R100RS、ドライヴシャフトの交換。

ちょっと前の土曜日に、以前に勤めていたお店のお客様がドライヴシャフトの交換にご来店くださいました。有り難いことですッ!

注)
こちらの車輌、少し前に作業も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

といっても、コチラのお客様は某社でバイクのエンヂン開発を担当しているバリバリ現役のエンヂニアですので(かなりヤバイ)、この手の作業はお手の物&大好物でして、作業はご自身でほとんどやっちゃいます。モギーにできるのは部品の提供とちょっとしたアドヴァイス&お手伝いくらいで、実際、2週間前にもトランスミッションのO/Hにやって来てまして、見事にクルクル回る軽~いトランスミッションに仕上げて帰って行きました。しかも、モギーより先にあのトルクレンチの恩恵を受けるとはッ!なんというッ!

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クッソ、モギーまったく良いトコなし・・・。

 

そもそも今回のトランスミッションのO/Hとドライヴシャフトの交換は、ちょっと前に久しぶりにお会いした際に

「モギーさん、なんか駆動系がガコッガコッてなるんですけど?」

というご相談を受けてのものでして、先のO/Hでほぼ解決したんです。が、そこは貪欲なエンヂニア。ついでに点検したドライヴシャフトのユニヴァーサルジョイントのベアリングの動きがちょっとコクッコクッと渋かったため、この機会に交換することになりました。ユニヴァーサルジョイントには構造的にどうしても偏った負荷が掛かりますので、同じようなベアリングの状態の車輌は多いと思いますし、ある意味許容範囲の状態にも思いますので、必ずしも交換が必要なわけでありませんが、交換すれば良くなることは間違いありませんから。

ということで、新品のドライヴシャフトを取り寄せました。ユニヴァーサルジョイントのベアリングは交換できるモノのほうが一般的ですが、このドライヴシャフトの場合は交換することは困難ですので、シャフトごと交換するしかありません。価格も¥73,440/本(税抜)と非常に高価です。ギャー!(/5のような古いタイプや、R45とR65(2本サス)などの場合でも¥50,000前後になります。)

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積極的に交換をオススメできないのは、このせいなんですよね・・・。ベアリング交換だけで済む一般的なシャフトに比べると、かなり高額な作業になってしまいますから。輸入屋ビーマーさんでベアリングの交換サーヴィスを行っていますので、一度試してみようかしら?

それにしても、仕事でさんざんエンヂンを組んだりバラしたりしてるのに、本当にお好きですねー。アカン、この人もザ・バイクバカや・・・。(かなり良い意味で)

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こんなバイクバカがエンヂン開発に携わっていれば、バイクの未来もまだまだ安泰ですかね、きっと。期待してますよ!ファイトー!

 

と、あまりお役には立てませんでしたが、この度は大物部品のご注文、有り難うございましたッ!また、当店まで作業しにご来店くださり、有り難うございましたッ!少しですがお手伝いさせていただけて、こちらも楽しい時間を過ごすことができました。次回はリフレッシュした駆動系のご報告に、是非、R100RSでご来店ください。楽しみにしておりますッ!

 

駆動系に「ん?なんかゴツゴツしてない?」と違和感をお感じの方、点検やトランスミッションのO/H、ドライヴシャフトの交換等、諸々承っております。ご相談くださいッ!

西方(岡山)から、キャリパー加工。

(下書きしたまま更新しそこねていましたので)かなり前の作業になりますが、遠方のお客様からのご依頼で、4ポットキャリパーの取り付けのお手伝いをさせていただきました。有り難いことですッ!

注)
こちらの車輌、R80のお買い上げの前に作業を終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

所有される車輌はR65(モノサス)のシングルディスク仕様だそうですが、もう少しブレーキを強化(ダブルディスク化)するついでに、4ポットキャリパーも試してみたいとのこと。遠方のため車輌の持ち込みは難しいので、メールでのやり取りとキャリパー単体での加工で対応させていただくことになりました。

現物を見ていないのでお客様の言葉を信じるしかないのですが、取り付けピッチは同じなので、おそらく使えるのではないかとの情報を元に、届いたブレーキキャリパーとパッドを実際に車体に装着して確認してみます。たまたま当店に在庫車としてあったR80、仕入れておいて良かった~。

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ガーン。確かに取り付けピッチは同じなのですが、オフセットが違うのでディスクとキャリパーのセンターがまったく出ていないッ!

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外側にズレていればスペーサーで対応できるのですが、こうなると簡単な方法はありません・・・。

しかも、キャリパーがホウィールにゴツッと干渉していて、そのままではホウィールも回らないッ!

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フロントフォークからは少し離れますが、できればキャリパーサポートを製作してオフセットを調整するのが良いのですが、お客様の希望もあり、キャリパー側を加工することになりました。

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この4ポットキャリパーが使用されているR100R等のディスク径は、モノサス系の車輌のディスクと同径なので、パッドの当たりは問題なさそうです。ホッ。

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キャリパー間をつなぐブレーキパイプも純正部品で対応できそうです。これなら自然な感じで仕上がりそうですね。

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ということで、金属加工屋さんとも相談し、キャリパーの取り付け面を切削する方向で作業を進めることになりました。キャリパーをどれくらい切削するかはこちらで決定しますので、丁寧にオフセットのズレ具合を測定し、しつこく切削量を確認します。ココで間違うと取り返しがつきませんので。ドキドキ。(センターのズレは0.05mm以内に収まっていると思います。)

で、切削量も求められたので、続いてキャリパーを分解、洗浄します。いつも2ポットばかりなので、数が倍になる4ポットがこんなに大変だとは・・・。(見積りを訂正させていただいて、スミマセンでした。)

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ピストンはどれも問題ありませんでした。

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シールは少しヤレていましたが、まだ大丈夫かと思いますので再使用します。すぐに滲むようなら即交換ですが、そうでなくても次の車検整備のタイミングでの交換をオススメしておきます。シールキットの価格は、単純に2ポットの倍くらいです。

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キャリパー自体も良好ですので、この状態で金属加工屋さんへ持ち込むことになります。さて、どうなりますか。

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~数日後~

金属加工屋さんからキャリパーが戻りましたので、作業再開です。仮組みしたところ問題なさそうなので、加工したキャリパーをもう一度洗浄して組み立てます。

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ビシッとできました。

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こちらの指定どおりの寸法に仕上げてもらったので、ダメならオレっちの責任です。またしても、当店在庫のR80に登場してもらいます。

どうなのよッ!

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(動画でご覧いただけます。)

イイですね!ビシッとセンターも出てますし、ホウィールもクルクル回ってます。パッドの当たりも良さそうですし、これならお使いいただけると思います。ホッ。

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(動画でご覧いただけます。)

ということで、ちょっと前に行った作業の報告でした。

モノサス系のフロントフォークのアウターチューブとホウィール、ブレーキディスク(ダブルディスク)がR65やR80、R100RSでも共通だったこと、流用したキャリパーがたまたま取り付けピッチや取り付け位置、ディスク径が近かったことで、今回のような対応ができましたが、キャリパーによってはすんなり付かないことのほうが当たり前ですので、ある意味、BMWの設計のおかげです。それと、たまたま在庫していた当店のR80のおかげもあります。サンキュー、R80!

あとはお客様のほうで車体に取り付けていただき、ホースやフィッティングのための部品を用意していただければ完成になります。異径4ポットになりますので、くれぐれもキャリパーの取り付け向きの変更もお忘れなく。せっかくの4ポット化、ダブルディスク化が台無しになってしまいますので。
また、実際に取り付け、走行後にブレーキに違和感を感じるようでしたら、すぐに使用を中止し、キャリパーの取り付け部を点検していただければと思います。金属加工屋さんとも相談し、おそらく大丈夫との判断で進めておりますが、切削後の強度をテストできるわけでもありませんし、本来、キャリパーの加工はあまりオススメできるものでないことはお伝えした通りですので。

と、長々と書きましたが、無事に4ポット化&ダブルディスク化を完成させていただき、楽しいご報告をお待ちしております。この度はご依頼いただき、有り難うございましたッ!

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、キャリパーの取り付けのお手伝いやO/Hを承っております。ご相談くださいッ!

R65、フォークブーツの交換からの。

R65(2本サス)にお乗りの、モギーが足を向けて寝れない&当店のステマ担当のお客様、今回はフォークブーツの交換をご希望とのことでご来店くださいました。またまた有り難いことですッ!

注)
こちらの車輌、少し前に作業も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

前回ご依頼のオイルフィルターからのオイル噴出もすっかり治まったようなので、しばらくは走り回って楽しまれるのかと思っていましたが、先日納車したご友人のR80のフォークブーツを見ていたら

「自分のがショボく見えて、どうしてもッ!すぐにッ!交換したくなったッ!」

そうで、スッ飛んでいらっしゃいました。しかも、翌日はもう一人のご友人のR100RSと3台でツーリングに行くため、朝7時集合とのこと。やっとR80を納車できたと思ったら、まさかココにもワガママ・オーダーのお人がッ!いやん、逆にカコイイ・・・。

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あらかじめ連絡をいただいてはいましたが、閉店時間近くから始めるソッコー作業になりました。ウォー!急がねばー!

ということで、写真を撮るのもソコソコに作業を進めます。

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が、ついでにご依頼のちょっと固めのフォークスプリングへの交換も行おうとしたところ、どうもフォーク内部がアヤシイ感じがするので、急遽、O/Hすることに。ウォー!急がねばー!

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片側のダンパーロッドのピストンリングが、完全に錆と異物で固着しているッ!これではダンパーにならないッ!

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といった感じでドタバタと作業を進め、途中、お客様にフォークオイルを浴びせてしまうという大失態までやらかしつつ(本当に申し訳ありませんでした・・・)、ようやく完成と思ったら

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なぜかフロントフォークの動きが渋いッ!フォークブーツの収まりもイマイチッ!時計の針は深夜○時を指しているッ!明日はツーリングッ!今夜はもう・・・ダメ・・・です・・・。ガクッ。

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~翌々日~

あまりの出来事に意気消沈していましたが、なんとか元気になってまいりましたので、原因を探ります。というか、作業した手順を思い返し、冷静になった頭で考えたらすぐに分かりました。

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原因は、後付けのフォークブレイス(スタビライザー)でした。このフォークブレイス、自然なフォークスパンに対してちょっと狭いんです。

フォークブレイスをフリーにしてアクスルシャフトのクランプボルトを緩めてみると、マスキングテープの目印とアウターチューブの距離は7mmちょっとですが

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フォークブレイスをフリーにする前は9mmちょっとありました。

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その差2mmですが、コレだけフォークスパンが先細りしていれば、そりゃフロントフォークの動きも渋くなるハズです。なぜこんなコトが分からなかった!俺のアホー!

てことで、フォークブレイスとアウターチューブの間にスペーサーを入れることにしました。これで、インナーチューブにストレスを掛けることもほぼなくなりますので、自然なフォークスパンのままストロークできるようになると思います。つか、なぜショートタイプのフェンダーを取り付けたときに気付かなかった!俺のアホ、アホー!

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やはり、焦って作業するのはダメですね。いつもと同じ手順で落ち着いて作業していればこのようなことにはならなかったかもしれません。時間を気にして作業を省略した結果がコレです・・・。本当に申し訳ありませんでした。

ということで、問題も解決し、時間も十分にありますので、続いて収まりの悪いフォークブーツの作業に取り掛かります。

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こちらのR65はフロント周りを/5っぽくカスタムされているため、リア用のウィンカーステイと自作のステイを組み合わせてウィンカーが取り付けられています。

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このステイはご友人が作られたモノですので、少し加工してそのまま使用します。具体的には、ブーツへの逃げを罫書いて削り、曲げを少し深くしました。

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ついでに、2本サスのR65の場合、回り止めと空気穴を兼ねるロールピンがフロントフォークをクランプするアンダーブラケットに打ち込めませんので、ピンを短く切断したモノをブーツに挿入しておきます。

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どうですかッ!

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ウィンカーの位置もビシッと決まっているッ!

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クリアランスも十分ですし、わずかな加工でご友人作のステイを活かすことができたと思います。やってやったぞッ!

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軽く試乗した感じ、フロントフォークの動きも良いですし、交換したちょっと硬めのスプリングも悪くなさそうでしたので、あとはお客様が気に入ってくれれば言うことなしです。

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で、作業中にも気になったセンタースタンドの傾きですが、同年代の奥のR45とR65と比べても、やっぱり角度がキツくなってます。R45(手前)は肉盛り溶接されているとはいえ、角度をもう少しなんとかできれば、センタースタンドを戻すのもだいぶ楽になりそうです。後付けのオイルパンスペーサーがあるのでちょっと厄介ですが、そのうちなんとかしたいですね。

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てことで、すっかりお待たせしてしまいましたが、作業終了です。

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この度は、ツーリング前夜に終えるはずの作業が間に合わず、大変申し訳ありませんでした。予想外の展開で時間が掛かったこともありますが、後日行ったフォークブーツの取り付け具合の修正作業を考えても、初めからちょっと無理があったかもしれません。作業の見込みが甘かったことで、せっかくのご依頼とご期待にお応えできず、本当に申し訳なく思っております。結果的には、今まで気付いていなかったフォークブレイスの問題も解決でき、お客様好みの足回りに見た目も動きも仕上がりましたが、やはり最初からこういう状態に向かって作業をしなければと反省しております。今後はこのようなことがないように努めますので、また何かありましたらご相談いただければと思います。こちらの不手際でご色々と迷惑をお掛けしてしまいましたが、今回もご依頼いただき、有り難うございました。

 

フォークブーツの取り付け、フロントフォークのO/H、フォークスプリングの交換等、諸々承っております。ご相談ください。