北方(埼玉)から、ステムベアリングの交換と。

一週間ほど前になりますが、以前にトランスミッションのO/Hをご依頼いただいたお客様が、今回はステムベアリングの交換にご来店くださいました。またまた有り難いことですッ!

そもそも、走行距離57,000kmほどの車輌(R100RS、モノサス)を入手され、当初は外装を再塗装してエンヂンをキレイに磨き、フレームも錆びたトコロを塗り直して乗り出すつもりが、手を付け始めたら車輌がバラバラになっていたッ!とのことで、そのお手伝いの第二弾になります。

で、塗装済みのフレームをお持ち込みいただいたのですが、事前にベアリングのアウターレースを外されていなかったそうなので

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オリヂナルの専用工具を使ってグイグイ抜き、ステムベアリングを交換しました。再塗装されたばかりのフレームで緊張しますが、専用工具を使えばご覧の通り。アラ、簡単!

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ついでに、フロントフォークと幾つかの部品をお預かりして、後日、O/Hさせていただきました。

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まずは分解してキレイにし、各部の点検から。インナーチューブの状態は、やや擦れた跡と小さな傷が1箇所ありましたが、オイル漏れを引き起こすほどではなさそうでした。他の部品も状態は良好です。

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今回ご依頼いただいた理由はコレ、ダンパーロッドのガイドリング(ピストンリング)です。この紙製のガイドリング、個人でもフロントフォークのO/Hに挑戦される方はいるかと思いますが、新品への交換はかなり苦労すると思います。元々付いていたモノを再使用する場合でもインナーチューブへの挿入は難しいですが、張りのある新品の場合、挿入する際にガイドリングが広がってしまい、強引に組みつけようとすればリングを傷めてしまいます。どうするッ!

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大丈夫、当店ではオリヂナルの専用工具を用意していますので数分で挿入可能です。バンザイ!

ちなみにこのガイドリング、取り付けには向きがあります。写真のように凹部を下にするのが正解です。

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で、外した部品を順番通りに元に戻せばインナーチューブの組み立てはOKです。

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フロントフォークのアウターチューブも、オイルドレイン用の穴の周りや、アクスルシャフトの挿入部をキレイに均しておきます。

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このアウターチューブはフレーム同様に粉体塗装で塗り直されていますので、マスキングの隙間から入り込んだ塗料を落とすのにちょっと苦労しました。ココに塗料が残っていると、アクスルシャフトの挿入がキツくなったりしますので。

また、フォークトップのO-リングが潰れて変形していましたので、交換しておきました。
(このとき、片側のオイルフィラーボルトが固く締まっていることを確認したのですが、それが後にトラブルを起こすことに・・・。申し訳ありませんでした。)

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フロントフォークを組み立てて、フォークオイルを入れてエア抜きし、一晩置いて漏れがないことを確認します。オイルシール、ドレインボルト、アウターチューブの底からも漏れはありませんでした。

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さらに、お客様ご自身でキャブレターをO/Hされた際に、バタフライシャフトのネジ穴をダメにしてしまったそうなので、その交換と(写真では分かりにくいですが、片側のネジ穴がユルユルになっています)

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当店オリヂナルのスターターノブの取り付けもご依頼いただきました。有り難うございますッ!

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その他、幾つかのご注文部品も用意し、一通りの作業を終えて梱包、発送したのですが、翌日、お客様からフロントフォークのオイル漏れのご連絡をいただいてしまいました。

こちらの思い込みで、片側のオイルフィラーボルトだけ確認して締まっていると判断し、結果、お客様に大変なご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。二度とこのようなことがないように努めますので、これに懲りず、またお手伝いさせていただければと思います。せっかくのご依頼にしっかりと応えられなかったこと、強く反省しております。本当に、申し訳ありませんでした。

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、フロントフォークのO/Hや、キャブレターの修理も承っております。

もしも私が犬であったなら。

以前、当店オリヂナルのETCアンテナ用ステイを購入してくださったお客様が、今度はオイル交換に来てくださいましたッ!しかも、ついでにこれまた当店オリジナルのスターターノブの取り付けまでご所望とのことッ!ウレシイッ!

もしも私が犬であったならば、うれションしていただろうッ!
If I were a dog, I would uresyon!

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そして、もしもピアノが弾けたなら、思いのすべてを歌にして君に伝えることだろうッ!
And, if I could play the piano, I would tell you how I love you with my song!

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懐かしの仮定法過去、受験生だった頃を思い出しますねー。

 

てゆうか、犬でも西田敏行でもないんで、バイク屋としてビシッと作業させていただきます。

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黒く汚れてはいますが、この時代のキャブレター仕様の空冷エンヂンなら、これが普通ですね。定期的に交換されているだけあって、オイルにオカシナ混入物も見られません。

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写真を撮り忘れましたが、スターターノブの取り付けもビシッとできてます。アハハ!

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こちらの車輌、元はR80RTだそうで、外装を外して軽快な感じにカスタムされています。以前は別の車輌でレース活動も楽しまれていたとのことですが、現在はこのR80でツーリングにガンガン出掛けているそう。走りを楽しみたい方をも満足させてしまう2V-OHV、やっぱり何か魅力があるんでしょうね。そういえば、当店にも試乗できる販売車両があったような?(宣伝)

で、ふと目に付くのがコレ、タンクに貼り付けられたマップホルダー。アラやだ、さりげない!

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こちらはお客様のオリヂナルだそうで、これは試作品とのこと。

ペロッと開くとこんな感じです。アラやだ、ステキ!

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B5サイズくらいでしょうか。ツーリングマップやiPad的なモノがスッと収まる使い勝手の良さそうなこのマップホルダー、もう少し改良を加え、できれば製品化したいとのこと。アラやだ、欲しくなっちゃう!

確かに、市販されているマップホルダーってタンクバッグを兼ねているモノが多いですから、ちょっと大きくなりがちでタンクの上が嵩張りますよね。素材も全天候対応となれば化繊に頼るのがコスト的にも良いのは理解できますが、どうしても安っぽく見えてしまいます。
コレは全体が織りでできたコットン生地、パイピングは革で仕上げてあるので雰囲気もお洒落ですし、何よりマップホルダーに特化しているので薄くてシンプル!アラやだ、ホントだ!

この時代のBMWにも良く似合ってますが、このカラーリングなら、どこぞの赤いイタリアンバイクにもマッチしそうです。マグネット式なので、アルミタンクだと使用できませんが・・・。

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マップホルダー、製品化できたらまたオイル交換のついでにでも(ココ大事)、お知らせくださいッ!

てことで、ステマはこのくらいにして、この度はご来店いただき、有り難うございましたー。

 

エンヂンオイルの交換からスターターノブの取り付け、ちょっとしたステマまで、お任せくださいッ!

Valeo製セルモーターのO/Hと修理。

先日入庫したR100RSから取り外したValeo(ヴァレオ)製セルモーター、注文していた部品が入荷したので、在庫とするため修理&O/Hします。

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症状としては、スタータースウィッチを押すとセルモーターが回る音がしているのに、エンヂンが掛からないといったモノでした。タコメーターが動いていませんでしたので、クランキングできていない、つまりセルモーターがフライホウィールを回せていないと判断し、ソレノイドスウィッチの故障を疑いました。(クランキングしないと点火信号が発生しませんので、火花も飛ばず、タコメーターも動きません。)
ソレノイドスウィッチは、セルモーターのドライヴギアをフライホウィールに噛み合わせるという役割を(同時にドライヴギアを駆動すためのスウィッチという役割も)担っていますので、このような症状が出た場合、ソレノイドスウィッチに機械的、または電気的な故障が起こったと考えて間違いないと思います。

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(動画でご覧いただけます。)

実際に故障したセルモーターの症状を確認してみます。

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(動画でご覧いただけます。)

案の定、ソレノイドスウィッチが壊れてドライヴギアの飛び込み動作ができなくなっています。本来、ドライヴギアは飛び込んで(移動して)回転するのですが、飛び込まずに回転していますので、ソレノイドスウィッチ内部のコイルが断線しているようです。こうなると交換するしかありません。

てことで、セルモーターを分解します。

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純正のValeo製セルモーターはハウジングの内側にマグネットを接着しているだけなので、走行距離(始動回数)が多い車輌ではマグネットの剥離が起こりやすくなり、結果、エンヂンが始動できなくなるというトラブルにつながります。

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セルモーターにはかなり大きな電流が流れますので、それだけ熱を持つことになります。加えて、エンヂン上部に設置されているため、エンヂンが掛かっている間は常に高温に晒されていますから、接着剤が劣化してマグネットが剥がれるのも、ある意味、当然かもしれません。高年式の車輌では剥離対策が施されたValeo製セルモーターを使用しているモノもありますので、メーカー側でも認識、改善したのだと思います。

ちなみに、コレがマグネットが剥がれたモノになります。

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O/Hする際には剥離対策が施されたEME製マグネットハウジングに交換しますので、マグネット剥離の心配をすることなく長くValeo製セルモーターをお使いいただけます。

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マグネットが剥がれた状態でセルモーターを回すと、ギャギャギャー!という嫌な音がし、すぐに分かりますので、セルモーターから異音が発生したら早めに点検、修理することをオススメします。

余談ですが、エンヂンを掛けるときは、なるべく短時間で始動するコツを日々の始動の中で探るのが良いと思います。掛かるまで長くセルモーターを回すと、セルモーターにもバッテリーにも負担が掛かります。調子の良いエンヂンとキャブレターであれば、寒い時期以外はスターター(チョーク)要らずで始動できるハズです。
普段からスターターを使わないと始動できない場合は、まずはキャブレターの調整、同調を見直したり、O/Hするなどし、それでも改善しないようならシリンダーヘッドのO/Hも検討する時期に来ているのかもしれません。始動性の悪さが気になっている方、ご相談くださいッ!

ということで、EME製マグネットハウジングにキレイに清掃したアーマチュアコイルを取り付けます。もちろん、軸部はグリスアップしています。

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ブラシが減っている場合は交換します。

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ブラシホルダーとブラシを取り付けて、ブラシを押さえるスプリングをしっかりハメ込みます。

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新品のブラシに交換した場合、ブラシを押さえるスプリングの先端の位置が高くなるので、そのままだとカヴァーに干渉することがあります。カヴァーを仮組みして干渉しているようであれば、適当なスペーサーを入れます。M5のワッシャーでも構いません。

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カヴァーをしっかり固定すれば、アーマチュアコイル側はOKです。

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ドライヴギアを駆動する遊星ギアが収まっているところもカヴァーを外して清掃し、

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たっぷりグリスを入れておきます。

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通常のO/Hではココまでの作業になりますが、今回はソレノイドスウィッチも交換になりますので、もう一手間掛かります。

故障したソレノイドスウィッチ(右)と比べると、各部の材質が変更されているようです。

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ピストン(可動鉄心)のリンク部の材質が樹脂になっているのが気になりますが、それほど大きな力は掛からないので大丈夫なのでしょう。古いピストンと組み合わせても動作しますので、ピストンだけ再利用するのも良いかもしれませんね。

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各部を清掃、グリスアップしてソレノイドスウィッチを取り付けます。
ピストンが移動するとドライヴギアが飛び込む仕組みが分かると思います。

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で、先に準備しておいたアーマチュアコイルを取り付け、動作テストをします。

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(動画でご覧いただけます。)

バッチリ!ですね。これで、O/H&修理は終了です。

ココまで直すとそれなりにコストは掛かりますが、それでも新品のセルモーターを購入するよりは安く修理できます。マグネット剥離の心配のない新品を購入しても、数万キロでグリスアップ、ブラシ交換くらいのメインテナンスは必要になりますので、むやみに交換せずに整備、修理して使うのもアリなのではないでしょうか。

BOSCH(ボッシュ)製セルモーターは故障知らずの優れものですが、モーターを駆動するのに必要な電流が大きいため、バッテリーが弱ってくると途端に始動が困難になるという欠点があります。それに比べると、VALEO製のセルモーターはBOSCH製のモノよりも消費電流が小さく、トルクも大きいので、ちょっとバッテリーが弱ったくらいでは始動困難になることもありませんので、マグネット剥離さえなければ、確実にBOSCH製のモノより良いモーターだと思います。こういう対策部品があるのは本当に有り難いことですね。

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/H&修理を承っております。ご相談くださいッ!

当店取り扱いのオイルについて。

当店では、エンヂンオイル、トランスミッションオイルともにKendall®(ケンドル)を在庫、使用しています。選んだ理由は割愛しますが、コスト的にもお客様にあまり負担にならないオイルの中では十分な性状を保有していると考えます。

2V-OHVのような大排気量の空冷エンヂンの場合、エンヂンオイルに掛かる熱的負担はやはり大きく、走行距離によらず年2回の交換をオススメしています。具体的には、熱的に厳しい暑い夏を乗り越えた後と、冷間時と始動時で温度差の激しい冬の終わりが交換時期の目安です。
また、現在のインジェクション仕様の車輌ではそれほど気にする必要はありませんが、キャブレター仕様の場合、どうしてもガソリンによるエンヂンオイルの希釈も問題になってきます。
オイル管理の重要性は今更述べるまでもないことですが、安価なだけのオイルで頻繁に交換するよりも、信頼できるオイルを使うほうが長い目で見るとエンヂンには良いと思います。

まだKendall®をお使いになったことない方、是非、一度お試しください。

エンヂンオイル

・GT-1® High Performance Engine Oil with Liquid Titanium®
SAE 20W-50 ¥1,000/リットル(税抜)

http://www.kendall.jp/products/engine/gt1-2.html#entry2

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基本的にオールシーズンでのご使用をオススメします。特に指定のない限り、春から夏、秋にかけて気温が高い時期にはこちらの粘度20W-50のオイルにて交換致します。

・GT-1® High Performance Engine Oil with Liquid Titanium®
SAE 10W-40 ¥1,000/リットル(税抜)

http://www.kendall.jp/products/engine/gt1-2.html#entry1

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冬季の気温が低く、エンヂンの始動が少し重いと感じられるお客様には、こちらの粘度10W-40のオイルをオススメしています。冬が終わり、春になる頃に粘度20W-50のオイルへ交換していただければと思います。

トランスミッションオイル

・NS-MP Hypoid Gear Lubricant
SAE 75W-90 ¥1,000/リットル(税抜)

http://www.kendall.jp/products/gear/gear.html#entry1

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トランスミッション、ドライヴシャフト(パラレヴァーを除く)、ファイナルドライヴには、こちらの粘度75W-90のオイルにて交換致します。

オイル交換工賃

各部¥1000(税抜)にて作業させていただきます。当店使用のKndall®だけでなく、お持ち込みのオイルでも交換致しますので、お気軽にご相談ください。また、オイル交換時に必要なガスケットも十分に在庫していますので、ガスケットのみのご注文も承っております。

・ガスケット(18×22) ¥100/個(税抜)
純正品番:0711 9963 300
エンヂンのドレインボルト、トランスミッションのフィラーボルト、ファイナルドライヴのフィラーボルト(パラレヴァーを除く)用の18×22サイズになります。

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・ガスケット(14×18) ¥100/個(税抜)
純正品番:0711 9963 200
トランスミッションのドレインボルト、ファイナルドライヴのドレインボルト、ファイナルドライヴのフィラーボルト(パラレヴァー)用の14×18サイズになります。

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・ガスケット(12×15.5) ¥140/個(税抜)
純正品番:0711 9963 130
ドライヴシャフトのフィラー&ドレインボルト用の12×15.5サイズになります。

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・ガスケット(8×11.5) ¥140/個(税抜)
純正品番:0711 9963 041
モノサスと2本サス後期で使用されているファイナルドライヴ(写真下)のオイルレヴェルホールのボルト用の8×11.5サイズになります。

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・ガスケットセット(2本サス) ¥780/セット(税抜)
2本サス用のセットになります。

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・ガスケットセット(モノサス) ¥920/セット(税抜)
モノサスおよび2本サス後期用のセットになります。

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・ガスケットセット(パラレヴァー) ¥500/セット(税抜)
パラレヴァー用のセットになります。

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オイルフィルター交換工賃

オイルフィルターの交換も承っております。交換工賃は、イグゾウストパイプを外す必要のある2本サスのオイルクーラー付きの場合¥3,000(税抜)、それ以外の場合は¥1,500(税抜)になります。

・オイルフィルター(OX36) ¥1,900/個(税抜)
純正品番:1142 1337 575
オイルクーラー付き(写真下)のエンヂン用です。

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・オイルフィルター(OX37) ¥1,900/個(税抜)
純正品番:1142 1337 570
オイルクーラーなし(写真下)のエンヂン用です。

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・オイルフィルターO-リング ¥500/個(税抜)
純正品番:1142 1264 160
オイルフィルターカヴァーのO-リングです。

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・オイルフィルタースペーサー ¥220/個(税抜)
純正品番:1142 1336 895
オイルフィルターO-リングの密着性を高めるためのスペーサーです。車輌により、1枚または2枚使用します。

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・オイルフィルターガスケット ¥100/個(税抜)
純正品番:1142 1338 600
オイルフィルターカヴァーの紙製ガスケットです。主にモノサス以降の車輌では使用しません。

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オイルの通信販売

ご希望のお客様には、オイルの通信販売にも対応致します。使いきりに便利なボトル(0.946リットル)と、頻繁にオイル交換を行うお客様向けのペール缶(18.9リットル)の2種類になります。個人営業のため十分な在庫を確保することができませんので、ご注文いただいてから取り寄せになる場合もありますが、ご了承ください。ご購入金額に応じて、送料を割り引きしてご提供致します。

・GT-1® High Performance Engine Oil with Liquid Titanium®
SAE 20W-50 ¥1,980/ボトル(税込)

http://www.mydokini.co.jp/kendall/20w50.html

・GT-1® High Performance Engine Oil with Liquid Titanium®
SAE 20W-50 ¥19,000/缶(税込)
http://www.mydokini.co.jp/kendall/20w50p.html

・GT-1® High Performance Engine Oil with Liquid Titanium®
SAE 10W-40 ¥1,980/ボトル(税込)

http://www.mydokini.co.jp/kendall/10w40.html

・GT-1® High Performance Engine Oil with Liquid Titanium®
SAE 10W-40 ¥18,400/缶(税込)
http://www.mydokini.co.jp/kendall/10w40p.html

・NS-MP Hypoid Gear Lubricant
SAE 75W-90 ¥18,900/缶(税込)
http://www.mydokini.co.jp/kendall/75w90.html

※NS-MP Hypoid Gear Lubricant SAE 75W-90にはボトルの設定がありません。

オイル交換後の廃油の処分

お近くでしたら、お客様ご自身でオイル交換された後の廃油の処理も無料で引き受けますので、遠慮なくご相談ください。

 

注意!オイルの価格は代理店の価格改定により、予告なく変更になる場合があります。ご了承ください。

長期不動のR80、ウィンカースウィッチの修理とスターターノブの取り付け。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、無事に登録も終え、販売に向け慣らしと試乗を進めています。

先日、お世話になっている業者さんのトコロまで塗装の依頼に行く予定があったので、試乗も兼ねてR80で行ってみたんですが、ちょっとウィンカースウィッチの調子がオカシイ。左にスウィッチを入れると、位置によって正常に点滅したり、しなかったりします。おまけに、メーター上のインヂケーターの点滅動作も不安定になることがあり、このままでは納車できません。
やっぱり、実際に乗ってみないと現れない症状ってのがありますね。

てことで、さっそくウィンカースウィッチを修理します。
すでにハンドルに取り付けてしまっているのでちょっと作業しにくいですが、なんとか分解できました。

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接点の接触不良を疑ってたんですが、やっぱりココっぽいですね。

接点を磨いてキレイにし、ついでに各部の動作も確認して

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元通りに組み立てます。
プリントされたマークにヤレた感じはありますが、スウィッチ自体はカチッとした操作感があり、非常に良い状態です。

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インヂケーターの点滅動作も怪しかったので、ウィンカーリレイの端子も見直しておきました。

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バッチリです!安定して動作するようになりました。

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ついでに、せっかくキレイに仕上げたスターター(チョーク)レヴァーですが、やっぱり当店オリヂナルのスターターノブに交換することにします。
ご覧の通り、ETCのパイロットランプにケーブルが重なって、なんか気になるんですよね。

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それに、スターターケーブルを外すだけで

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エンヂンの上側もけっこうスッキリするんです。

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どうですかッ!このハンドル周りの軽快な感じッ!

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我ながら良いモノができたと思いますので、是非!

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それにしても、このR80はイイ!ですね。
これの新車に乗ったことはもちろんありませんが、まるで新車を思わせるカッチリした車体の印象と、滑らかで力強く回るエンヂンのフィーリング。何台も触ってきましたが、この車輌はかなり良い仕上がりだと思います。

早く慣らし&試乗を終わらせて、販売しなければ!

 

(続く)

 

ウィンカースウィッチの修理や、スターターノブのご注文も、承っておりますッ!

R65、パニアケースのヒンヂの修理。

リアサスペンションのブッシュ交換で入庫中のR65(2本サス)、部品も揃ったので前回問題のあったパニアケースのヒンヂも修理しちゃいます。

まずは、錆びて割れたヒンヂを取り外します。

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リヴェットの頭を削りまして、

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打ち抜きます。

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4箇所ほどリヴェットが残りましたが、めげずに打ち抜きます。

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ヒンヂが外れました。
しかし、あらためてよく見ると、本当にヒドイ状態ですね。

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取り付け部をキレイにします。

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で、SIEBENROCKから届いたヒンヂを仮組みしてみます。

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ガーン。真ん中の穴の位置がちょっとズレてるー。

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ヒンヂの形状自体はピッタリなので、元々こういうモノなのかな?

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おそらく、SIEBENROCKで扱っている現行のクラシックタイプのパニアケースからヒンヂを補修部品として供給しているんだと思います。現行のパニアケースなら、きっと穴の位置もピッタリなんでしょうね。

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ということは、先日交換したロックも現行のパニアケースの補修部品ってことですね。そりゃ、取り付け位置がオカシクなるワケだ・・・。
ま、それでも補修部品があるだけ有り難いんですけどね。

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ということで、穴の位置を修正します。

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ようやくこれでリヴェットをカシメられるんですが・・・、ムズカシイっつの!

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手持ちの工具ではしっかりとしたカシメができないので、お客様に許しを得て、ネジ留めとさせていただきました。ヘタレでスミマセン・・・。

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内側はこんな感じ。

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M4とはいえナットが出るのは心苦しいですが、無理してリヴェット留めにしなくても、ボルトとナットで固定するほうが簡単、確実かもしれません。
もちろん、確実なカシメの方法も検討しておきます。くやしいーッ!

気を取り直して、まだ割れていなかった反対側のヒンヂも同様に交換します。こちらは壊れる前の予防修理ですね。
交換前にはケースとフタがピッタリ閉まらずに隙間が開いていましたが、

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交換後はしっかり閉じるようになりました。

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ヒンヂは¥1,150/個(税抜き)くらいですから、コレでこの先10年、20年と使い続けられるとなれば、かなりコストパフォーマンスは高いと思います。

 

パニアケースのヒンヂの交換も、ご相談くださいッ!

 

オマケ

右側のパニアケースのロックが、片方だけダメになっていたので、ついでに交換させていただきました。
やっぱり、このロックはイイッスね!

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パニアケース、ロックの交換。(その2)

先日交換した自分のパニアケースのロックですが、取り付けのための穴の位置決めがちょっと難しかったので、簡単な工具を製作してもらいました。

ジャーン!

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ステインレス製の穴開け用ガイド板です。コレがあれば、穴の位置決めが格段に楽になります。

始めに、取り付けるロックにあてがって、ガイド板とロックの穴位置のズレを確認しておきます。モノによって、ちょっと個体差があるみたいなので。

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確認が終わったら、パニアケースにガイド板を当てて穴の位置決めをします。このとき、フタを閉じて、フタのループ部がガイド板のマーク(2本線)の中に収まるようにします。

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位置決めには、罫書き針かホワイトペンが便利ですね。

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あとは穴を開けるだけです。電動ドリルで大まかに穴を開け、棒ヤスリで仕上げればまず失敗することもありません。

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ビシッと決まりました!

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コレが正しい位置みたいですね。アハハ。

 

あらためて、パニアケースのロックに不安のある方は、是非ッ!

プラグコードの短縮加工。

今回は、プラグコードの短縮加工のご紹介です。

当店でも取り扱っている社外品のプラグコードですが、既製品の場合、どうしても希望する寸法通りの長さというわけにはいきません。
長くても困ることはありませんが、車体に合わせてプラグコードを取り回せられれば、それだけで配線の印象をスッキリとしたものにできます。

具体的には、補修部品の交換用端子を利用することで、プラグコードを短縮することが可能です。

交換用端子(防水ブーツ付き)
¥650/セット(税抜き)

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プラグコードを車体に仮組みして仕上がり寸法を確認し、

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切断する箇所をマーキングしてプラグコードを切断します。

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被覆を剥がして芯線を出し、交換用の端子を取り付けて

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専用工具でカシメれば完成です。

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当店取り扱いのEME製シリコンプラグコードはもちろん、それ以外のプラグコードでも、お持ち込みいただければ短縮加工を承ります。

 

プラグコードの取り回しが気になっている方、ご相談くださいッ!

長期不動のR80、セルモーター交換&O/H。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

シリンダーヘッドを内燃機屋さんに預けている間に、できる作業を進めます。
今回は、セルモーターの交換とO/Hです。

このR80はモノサスですが、BOSCH製のセルモーターが使われています。
BOSCH製セルモーターは故障知らずの優れものですが、モーターを駆動するのに必要な電流が大きいため、バッテリーが弱ってくると途端に始動が困難になるという欠点があります。
なので、VALEO製のセルモーターに交換します。

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BOSCH製セルモーターは固定方法も前後3点留めになっているので、取り外すのもちょっと面倒ですね。

セルモーターを取り外したので、取り付け部もキレイにします。
この車輌はそんなに汚れていませんが、中には漏れたブローバイガスによるオイルが溜まっている車輌もありますので、ついでにブローバイガスの取り出し口のオイル滲み等も確認しておきます。

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で、これがVALEO製セルモーター。
BOSCH製のモノよりも消費電流が小さく、トルクも大きいので、ちょっとバッテリーが弱ったくらいでは始動困難になることもありません。

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ただ、マグネットが剥離しやすいという欠点があり、そのまま使うには不安のあるモーターです。

ちなみに、コレはマグネットが剥がれたモノです。
こうなってしまうと、セルモーターを回す度にギャギャー!という異音が出るようになり、修理が必要になります。

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そこで登場するのが、EMEで取り扱っているマグネット剥離対策が施されたハウジングです。

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クリップによって固定されているのが分かりますね。
マグネット剥離さえなければ、VALEO製のセルモーターはBOSCH製のモノより確実に良いモーターですから、こういう製品があるのは本当に有り難いことです。

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ということで、セルモーターのO/Hと併せてマグネットハウンジングも交換します。

まずは、ドライヴギアを確認。特に異常な磨耗もガタつきもなく、問題なさそうです。

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ブラシ側のカヴァーを取り外します。
磨り減ったブラシの粉がけっこう出ました。

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アーマチュアを取り出すと、こちらもブラシの粉がかなり付着しています。

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マグネットの剥離はありませんでしたが、マグネットハウジングの中もかなりブラシの粉で汚れています。

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結局、磨り減ったブラシの粉を集めると、こんなになりました!

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当然、ブラシは使用限界に近いところまで磨り減ってます。
こんなに磨耗しているモノは初めてみました。38,000km程度の走行距離の車輌でこんなに減るなんて、しかも片側が異常に磨耗してるっていうのは、ちょっと不思議です。ブラシ自体の不良でしょうか。

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分解できたので、各部品をキレイに清掃します。

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アーマチュアのブラシとの接触面もキレイに。

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EME製マグネットハウジングにアーマチュアを取り付け、キャップにグリスを少し詰めて被せます。

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アーマチュアが付いたら、新品のブラシを取り付けます。
このブラシを押さえるスプリングを取り付けるのは、ちょっとコツが要りますね。

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新品のブラシに交換した場合、ブラシを押さえるスプリングの先端の位置が高くなるので、そのままだとカヴァーに干渉することがあります。

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カヴァーを仮組みして干渉しているようであれば、適当なスペーサーを入れてください。M5のワッシャーでも構いません。

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また、遊星ギアの収まっているトコロには

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古くなったグリスや、そのカスが溜まっているのでキレイにしてやります。

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インターナルギアの溝がハッキリ見えるようになりました。

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新しいグリスをたっぷり充填してフタを閉じます。
ココのグリスが古くなったり、量が不十分だったりすると、マグネットが剥がれたときとはまた違った異音が出るようになります。

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で、しっかり組み立ててセルモーターのO/Hは終了です。

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これで、安心してVALEO製セルモーターを使い続けられますね。

 

(続く)

 

セルモーターの交換だけでなく、セルモーターのO/Hやマグネットハウジングの交換も、ご相談くださいッ!

パニアケース、ロックの交換。

パニアケースのロックの修理についてお客様から問い合わせがあったので、ついでなので自分のパニアケースで試してみることにしました。

クラウザー製のクラッシクタイプのパニアケースのロックは、長年の使用でガタついているものが多いですね。自分も、もう何年もタイアチューブを切ったモノを利用して、ケースのフタが走行中に開かないように対策しています。見た目はカッコ悪いですし、チューブを引っ掛ける手間が面倒ですが、コストパフォーマンスだけは相当高いので、それなりに重宝してました。

ただ、たま~にチューブを引っ掛け忘れてしまい、過去に3回ほど中身を路上にブチ撒けて、慌てて数キロ戻ったこともありましたが・・・。

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現状はこんな感じです。少しロック部分が浮き上がって見えますが、一応、ロックはできてます。

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当初はチューブなしでも大丈夫だったんですが、ある時期から突然フタが勝手に開くようになりました。横から見ると、けっこう浮いてるのが分かると思います。

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フタを開けた状態だと一目瞭然ですね。ロック部のフックに隙間ができてしまい、リリースボタンも緩くなっています。走行中の振動により内部部品が磨耗して、ガタが大きくなった結果だと思います。それでも、リリースボタンがしっかりしていれば、この程度の隙間でも勝手に開くことはありません。

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ロック部を指で押さえつけるとココまで下がります。これくらいの状態をしっかり維持できないモノは、ロック部とリリースボタンの接触部分の磨耗と、リリースボタン自体のガタつきに原因がありそうです。

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で、走行中に突然、こうなります・・・。

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というわけで、moto-binsから

交換用のロックを取り寄せました。パニアケース片側分のロック(2個)と鍵(2本)のセットで、ネジで固定して取り付けます。

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ロック部とリリースボタンが一体になり、純正のロックとは形状が異なりますので、ケースに約20mmの穴開け加工も必要です。付属のO-リングでシールするみたいなので、ロックからの雨水の浸入はなさそうです。

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ロック機構は純正のモノよりしっかりしています。一体型になったことで構造が単純化されていますので、たまにグリスアップしてやれば壊れる心配もほとんどなさそうですね。

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実際に取り付けてみます。

始めに、純正のロックを取り外します。3.2mmくらいのドリルで裏側のリヴェットを揉んでやれば簡単に取り外せます。

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新品のロックの取り付け穴と突起部の寸法を確認します。取り付けのためのネジ穴の位置(写真下側)も異なりますね。

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採寸した通りに、パニアケースに正確に穴を開けます。個人でこの加工をするのは、けっこう大変かもしれません。
注意!写真の穴の位置は間違いです。正しくは、もう少し外側に穴の位置を移動し、取り付けのための穴も2箇所開ける必要があります。

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ロックを取り付け、ネジで固定します。O-リングを入れるとロックが浮いてしまったので、液体ガスケットを塗布して組んでみました。余分な穴も塞いでいます。

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で、フタを閉めようとしたところ、フタ側にあるループが干渉してしまいした・・・。なんじゃこりゃ!

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どうやら、ロックはもう少し外側に寄せて取り付けないとダメだったみたいですね。そうなると、ケースの持ち手部分とロックの間に隙間が開いて、取り付け穴ももう1箇所開けないといけません。

自分のパニアケースですので、バリバリッとループを削って対処します。

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できました!

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イイですね、コレ。ロック&リリース操作も確実で、カチッと気持ち良く決まります。これで、もうタイアチューブとはおさらばです。アハハ!

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為替レートと仕入のタイミングにもよりますが、¥5,000(税抜き)くらいで販売できます。もちろん、取り付け作業も承ります。

 

パニアケースのロックに不安のある方は、是非ッ!