、どうしてもッ!すぐにッ!交換したくなったッ!」

そうで、スッ飛んでいらっしゃいました。しかも、翌日はもう一人のご友人のR100RSと3台でツーリングに行くため、朝7時集合とのこと。やっとR80を納車できたと思ったら、まさかココにもワガママ・オーダーのお人がッ!いやん、逆にカコイイ・・・。

anago

あらかじめ連絡をいただいてはいましたが、閉店時間近くから始めるソッコー作業になりました。ウォー!急がねばー!

ということで、写真を撮るのもソコソコに作業を進めます。

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が、ついでにご依頼のちょっと固めのフォークスプリングへの交換も行おうとしたところ、どうもフォーク内部がアヤシイ感じがするので、急遽、O/Hすることに。ウォー!急がねばー!

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片側のダンパーロッドのピストンリングが、完全に錆と異物で固着しているッ!これではダンパーにならないッ!

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といった感じでドタバタと作業を進め、途中、お客様にフォークオイルを浴びせてしまうという大失態までやらかしつつ(本当に申し訳ありませんでした・・・)、ようやく完成と思ったら

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なぜかフロントフォークの動きが渋いッ!フォークブーツの収まりもイマイチッ!時計の針は深夜○時を指しているッ!明日はツーリングッ!今夜はもう・・・ダメ・・・です・・・。ガクッ。

wait

 

~翌々日~

あまりの出来事に意気消沈していましたが、なんとか元気になってまいりましたので、原因を探ります。というか、作業した手順を思い返し、冷静になった頭で考えたらすぐに分かりました。

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原因は、後付けのフォークブレイス(スタビライザー)でした。このフォークブレイス、自然なフォークスパンに対してちょっと狭いんです。

フォークブレイスをフリーにしてアクスルシャフトのクランプボルトを緩めてみると、マスキングテープの目印とアウターチューブの距離は7mmちょっとですが

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フォークブレイスをフリーにする前は9mmちょっとありました。

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その差2mmですが、コレだけフォークスパンが先細りしていれば、そりゃフロントフォークの動きも渋くなるハズです。なぜこんなコトが分からなかった!俺のアホー!

てことで、フォークブレイスとアウターチューブの間にスペーサーを入れることにしました。これで、インナーチューブにストレスを掛けることもほぼなくなりますので、自然なフォークスパンのままストロークできるようになると思います。つか、なぜショートタイプのフェンダーを取り付けたときに気付かなかった!俺のアホ、アホー!

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やはり、焦って作業するのはダメですね。いつもと同じ手順で落ち着いて作業していればこのようなことにはならなかったかもしれません。時間を気にして作業を省略した結果がコレです・・・。本当に申し訳ありませんでした。

ということで、問題も解決し、時間も十分にありますので、続いて収まりの悪いフォークブーツの作業に取り掛かります。

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こちらのR65はフロント周りを/5っぽくカスタムされているため、リア用のウィンカーステイと自作のステイを組み合わせてウィンカーが取り付けられています。

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このステイはご友人が作られたモノですので、少し加工してそのまま使用します。具体的には、ブーツへの逃げを罫書いて削り、曲げを少し深くしました。

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ついでに、2本サスのR65の場合、回り止めと空気穴を兼ねるロールピンがフロントフォークをクランプするアンダーブラケットに打ち込めませんので、ピンを短く切断したモノをブーツに挿入しておきます。

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どうですかッ!

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ウィンカーの位置もビシッと決まっているッ!

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クリアランスも十分ですし、わずかな加工でご友人作のステイを活かすことができたと思います。やってやったぞッ!

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軽く試乗した感じ、フロントフォークの動きも良いですし、交換したちょっと硬めのスプリングも悪くなさそうでしたので、あとはお客様が気に入ってくれれば言うことなしです。

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で、作業中にも気になったセンタースタンドの傾きですが、同年代の奥のR45とR65と比べても、やっぱり角度がキツくなってます。R45(手前)は肉盛り溶接されているとはいえ、角度をもう少しなんとかできれば、センタースタンドを戻すのもだいぶ楽になりそうです。後付けのオイルパンスペーサーがあるのでちょっと厄介ですが、そのうちなんとかしたいですね。

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てことで、すっかりお待たせしてしまいましたが、作業終了です。

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この度は、ツーリング前夜に終えるはずの作業が間に合わず、大変申し訳ありませんでした。予想外の展開で時間が掛かったこともありますが、後日行ったフォークブーツの取り付け具合の修正作業を考えても、初めからちょっと無理があったかもしれません。作業の見込みが甘かったことで、せっかくのご依頼とご期待にお応えできず、本当に申し訳なく思っております。結果的には、今まで気付いていなかったフォークブレイスの問題も解決でき、お客様好みの足回りに見た目も動きも仕上がりましたが、やはり最初からこういう状態に向かって作業をしなければと反省しております。今後はこのようなことがないように努めますので、また何かありましたらご相談いただければと思います。こちらの不手際でご色々と迷惑をお掛けしてしまいましたが、今回もご依頼いただき、有り難うございました。

 

フォークブーツの取り付け、フロントフォークのO/H、フォークスプリングの交換等、諸々承っております。ご相談ください。

長期不動のR80、夢から覚めて。(その4)

無事に登録も終え、販売に向け慣らしと試乗を進めている最中に売れてしまったちょっと前に仕入れた長期不動のR80、お客様のワガママ・オーダー(追加の作業)にもビシッと応え、かなりお客様好みの車輌に仕上げたハズでしたが・・・

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注)
こちらの車輌、少し前に納車も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

「もう少し、マフラーの音を元気にしたいですね。」と、またまたまたまたまた落ち着いた口調でお客様がおっしゃるので、ソッコーで英国moto-bins取り扱いのモノサス用のH管を注文、交換することになりました。

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普段、送料を圧縮するためある程度必要な部品がまとまってから海外への注文を入れるようにしているんですが、これも「お客様のために、イッツ・モギーモータース」という当店のポリシーによるもの。(あざとい宣伝)
当然、当初はもう少しお待ちいただくようお伝えしていたんですが

「すぐ欲しいです。送料が掛かっても構いませんから。」

となれば、注文しないわけにはまいりません。いやん、この人もカコイイ・・・。

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ちなみに、取り外したコレクターボックス、重量は3.5kgほどありました。急いで交換してしまったのでH管の重量は測定していませんが、およそ3kgくらいの軽量化になりそうです。

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ついでに、こちらの提案で取り付けさせていただいた社外品のサイドスタンドですが、タンデムステップを下ろしたときに干渉するとのことで、上方向にズラしました。なぜ取り付けたときに気付かん!俺のアホー!

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本来、タンデムステップは下側の穴に取り付けられており、フレームに設けられた突起(回り止め)によって位置決めされていますので、かなりしっかり締め付けましたが、もしクルッと回るようでしたらあらためてご相談ください。

で、こうなりました。バッチリですね!

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とうことで、さらなるワガママ・オーダー(追加の作業)とタンデムステップの位置調整(モギーのミス)にもビシッとお応えできました。

 

それにしても、ついこの前納車したばかりだと言うのに、なぜもう少し待てないッ!なぜッ!でも、H管取り付けのご依頼、有り難うございましたッ!お客様のご希望通り、ちょっとハジけるような感じの音になったと思います。ちょっと寒いですが、ガンガン走りに出掛けちゃってください!これで、しばらくはワガママもなくなりますかね?(少し期待)

 

モノサス用H管の取り付けや、サイドスタンド変更によるタンデムステップの位置調整も、ご相談くださいッ!

長期不動のR80、夢から覚めて。

無事に登録も終え、販売に向け慣らしと試乗を進めている最中に売れてしまったちょっと前に仕入れた長期不動のR80、お客様のワガママ・オーダー(追加の作業)を進めます。

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注)
こちらの車輌、少し前に納車も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

まずは、「やっぱりホウィールは黒くしたいですね。」と落ち着いた口調でお客様がおっしゃるので

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ホウィールを外し、タイアも外します。

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フロントホウィールはベアリングも抜いておきます。色とマスキングの指示書と一緒に発送すれば、あとは塗装屋さんにお任せとなります。

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ホウィールの塗装には2週間ほど掛かりますので、塗装から戻るまでの間に他の作業を進めます。

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ということで、アレの取り付けです。

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エンヂンガードを外すのがモギーモータース・スタイルなんですが、お客様がどうしてもとおっしゃれば取り付けることもやぶさかではありません。

エンヂンガードの取り付けと同時に「フォグランプも付けたいです。」と、また落ち着いた口調でお客様がおっしゃるので、たまたま当店に転がっていた廃棄予定の・・・じゃなくて、大事に大事に保管していた秘蔵のフォグランプをご用意しました。もちろん、分解してキレイにしてます。オゥ~、ビューティフォ~!

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バルブも点検しておきます。オッ!H2バルブ!

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ハーネスを長く作り直しておいて

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エンヂンガードに配線を通す穴を開けるため、フォグランプを組み立てて仮組みしてみます。ウホッ!なんかイイじゃない!

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で、グリグリ、シュッシュッと穴を開け、エンヂンガードの準備ができたので、配線を通します。フォグランプのON/OFFスウィッチも良い位置に付いたッ!

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おっし!それではレンズを戻しまして・・・

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ガーン。割れとるー。

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It is no use crying over spilt milk!(覆水盆に返らず!)

覆水盆に返らず:
太公望が周に仕官する前、ある女と結婚したが太公望は仕事もせずに本ばかり読んでいたので離縁された。太公望が周から斉に封ぜられ、顕位に上ると女は太公望に復縁を申し出た。太公望は盆の上に水の入った器を持ってきて、器の水を床にこぼして、「この水を盆の上に戻してみよ。」と言った。女はやってみたが当然できなかった。太公望はそれを見て、「一度こぼれた水は二度と盆の上に戻る事は無い。それと同じように私とお前との間も元に戻る事はありえないのだッ!」と復縁を断ったという故事による。(Wikipediaより)

などと諺の勉強もできる当店ブログ、じゃなくて起こしたミスを嘆いていても先へ進めないので、とりあえずハウジングだけ取り付けます。配線もスッキリできました。

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つか、なぜ割れたし!うわぁーん!

気持ちを切り替え、お次は「フォークブーツも取り付けできますか?」と、またまた落ち着いた口調でお客様がおっしゃていたフォークブーツの取り付けです。

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このタイプのヘッドライトステイには回り止めのロールピンが打ち込んであるんですが、フォークブーツを取り付ける際にはもう少し打ち込むことで

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ブーツの回り止め&空気穴として利用できます。

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できました。モノサスには、2本サスでよく使われるモノよりもヒダの少ないコッチが合いますね。

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さらに、「ハンドルも、もう少しゆったりした感じにしたいですね。」と、またまたまた落ち着いた口調でお客様がおっしゃっていたので交換します。

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今まで付いていたハンドルよりも幅広で、高さも数cmアップになりますので、ケーブル類も交換します。意外と大変です。

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パイプ径が独特なため選択肢のほとんどないハンドルですが、英国moto-binsから取り寄せたこのハンドル、アリだと思いますッ!

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オ~!ホウィールはないけど、なんかカッコ良くなりそう!

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あ、フォグランプのレンズも作業途中で届いたんで取り付けました。もちろん、しっかり点灯も確認済みです。おまけにもう1個予備が確保できたので、1回だけならレンズを割ってもOKですよ!(怪我の功名・・・)

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といった感じで、着々と作業は進んでおります。ホウィールが届くまでもうしばらく掛かりそうですが、届き次第納車できるように努めますので、それまでの間、10年振りの大型バイクへの想いをモンモンと募らせながらお待ちいただければと思います。キッチリ仕上げますよー!

 

(続く)

 

「ホウィールを塗り替えたい」、「アレも付けたい」、「コレも付けたい」といったワガママ・オーダーにも、できる限り対応させていただきます。ご相談くださいッ!