長期不動のR80、夢から覚めて。

無事に登録も終え、販売に向け慣らしと試乗を進めている最中に売れてしまったちょっと前に仕入れた長期不動のR80、お客様のワガママ・オーダー(追加の作業)を進めます。

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注)
こちらの車輌、少し前に納車も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

まずは、「やっぱりホウィールは黒くしたいですね。」と落ち着いた口調でお客様がおっしゃるので

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ホウィールを外し、タイアも外します。

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フロントホウィールはベアリングも抜いておきます。色とマスキングの指示書と一緒に発送すれば、あとは塗装屋さんにお任せとなります。

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ホウィールの塗装には2週間ほど掛かりますので、塗装から戻るまでの間に他の作業を進めます。

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ということで、アレの取り付けです。

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エンヂンガードを外すのがモギーモータース・スタイルなんですが、お客様がどうしてもとおっしゃれば取り付けることもやぶさかではありません。

エンヂンガードの取り付けと同時に「フォグランプも付けたいです。」と、また落ち着いた口調でお客様がおっしゃるので、たまたま当店に転がっていた廃棄予定の・・・じゃなくて、大事に大事に保管していた秘蔵のフォグランプをご用意しました。もちろん、分解してキレイにしてます。オゥ~、ビューティフォ~!

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バルブも点検しておきます。オッ!H2バルブ!

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ハーネスを長く作り直しておいて

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エンヂンガードに配線を通す穴を開けるため、フォグランプを組み立てて仮組みしてみます。ウホッ!なんかイイじゃない!

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で、グリグリ、シュッシュッと穴を開け、エンヂンガードの準備ができたので、配線を通します。フォグランプのON/OFFスウィッチも良い位置に付いたッ!

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おっし!それではレンズを戻しまして・・・

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ガーン。割れとるー。

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It is no use crying over spilt milk!(覆水盆に返らず!)

覆水盆に返らず:
太公望が周に仕官する前、ある女と結婚したが太公望は仕事もせずに本ばかり読んでいたので離縁された。太公望が周から斉に封ぜられ、顕位に上ると女は太公望に復縁を申し出た。太公望は盆の上に水の入った器を持ってきて、器の水を床にこぼして、「この水を盆の上に戻してみよ。」と言った。女はやってみたが当然できなかった。太公望はそれを見て、「一度こぼれた水は二度と盆の上に戻る事は無い。それと同じように私とお前との間も元に戻る事はありえないのだッ!」と復縁を断ったという故事による。(Wikipediaより)

などと諺の勉強もできる当店ブログ、じゃなくて起こしたミスを嘆いていても先へ進めないので、とりあえずハウジングだけ取り付けます。配線もスッキリできました。

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つか、なぜ割れたし!うわぁーん!

気持ちを切り替え、お次は「フォークブーツも取り付けできますか?」と、またまた落ち着いた口調でお客様がおっしゃていたフォークブーツの取り付けです。

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このタイプのヘッドライトステイには回り止めのロールピンが打ち込んであるんですが、フォークブーツを取り付ける際にはもう少し打ち込むことで

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ブーツの回り止め&空気穴として利用できます。

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できました。モノサスには、2本サスでよく使われるモノよりもヒダの少ないコッチが合いますね。

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さらに、「ハンドルも、もう少しゆったりした感じにしたいですね。」と、またまたまた落ち着いた口調でお客様がおっしゃっていたので交換します。

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今まで付いていたハンドルよりも幅広で、高さも数cmアップになりますので、ケーブル類も交換します。意外と大変です。

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パイプ径が独特なため選択肢のほとんどないハンドルですが、英国moto-binsから取り寄せたこのハンドル、アリだと思いますッ!

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オ~!ホウィールはないけど、なんかカッコ良くなりそう!

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あ、フォグランプのレンズも作業途中で届いたんで取り付けました。もちろん、しっかり点灯も確認済みです。おまけにもう1個予備が確保できたので、1回だけならレンズを割ってもOKですよ!(怪我の功名・・・)

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といった感じで、着々と作業は進んでおります。ホウィールが届くまでもうしばらく掛かりそうですが、届き次第納車できるように努めますので、それまでの間、10年振りの大型バイクへの想いをモンモンと募らせながらお待ちいただければと思います。キッチリ仕上げますよー!

 

(続く)

 

「ホウィールを塗り替えたい」、「アレも付けたい」、「コレも付けたい」といったワガママ・オーダーにも、できる限り対応させていただきます。ご相談くださいッ!

ドラマチック・サタデー。

昨日のことです。年内に納めるお仕事も無事に終え、

「もうお客様のご来店もなさそうだし、のんびりしちゃう?」

と、すっかり油断していた土曜日の午後。少し前にメールで今後の整備のご相談をいただいていたお客様が、突然ご来店になりました。ヤッべ、心の準備がッ!

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というのも、実はこの日、大学時代の数少ない友人の一人から「仕事が空いたんなら、ウチ来る?」との誘いがあったんですが、そこは意外と真面目なモギーです。

「いや、作業はないけどやっぱり店を空けらんないから、○○がコッチ来ない?」

と、逆に誘い返しまして、その友人が遊びに来てくれることになっていたんです。しかも、この友人はバイクに乗らなくなってしまったので、最寄りの駅まで迎えに行かなければならなかったんですが、正にそのタイミングでのご来店。たまたま土曜日は妻が手伝いに(遊びに)来てくれていましたので、頼んで迎えに行ってもらったんですが・・・

お客様 「アレ、○○くん?」
友人  「あ、□□?何してんの、こんなトコで?」

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なんとこの二人、中学時代のサッカー仲間だというッ!それも、10年?20年?振りの再会ッ!こんなトコロでッ!つか、写真誰ッ!

バァーン!

 

知らんがな。じゃなくて、コチラのお客様、学生時代はけっこうハデに活躍されていたそうで、初対面と思っていたモギーもその、お客様がお仲間と企画された「男女90人、夏のテニス合宿 in 軽井沢」という名のおバカ・イヴェントに参加していたという事実も判明。あのおバカ合宿に、このお客様も一枚噛んでいたとは・・・、その節は大変お世話になりました。あざーす!

 

という思いもよらない出来事があり、肝心の営業トーク(点検&ダメ出し)を忘れてしまいましたが、この度は同調調整やお持ち込みいただいたETCの取り付け作業をご依頼いただき、有り難うございましたッ!R80を入手されたばかりとのことですが、永く乗り続けられる良いバイクだと思いますので、何かお手伝いができることがありましたら、遠慮なくご相談ください。今後とも、宜しくお願い致しますッ!

 

こういう事があると、やはり「縁」というモノを感じざるを得ませんね。たまたまの選択が重なって起こる、偶然とも必然と言えない何か。過去の経験から「二度ある」と感じているモギー、また同じコトが起こりそうな予感がします。こりゃ、来年もブログのネタには困りそうにないですなぁ。クヒヒ。

 

同調調整やお持ち込みのETCの取り付け、意図しない再会まで、諸々承っております。ご来店くださいッ!

キック!キック!キック!

少し前の話になりますが、以前、キックスターターを取り付けさせていただいたR65にお乗りのお客様、今度はキックレヴァーの交換&加工にご来店くださいました。有り難いことですッ!

どうやら、キックレヴァーがステップに干渉しているのも気にせず

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「いやぁ~、嬉しくって何度もキックしちゃいましたよ!(ニヤリ)」とのことで、ステップを曲げてしまったそうです。ノォ~!

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で、ちょっと前に、曲がってしまったステップに干渉しないように旧型のストレートタイプのレヴァーに交換していました。(キックレヴァーの取り付けから日も経っていませんでしたので、車載のままレヴァーの交換ができました。グッジョブ、俺!)

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それでも、まだレヴァーの踏み込み部がステップのゴムに干渉するのが気になるということで、今回、踏み込み部をカットすることになりました。ついでに曲がったステップを交換し、ゴムも角型からより細身の丸型に変更します。

どうなのよッ!

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ドコにも干渉することなく、一気に踏み抜けるようになりました!イエス!

ただ、踏み抜いたときにフレームにガツン!とイキそうなので、ストッパー的なゴムも巻いてます。(もう少し硬質なゴムを探して、あとで交換します。)

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イイですね!ストロークも増えて掛けやすくなりそうですし、これなら遠慮なくガッツンガッツン何度でもキックできると思います。

つか、サッカーで鍛えた脚力に自信があること、まだまだ本気でキックしていないこと、そしてそれが事実であることは十分伝わりましたので、以後、ふんわりキックでお願いします。

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見てくださいッ!きっと、ステップも悲鳴を上げてましたよッ!(ある意味スゴイ)

それにしても、あらためてよく見ると、ガッツリ当たってるのが分かりますね。最初からこうしておけば良かったです、スミマセン・・・。

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てことで、少し前に行った作業の報告でした。

この度もご依頼いただき、有り難うございましたッ!それから、ご友人のR100RSの整備&修理、さらには新しいご友人の紹介までしていただき、重ねて有り難うございましたッ!こんなにお世話になってしまうと、もう足を向けて寝れません。今度、方角を教えてください。オナシャス!

 

キックスターターレヴァーを交換したい方、ステップを曲げるほどキックしちゃった方、ご相談くださいッ!

 

オマケ

こちらも少し前の作業になりますが、お客様が用意したショートタイプのフロントフェンダーの塗装も承りました。塗装はBMWの子持ちラインを描くことに慣れたペインターさんの仕事になりますので、当店はただの窓口になりますが、純正色(に近い色)での再塗装やオリヂナルパターンでの塗装にもお応えできます。塗装をお考えの方、整備や修理のついでにご相談ください。

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もしも私が犬であったなら。

以前、当店オリヂナルのETCアンテナ用ステイを購入してくださったお客様が、今度はオイル交換に来てくださいましたッ!しかも、ついでにこれまた当店オリジナルのスターターノブの取り付けまでご所望とのことッ!ウレシイッ!

もしも私が犬であったならば、うれションしていただろうッ!
If I were a dog, I would uresyon!

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そして、もしもピアノが弾けたなら、思いのすべてを歌にして君に伝えることだろうッ!
And, if I could play the piano, I would tell you how I love you with my song!

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懐かしの仮定法過去、受験生だった頃を思い出しますねー。

 

てゆうか、犬でも西田敏行でもないんで、バイク屋としてビシッと作業させていただきます。

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黒く汚れてはいますが、この時代のキャブレター仕様の空冷エンヂンなら、これが普通ですね。定期的に交換されているだけあって、オイルにオカシナ混入物も見られません。

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写真を撮り忘れましたが、スターターノブの取り付けもビシッとできてます。アハハ!

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こちらの車輌、元はR80RTだそうで、外装を外して軽快な感じにカスタムされています。以前は別の車輌でレース活動も楽しまれていたとのことですが、現在はこのR80でツーリングにガンガン出掛けているそう。走りを楽しみたい方をも満足させてしまう2V-OHV、やっぱり何か魅力があるんでしょうね。そういえば、当店にも試乗できる販売車両があったような?(宣伝)

で、ふと目に付くのがコレ、タンクに貼り付けられたマップホルダー。アラやだ、さりげない!

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こちらはお客様のオリヂナルだそうで、これは試作品とのこと。

ペロッと開くとこんな感じです。アラやだ、ステキ!

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B5サイズくらいでしょうか。ツーリングマップやiPad的なモノがスッと収まる使い勝手の良さそうなこのマップホルダー、もう少し改良を加え、できれば製品化したいとのこと。アラやだ、欲しくなっちゃう!

確かに、市販されているマップホルダーってタンクバッグを兼ねているモノが多いですから、ちょっと大きくなりがちでタンクの上が嵩張りますよね。素材も全天候対応となれば化繊に頼るのがコスト的にも良いのは理解できますが、どうしても安っぽく見えてしまいます。
コレは全体が織りでできたコットン生地、パイピングは革で仕上げてあるので雰囲気もお洒落ですし、何よりマップホルダーに特化しているので薄くてシンプル!アラやだ、ホントだ!

この時代のBMWにも良く似合ってますが、このカラーリングなら、どこぞの赤いイタリアンバイクにもマッチしそうです。マグネット式なので、アルミタンクだと使用できませんが・・・。

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マップホルダー、製品化できたらまたオイル交換のついでにでも(ココ大事)、お知らせくださいッ!

てことで、ステマはこのくらいにして、この度はご来店いただき、有り難うございましたー。

 

エンヂンオイルの交換からスターターノブの取り付け、ちょっとしたステマまで、お任せくださいッ!

長期不動のR80、ウィンカースウィッチの修理とスターターノブの取り付け。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、無事に登録も終え、販売に向け慣らしと試乗を進めています。

先日、お世話になっている業者さんのトコロまで塗装の依頼に行く予定があったので、試乗も兼ねてR80で行ってみたんですが、ちょっとウィンカースウィッチの調子がオカシイ。左にスウィッチを入れると、位置によって正常に点滅したり、しなかったりします。おまけに、メーター上のインヂケーターの点滅動作も不安定になることがあり、このままでは納車できません。
やっぱり、実際に乗ってみないと現れない症状ってのがありますね。

てことで、さっそくウィンカースウィッチを修理します。
すでにハンドルに取り付けてしまっているのでちょっと作業しにくいですが、なんとか分解できました。

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接点の接触不良を疑ってたんですが、やっぱりココっぽいですね。

接点を磨いてキレイにし、ついでに各部の動作も確認して

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元通りに組み立てます。
プリントされたマークにヤレた感じはありますが、スウィッチ自体はカチッとした操作感があり、非常に良い状態です。

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インヂケーターの点滅動作も怪しかったので、ウィンカーリレイの端子も見直しておきました。

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バッチリです!安定して動作するようになりました。

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ついでに、せっかくキレイに仕上げたスターター(チョーク)レヴァーですが、やっぱり当店オリヂナルのスターターノブに交換することにします。
ご覧の通り、ETCのパイロットランプにケーブルが重なって、なんか気になるんですよね。

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それに、スターターケーブルを外すだけで

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エンヂンの上側もけっこうスッキリするんです。

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どうですかッ!このハンドル周りの軽快な感じッ!

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我ながら良いモノができたと思いますので、是非!

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それにしても、このR80はイイ!ですね。
これの新車に乗ったことはもちろんありませんが、まるで新車を思わせるカッチリした車体の印象と、滑らかで力強く回るエンヂンのフィーリング。何台も触ってきましたが、この車輌はかなり良い仕上がりだと思います。

早く慣らし&試乗を終わらせて、販売しなければ!

 

(続く)

 

ウィンカースウィッチの修理や、スターターノブのご注文も、承っておりますッ!

R65、トランスミッションのO/Hとキックスターターの取り付け。

R65(2本サス)にお乗りのお客様、今度はトランスミッションのO/Hとキックスターターの取り付けと、フロントブレーキキャリパーO/Hのご依頼です。
またまたまた有り難いことですッ!

さっそく、トランスミッションを取り外します。

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長年の汚れで黒くなってますが、クラッチ板が磨耗して出たダストなので走行距離の多い車輌はどれもこんなもんです。インプットシャフトのオイルシールからのオイル漏れがないので、状態は悪くなさそうですね。

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トランスミッション上側も、

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下側もオイル汚れがたっぷりですが、こういう状態のほうが洗浄後にキレイになりますね。

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問題は・・・

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ココのオイル漏れです。トランスミッションを片付けたら修理ですね。

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抜いたオイルがけっこう汚れてるのが気になりますが、金属粉はありませんでした。

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ということで、いつものように分解です。

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ケースを洗浄し、

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古いガスケットを剥がします。コレ、手強いヤツや・・・。

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ドレインの穴やニュートラルスウィッチの取り付け穴なんかもシュシュッとキレイにしておきます。

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関連部品ももちろん洗浄して、

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ピカピカになりました!

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頑固に張り付いたガスケットも、ご覧の通り。

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続いて、分解した内部部品を確認します。

ギアの状態は良好だったので、ベアリングだけ交換です。
ベアリング自体もあまりガタつきはなかったんですが、当店では国産ベアリングを使用しているので純正部品に比べると価格は1/6程度、しかも信頼の国産、高品質ベアリングを選んでいますので、O/H時には問答無用で交換しちゃいます。

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シフトセレクターの状態も良いですね。定番のリターンスプリングだけ交換しておきます。

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シフトフォークにも問題はありませんでした。

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アウトプットフランヂの状態も良好です。ココが良いと安心します。ホッ。

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で、ココからが本番です。

今回、キックスターターを取り付けるので、インプットシャフトにキック用のギアを追加しなければなりません。
純正部品でギアは出るんですが、バックオーダーでなかなか入荷しないので、自分で使うつもりだった中古良品のインプットシャフトから取り外すことにしました。シャフトのセレーション部の長さが同じだったらそのままインプットシャフトごと入れ替えできたんですけど、同じ2本サス用でも年式によりビミョーに違いがあるんですね。

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ちょっと面倒な作業ですが、無事、移植できました。

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しかし、もう3週間以上待ってますが、バックオーダーのときは本当に部品の入荷予定が読めませんね。部品が出るだけ有り難いんですが。

てことで、トランスミッションのケース側を組み立てて

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ビシッとシム調整しておきます。

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続いて、キックスターター用のカヴァーです。
こちらはオーナーがービックリ価格で入手されたモノ。純正部品で必要な部品を用意することも可能ですが、けっこうな金額になってしまいます。このカヴァー一式で¥○○,○○○とは、かなりラッキーですね。

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そのままでも使えそうな雰囲気ですが、しっかり分解して整備します。

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といっても、キックレヴァーの分解は意外と大変なんです。錆で固着してキックレヴァーの固定ボルトは抜けないし、キックレヴァーもシャフトもすんなり外れてはくれません。ほとんどの車輌がこんな感じだと思います。

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錆を落とし、オイルシールを交換し、グリスアップしてカヴァー組み立てます。
こんだけやっとけば次回の分解はかなり楽になりますね。

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組みあがったカヴァーを取り付けで、トランスミッションの完成です!
何回か組み直すという苦労の甲斐あって、シャフトはクルクル軽く回り、キックレヴァーもスコンスコンになりました。イエスッ!

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さらに、クラッチリリース周りもやっつけちゃいます。

今回のキックスターターの取り付けを部品を待たずに急いだのは、オーナーが訴えるクラッチの不具合を早く直したかったのが一番の理由です。具体的には、走行後20~30分もすると急にクラッチの繋がりが悪くなり、どう丁寧にやっても上手く半クラッチ操作ができないそうで、まるでロケットスタートのようになるとのこと。
実際に試乗してみると、確かに半クラッチで繋ぐのが難しく、非常に乗りにくい感じでした。しかもトランスミッションが温まってくると症状はより顕著になるみたいで、オーナーが訴える症状は自分が感じているよりももっと深刻そうでした。

そんなこともあり、クラッチリリース周りを丁寧に点検、清掃します。プッシュロッド、ピストン、ベアリングに異常は見られませんでしたが、

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フェルトリングはかなり痩せてました。こんなトコロが不具合の一因になるのかもしれませんね。

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新しいフェルトリングを付けたプッシュロッドをインプットシャフトに挿入するのに苦労したものの、クラッチリリースピストンまで組み付けてトランスミッションの作業は終了です。

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思いのほか時間が掛かりましたが、かなり良いトランスミッションが組めたんじゃないでしょうかッ!

 

(続く)

 

トランスミッションのO/Hだけでなく、キックスターターの取り付けも、ご相談くださいッ!

R65、テイルランプの交換。

リアサスペンションのブッシュ交換で入庫中のR65(2本サス)、追加で/5で使われているテイルランプへの交換作業もご依頼がありました。うっかり忘れるところでした。オホホ。

そのうち自分で使うつもりで入手していましたが、持ってけドロボー価格でご奉仕です。

交換自体は簡単な作業ですね。

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ライトケースを取り外し、ウィンカーとハーネスも外して

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ウィンカーステイも取り外します。

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/5の中古テイルランプを用意して、

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キレイに磨いてから取り付けます。

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テイルランプレンズのガスケットも古く、硬くなっていたので交換しておきます。

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ハイ、できました。

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やっぱり、/5のテイルランプは丸みがあって、しかもちょっと小ぶりでイイですね。

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ウーン、これでますます/5っぽい雰囲気が増したんじゃないでしょうかッ!

 

小さなカスタムでも、遠慮なくご相談くださいッ!

さっそく、スターターノブの取り付け。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

今回は不具合ではありませんが、先日外したままにしていたスターター(チョーク)ケーブルの代わりに、完成したばかりのスターターノブを取り付けます。

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キャブレターを外せば、取り付けは簡単です。

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スターターノブを引くと、こんな感じになります。

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機能はそのままに、見た目の印象がかなりスッキリしますね!

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手の大きい人でもストレスなく操作できます。

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ハンドル周りもこんな感じ!

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自分で言うのもなんですが、かなり良い製品になりました。

 

ご注文、お待ちしておりますッ!

スターターノブ。(販売終了)

(2020年をもって販売を終了しておりますが)当店オリヂナルのスターターノブをご紹介しますッ!

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2V-OHVの車輌のスターター(チョーク)ケーブルって、ちょっと煩わしいと感じたことありませんか?
多くの2本サスの場合、あの硬いケーブルがなくなることでキャブレターの脱着が楽になります。モノサスの場合、やはりキャブレターの脱着が少し楽になりますが、それに加えて左ハンドル周りのレヴァーとケーブルを省略できるので、見た目の印象もかなりスッキリさせることができます。タンク下に通るケーブルも少なくなりますので、整備性も多少良くなりますし。

スターターノブとオリジナルアジャスターの材質は、いわゆるエンヂニアリングプラスチックで、耐候性、耐熱性、耐溶剤性に優れた素材になります。
長期の使用でも、劣化することはほぼありません。ただし、酸には弱いため、その点のみご注意ください。
また、スターターノブに挿入されたロッドはΦ1.2のステインレス製で、硬く、錆にも強くなっています。

スターターノブ
¥1,000/個(税抜き)

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オリヂナルアジャスター
¥800/個(税抜き)

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ケーブルエンド(Φ6×7)
¥100/個(税抜き)

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ブラインドキャップ(ハンドル側スターターレヴァー用)
品番:3272 1234 724 ¥900/個(税抜き)

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車輌によって必要なものが異なりますので、ご希望の部品をお選びください。
基本的にバラ売りですが、ケーブルエンドの取り付け(はんだ付け)もご希望であれば対応致します。また、車輌をお持ち込みいただければ、取り付け作業も承ります。

 

エアクリーナーケース左側にスターターレヴァーがあるタイプ

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2本サスの車輌に多い、エアクリーナーケース左側にスターターレヴァーがあるタイプの場合、トップカヴァーにアジャスターを取り付けて、スターターノブのロッドをスターター部のレヴァーに固定するだけです。

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こんな感じで、レヴァーの固定具にロッドを通してナットで締め付けます。
注意! レヴァーが確実に押し下げられている状態で固定してください。

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ロッドを固定したら、スターターノブとアジャスターの間に0.5mm程度の隙間を設けてアジャスターを固定してください。

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ちなみに、このレヴァーもまだ純正部品が供給されていますので、ちょっと高いですが新品に交換することも可能です。
品番:1311 1335 315 ¥1,260/個(税抜き)

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また、使わなくなったスターターケーブルを外すには、エアクリーナーケースを取り外す必要があります。

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エアクリーナーケースを外したら、スターターレヴァーを固定しているケース裏側のナットを緩めます。
注意!表側のマイナスネジを緩めようとしても、上手く外れません。最悪、マイナスネジを捻じ切ることになります。

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ケース裏側のナットを外すと、スターターレヴァーが取り外せます。

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スターターレヴァーのマイナスネジを外し、レヴァーを分解します。

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ケーブルを外したら、レヴァーを元通りに組み立てます。
ケーブルが挿入されていたギア付きの部品は、レヴァーを完全に戻したときに抜けない位置にセットします。

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組み立てたスターターレヴァーをエアクリーナーケースに取り付け、ケースを元に戻します。
(スターターレヴァーも外したい場合は、適当なゴムキャップ等で穴を塞いでください。)

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ハンドルにスターターレヴァーがあるタイプ

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モノサス以降の車輌に多い、ハンドルにスターターレヴァーがあるタイプの場合、ケーブルエンド(通称:タイコ)が必要になります。

ちなみに、Φ40とΦ32ではロッドの長さが異なりますので、スターターノブへのジャスターとケーブルエンドの取り付けもご希望の場合は、キャブレターの口径をお知らせください。

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Φ32の場合
アジャスターの先端からケーブルエンドの端まで、55mmくらいになるようにします。

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Φ40の場合
アジャスターの先端からケーブルエンドの端まで、64mmくらいになるようにします。

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アジャスターにスターターノブを通してから、ケーブルエンドをはんだ付けして取り付けます。
注意!ステインレス製ロッドですので、ステインレス用はんだを使用してください。

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当店では先端を丸めて圧入してからはんだ付けするため、まず抜けることはありません(はんだ付けなしでも抜けないくらいです)が、先端を丸めるのは意外と難しく、長さが1mmほど長くなったり短くなったりすることがあります。なるべく左右の長さの揃ったモノを選んでお送りしますので、多少の寸法差についてはご了承ください。

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ケーブルエンドには、はんだ付け不要な汎用の補修部品もあります。取り付け強度に不安はありますが、取り付けは簡単です。こちらはバイク用品店等で入手可能です。
(スロットルケーブル(Φ1.2)用のモノで、Φ6×7くらいのサイズをお選びください。)

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また、ケーブルエンドを使いたくない場合、2本サス車輌のタイプのレヴァーに交換することで、ケーブルエンドなしで取り付けできるようになります。
品番:1311 1335 315 ¥1,260/個(税抜き)

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スターターケーブルも不要でしたら、ケーブルを切断すればアジャスターを再利用できます。

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スターターノブの準備ができたらスプリングを取り外し、

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スターター部のレヴァーを持ち上げてからケーブルエンドを入れ、

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アジャスターをトップカヴァーに取り付けます。

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スターターノブとアジャスターの間に0.5mm程度の隙間を設けてアジャスターを固定してください。

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注意! レヴァーが確実に押し下げられている状態で固定してください。

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ハンドルのスターターレヴァーはそのままでも構いませんが、取り外すことも可能です。

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取り外した際には、ブラインドキャップを使用するとキレイに取り付け部を隠すことができます。
スッキリした印象になりますね。こちらは純正部品になりますので、当然、寸法もピッタリです。
値段がちょっと高い気もしますが・・・。
品番:3272 1234 724 ¥900/個(税抜き)

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以上、ご希望やご不明な点等ありましたら、遠慮なくご相談ください。

 

ご注文、お待ちしておりますッ!

R65、パニアケースの取り付け。

R65(2本サス)にお乗りのお客様、今度はパニアケースの取り付けと、ちょっとした作業のご依頼です。有り難いことですッ!

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R65(2本サス)は、パニアステイの取り付け位置も他の2本サスとちょっと違うので、専用のステイを用意する必要があります。が、コレがなかなか中古でも出物がありません。

なので、当店にたまたまあった使用予定のないパニアステイ(リアキャリア付き)を利用することになりました。
お客様の希望で「リアキャリアは不要」とのことなので、ズバッと切断します。ついでに、左右のステイも分割式に変更です。

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ズバッっと切断したら、せっかくなので汚れもキレイに落としてやります。

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で、車体に取り付け。バッチリですね。

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切断して開いた穴には、後日、グロメットを差し込む予定です。そうしないと、雨水が中に浸入しちゃって大変なことになりそうです。

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こちらも、当店にたまたまあった旧タイプのパニアケースです。状態は良くありませんでしたが、

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気合入れてキレイにしたらご覧の通り!しかも、左右セットで鍵付きです!
右パニアケース固定側の鍵穴が回りませんが・・・。

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ついでに、外したシートを見ていたらちょっと後端が変形していたので、

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簡単に修正しておきました。

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で完成です。イエス!

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と喜んでいたのも束の間、

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右側のパニアケースのヒンヂが割れました・・・。

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錆びてヒンヂ部の鉄板が薄くなっていたようです。左側はまだ使えそうですが、同じような錆び具合なので、そう遠くないうちに割れる可能性が高そうです。
幸いにも、SIEBENRROKでヒンヂの取り扱いがあったので、注文しておきます。

続けて、キャブレターのスターター(チョーク)ケーブルの取り外しです。
エアクリーナーケースの取り付け位置がズレていたので、その修正ついでのご依頼です。(作業途中の写真を撮り忘れました・・・。)

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スッキリして、イイですね!

しかし、スターターケーブルをただ外しただけでは、夏場は問題ありませんが、冬場のコールドスタートは不可能です。そこで登場するのが、

ジャーン!

コレは当店オリヂナルの新製品になります。キャブレターに直接取り付けるスターターノブです。コレがあれば、冬場も安心してスターターが使えますね。

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実際に取り付けた感じも、悪くないと思います。

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さらに、エアクリーナーケースの取り付け位置を調整している際に見つけたキャブレターの不具合を直したところ、アイドリングの状態がちょっと気になるようになりました。
今までは少し多めにアイドルアジャストスクリューを締め込んで、回転を上げて誤魔化していたようですが、どうも何かがオカシイ。

てことで、点火時期を確認してみます。

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タイミングマークが見にくいですが、やっぱりちょっと遅れてました。
せっかくなので、点火時期を調整する前に、ポイントギャップも先に確認しておきます。

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確認して正解、ちょっと狭いです。
このタイプのポイントギャップは0.40~0.50mmなので、範囲内にビシッ!と調整してやります。

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ついでに、見にくかったタイミングマークも白く塗っておきます。
こうしておけば点火時期の確認が楽になりますからね。

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というわけで、エンヂンを始動して点火時期を調整して、今回の作業は終了です。

イイですね!ますます調子良くなりました!

 

パニアケースの取り付けから、点火時期の調整まで、何でもご相談くださいッ!