西方(兵庫)から、R65の点検&整備&修理。(その3)

これまでに遠方から何度も作業をご依頼くださったものの、「やっぱり、ちゃんと見てもらいたいッ!」とわざわざ兵庫から自走してご来店になったお客様のR65、納期は暖かくなる頃までなんですが、コツコツ進めております。

まだまだ寒い日が続いているッ!ような気がするッ!ワンワン。

samui2

などとトボけてみても、春は確実に近づいていますので、さっさと作業に取り掛かります。

 

まずはフロントフォークの点検から。以前に単体でO/Hさせていただいているんですが、右側だけインナーチューブがすんなりトップブリッヂとアンダーブラケットに入らないとのこと。インナーチューブのクランプ部は少しキツイくらいでも異常ではありませんが、確かに、抜く際に通常とは違う引っ掛かりがありました。これは・・・?

DSC_7853

あらめて点検してみると、インナーチューブの上端が少し潰れているッ!簡単に測定してみても、直径が大きいトコロで36.01mm

DSC_8095

小さいトコロで35.96mmと、0.05mm違います。本来の直径は35.92mm~35.95mmですから、おそらく抜くときに上端を叩き、抜いたあとに万力で挟むような作業をしたのではないかと思います。これじゃ、すんなり抜き差しできないハズです。

DSC_8103

こうなると修正するのも大変ですので、当店在庫のR65からインナーチューブ(上)を取り外して交換することにします。幸い、状態はかなり良好でした。

DSC_7869

アカン、在庫車が部品取り車になっていくー!

DSC_0360

ついでに、ステムベアリングも点検します。

DSC_7912

前オーナーが少し前に交換されいるとのことでしたが、アウターレースにはお馴染みの打痕がありました。しかも、下側(右)には打痕以外の嫌な傷が・・・。

DSC_7918

ベアリングの収まりにも、なんか違和感があります。ん?ダストカヴァーが斜めになっているッ!これはッ!

DSC_7910

ガーン。ボコボコになってるー。穴も開いてるー。

DSC_7942

ベアリングを外すときにタガネで叩いて浮かせたんだと思いますが、この状態で再使用するのはどうなんでしょう。当然、アンダーブラケットにも傷はありましたが、こちらはキレイに均して凹凸をなくしておきましたので大丈夫です。ただ、ステムシャフトもアヤシイ気がしたので

DSC_7936

お客様がご用意していたステム周りの部品から取り出して交換しています。お伝えした通り、アンダーブラケットの状態が良ければそのまま使用したかったんですが、表面の汚れと錆が根深く断念・・・。

DSC_7862

で、こうなりました。ダストカヴァーが均等に接触しているのが分かるでしょうか。

DSC_7953

色が変わってしまいますが、トップブリッヂも交換します。

DSC_7886

変形したインナーチューブをグリグリ抜き差ししたせいで、消せない深い傷が付いていましたので。オゥ、ノォ~!

DSC_7892

ということで、できました。

DSC_7961

トップブリッヂもアンダーブラケットも、クランプ部は左右ともキレイに均しておきましたのでスルスルです。やってやったぞッ!

DSC_8065
(動画でご覧いただけます。)

が、ホウィールを戻して何気なく転がしてみたところ、ちょっと振れているッ!ヤメて~!

DSC_7966
(動画でご覧いただけます。)

ディスクに振れはありませんので、ホウィールが一部歪んでいるようです。

DSC_7969
(動画でご覧いただけます。)

ご予算の都合もありますので、ホウィールについては試乗後にあらためて相談させてください。

と、思わぬ伏兵にお客様までヘコませてしまいましたが、気を取り直しブレーキ周りの作業を進めます。お客様が気にされていたブレーキの引き摺りですが、ブレーキレヴァーの戻りが悪かったので、マスターシリンダー側に原因があったのではないかと思います。

DSC_7999

ご用意された新品に交換しますので、おそらくこれで直るかと。あ、ブレーキスウィッチのダストカヴァーも取り付けておきました。在庫に自信あり、モギーモータースです。フフフ。

DSC_8051

キャリパーも分解して点検してみましたが、ピストンもすんなり抜けましたし、交換されたばかりのシールにも異常は見られませんでした。状態は良好だと思います。

DSC_7986

使用しませんが、確認のためマスターシリンダーも分解&洗浄しておきました。案の定、マスターシリンダーのピストンの動きがかなり渋く、なかなか抜けませんでした。

DSC_8031

キャリパーをしっかり洗浄し、ビシッと組み立てれば

DSC_8042

作業終~了~。

DSC_8061

長さを気にされていたブレーキホースですが、このあと取り回しを検討してから手配するので、次の作業時に交換します。やっぱり、もう少し短いほうが良いですよね。

DSC_6024

 

というわけで、大掛かりな作業はほぼ終わりました。あともう少しです。ファイトー!オー!

 

(続く)

 

遠方からでも車輌をお預かりしての整備&修理を承っております。ご相談くださいッ!

北方(埼玉)から、ステムベアリングの交換と。

一週間ほど前になりますが、以前にトランスミッションのO/Hをご依頼いただいたお客様が、今回はステムベアリングの交換にご来店くださいました。またまた有り難いことですッ!

そもそも、走行距離57,000kmほどの車輌(R100RS、モノサス)を入手され、当初は外装を再塗装してエンジンをキレイに磨き、フレームも錆びたトコロを塗り直して乗り出すつもりが、手を付け始めたら車輌がバラバラになっていたッ!とのことで、そのお手伝いの第二弾になります。

で、塗装済みのフレームをお持ち込みいただいたのですが、事前にベアリングのアウターレースを外されていなかったそうなので

DSC_2371

オリヂナルの専用工具を使ってグイグイ抜き、ステムベアリングを交換しました。再塗装されたばかりのフレームで緊張しますが、専用工具を使えばご覧の通り。アラ、簡単!

DSC_2374

ついでに、フロントフォークと幾つかの部品をお預かりして、後日、O/Hさせていただきました。

DSC_2706

まずは分解してキレイにし、各部の点検から。インナーチューブの状態は、やや擦れた跡と小さな傷が1箇所ありましたが、オイル漏れを引き起こすほどではなさそうでした。他の部品も状態は良好です。

DSC_2713

今回ご依頼いただいた理由はコレ、ダンパーロッドのガイドリング(ピストンリング)です。この紙製のガイドリング、個人でもフロントフォークのO/Hに挑戦される方はいるかと思いますが、新品への交換はかなり苦労すると思います。元々付いていたモノを再使用する場合でもインナーチューブへの挿入は難しいですが、張りのある新品の場合、挿入する際にガイドリングが広がってしまい、強引に組みつけようとすればリングを傷めてしまいます。どうするッ!

DSC_2723

大丈夫、当店ではオリヂナルの専用工具を用意していますので数分で挿入可能です。バンザイ!

ちなみにこのガイドリング、取り付けには向きがあります。写真のように凹部を下にするのが正解です。

DSC_2733

で、外した部品を順番通りに元に戻せばインナーチューブの組み立てはOKです。

DSC_2738

フロントフォークのアウターチューブも、オイルドレイン用の穴の周りや、アクスルシャフトの挿入部をキレイに均しておきます。

DSC_2746

このアウターチューブはフレーム同様に粉体塗装で塗り直されていますので、マスキングの隙間から入り込んだ塗料を落とすのにちょっと苦労しました。ココに塗料が残っていると、アクスルシャフトの挿入がキツくなったりしますので。

また、フォークトップのO-リングが潰れて変形していましたので、交換しておきました。
(このとき、片側のオイルフィラーボルトが固く締まっていることを確認したのですが、それが後にトラブルを起こすことに・・・。申し訳ありませんでした。)

DSC_2736

フロントフォークを組み立てて、フォークオイルを入れてエア抜きし、一晩置いて漏れがないことを確認します。オイルシール、ドレインボルト、アウターチューブの底からも漏れはありませんでした。

DSC_2755

さらに、お客様ご自身でキャブレターをO/Hされた際に、バタフライシャフトのネジ穴をダメにしてしまったそうなので、その交換と(写真では分かりにくいですが、片側のネジ穴がユルユルになっています)

DSC_2776

当店オリヂナルのスターターノブの取り付けもご依頼いただきました。有り難うございますッ!

DSC_2771

その他、幾つかのご注文部品も用意し、一通りの作業を終えて梱包、発送したのですが、翌日、お客様からフロントフォークのオイル漏れのご連絡をいただいてしまいました。

こちらの思い込みで、片側のオイルフィラーボルトだけ確認して締まっていると判断し、結果、お客様に大変なご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。二度とこのようなことがないように努めますので、これに懲りず、またお手伝いさせていただければと思います。せっかくのご依頼にしっかりと応えられなかったこと、強く反省しております。本当に、申し訳ありませんでした。

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、フロントフォークのO/Hや、キャブレターの修理も承っております。

何を言っているのか。(その3)

先日ご紹介した「何を言っているのか。」のR100RS、さっそく整備と修理を進めています。

DSC_1103

 

ステムベアリングの点検と調整をしたことでようやく試乗もでき、車輌の状態が分かりましたので、いよいよ作業に取り掛かります。

まずはフロント周りを分解します。

DSC_1308

クリームチーズ?

DSC_1315

じゃ、なさそうですね。

DSC_1288

定番のアウターレースの打痕ですが、荷重を強く受ける下側のほうがクッキリ出てますね。

DSC_1295

外したステム周りを洗浄してピカピカにし、新しいベアリングにたっぷりグリスを塗りこんでおきます。

DSC_1326

個人でもベアリング交換に挑戦される方はいるかと思いますが、アウターレースの取り外しはかなり苦労すると思います。モノサス以降は少し外しやすくなっていますが、2本サスの場合、ネックの取り付け部にほぼツライチのようにレースが収まっていて、ほとんど工具を引っ掛ける余地がありません。どうするッ!

DSC_1319

大丈夫、当店ではオリヂナルの専用工具を用意していますので数分で取り外し可能です。バンザイ!

ちなみに、これがモノサスの取り付け部です。隙間が少し広いのが分かるでしょうか。これでも一般的なプーラーではかなり苦労しますが・・・。

DSC_0018

てことで、ステム周りを取り付けます。うーん、ピカピカ!

DSC_1329

取り外したステムベアリングです。下側(右)に比べると上側(左)の打痕はそうでもありませんが、一方にコレだけ強い打痕があるとどんなに調整してもハンドルを切る際にコクッという感触が微かに残ってしまいます。構造的に、グルグル回転するのではなく左右に行ったり来たりするだけですから、どうしても一番走行時間の中で長くなる直進状態の位置に強く打痕が現れてしまいます。

DSC_1480

ステムベアリングの締め付け具合を調整してもハンドルが振れる原因は、この打痕によるベアリングのガタつきですので、ハンドルの振れが気になる方はディーラーまたは専門店にご相談ください。また、定期的なグリスアップで多少寿命を延ばすこともできますので、交換されたばかりの方は是非、定期的なメインテナンスもお忘れなく。もちろん、当店でも承っておりますッ!(さりげない宣伝)

ということで、続いてフロントフォークの組み立てです。しっかり洗浄し、在庫している再めっき済みのインナーチューブを使ってビシッと仕上げます。

DSC_1340

オイル漏れや滲みがないように、こういうトコロもキレイに均します。

DSC_1344

ただ、このサークリップは外すと元の位置に戻すのがちょっとムズカシイ・・・。

DSC_1347

できました。このとき、忘れずにダストカヴァーやフォークブーツを取り付けておきます。RSやRTのブーツには左右の区別があるので、ソコも注意です。(経験者談)

DSC_1352

スプリングは左右とも、キレイにして長さを点検しておきます。OKですね。

DSC_1369

フロントフォークを車体に取り付け、フォークオイルを規定量注入したら、エア抜きを丁寧に行います。アウターチューブの下側からのオイル漏れ、滲みも一切なし。イエス!

DSC_1385

再めっきされたインナーチューブに新しいオイルシール、これなら漏れることはないッ!

DSC_1376

なんかノッてきたので、ブレーキ周りもO/Hしちゃいます。

DSC_1397

マスターシリンダーのインレットポート、リターンポートの周りに結晶化したフルードが溜まってます。

DSC_1400

ココも、シリンダーから漏れたフルードが固まって溜まってますね。

DSC_1404

リザーヴタンクの中にも薄っすら結晶化したフルードが。

DSC_1408

こんなトコロにも。

DSC_1412

キャリパーも、ピストンを取り外したらエライことに!なってたので

DSC_1428

バラバラに分解します。こりゃ、洗浄するのも大変そう。逆に燃えちゃうけど!(M気質)

DSC_1435

そんなことより、なんでパッドにこんな細工を?ブレーキダスト対策なのかもしれませんが、細工した溝のせいでパッドが一部破損しちゃってます。これじゃ、パッドの寿命を短くするだけです。しかも、漏れたフォークオイルが染み込んでいて、ちょっとしっとりしてるー。
こりゃ、パッドは交換ですね。

DSC_1416

で、すごく燃えたんで、すごくキレイになりました。

DSC_1437

リターンポートもしっかり穴が通り、

DSC_1445

キャリパーに溜まっていた茶色い物体もなくなりました。

DSC_1452

リザーヴタンクもご覧の通り。

DSC_1468

心配していたピストンには傷もなく、良好な状態でした。ホッ。

DSC_1475

ついでに、スロットルホルダー周りも分解して洗浄します。燃えてますから。

DSC_1486

ブレーキレヴァーのピヴォット部、古いグリスが固まっていることはよくありますが、ココにフルードのカスが溜まってるのは珍しいですね。

DSC_1487

当然、ホルダー側もこの通り。

DSC_1494

ゴシゴシ洗ってキレイにしたら

DSC_1499

バババッとブレーキ周りを組み立てます。何しろ、燃えてますから。ウォー!

DSC_1500

本来なら、マスターシリンダーのピストンカップやキャリパーのピストンシールは交換したいところなんですが、今回はご予算の都合で再利用しています。点検したところ大きな傷も変形もなかったからなんですが、試乗してみて漏れや滲みがあればすぐに交換させていただきます。もちろん、お客様が乗り始めて間もなく漏れるようであれば即交換になります。そうならないように丁寧に作業したつもりですが、こればかりはどうにもなりませんのでお許しを。
おそらく大丈夫だと思いますし、ダメでも次回の交換作業はずっと楽に、確実に作業できますのでご安心ください。それよりも、まだまだコストが掛かりそうな予感がして、そっちのほうが心配です・・・。

などと言い訳もソコソコに、組み立てたブレーキ周りを車体に取り付けます。まだまだ燃えてますから。ファイアー!

ハンドルバーの錆がちょっと気になるので、ササッと磨いておきます。

DSC_1511

それと、ハンドルがセットバックされていて、ハンドルの取り付け角度も良くて非常に乗りやすかったんですが、メーターステイがRS用のままでちゃんと固定できていませんでしたので

DSC_1264

たまたま在庫にあった中古良品と交換しました。

DSC_1517

ジャーン!大丈夫、まだ燃えているッ!

DSC_1529

キャリパーを取り付ける前に、ホウィールベアリングの状態も点検します。アウターレースに焼けた感じはありますが、嫌なゴロつきも傷もなく動作は良好なので、古いグリスを洗い落としたっぷりグリスアップしておきます。同じテーパーローラーベアリングでも、グルグル回転しているせいか、ステムとは持ちが違いますね。まだまだ頑張って~。

DSC_1536

そして得られた、この躍動感ッ!どうですかッ!

DSC_1544

と思ったら、何かがオカシイ。タイアがグニャグニャしているような・・・?

ガーン。ビードが上がり切っていないッ!

DSC_1551
(動画でご覧いただけます。)

あのフロントが上下にフワフワした違和感の原因はコレだったのかもしれません。

危うく俺の中の炎が消えそうになりましたが、ビードをちゃんとハメるついでに、ちょっとズレてる軽点も合わせます。大丈夫、も少し燃えていけるッ!

DSC_1555

できました。

DSC_1564
(動画でご覧いただけます。)

うーん、だいぶ良くなったんじゃないでしょうかッ!ここまでやれば、もうあんな怖い思いをすることなく、安心して乗れるようになりますね。早く試乗して確かめたくなってきたー!

まだ燃えているッ!ファイィアァァー!

でもちょっと疲れたんで、今日はこのへんで。
次はガソリンタンクの洗浄とキャブレターのO/Hです。

 

(続く)

 

ステムベアリングの交換やブレーキのO/H、ホウィールベアリングの点検から上がり切きらなかったビードの面倒まで、諸々承っておりますッ!

何を言っているのか。(その2)

先日ご紹介した「何を言っているのか。」のR100RS、さっそく整備と修理を進めています。

DSC_1103

 

まずは、前オーナーも認識していたというブレーキランプの不具合。前オーナー曰く、「リアのブレーキスウィッチが壊れていて、ブレーキランプが・・・」とのことでしたが、点検してみるとスウィッチに異常はありませんでした。ということは、フロント側のスウィッチかな?

でした。スウィッチが壊れていて、ブレーキレヴァーを握ってもONになりません。

DSC_1227

安くはありませんが、こればかりは交換しないとどうしようもないので、新品のスウィッチに交換です。

DSC_1229

これで直ったかなと思ったら、まだブレーキランプが点きませんッ!

配線に問題はなかったので、まさかの球切れを疑いましたが・・・

DSC_1230

シングル球のはずが、ダブル球にッ!

シングル球に交換したら

DSC_1233

あっさりブレーキランプが点灯するようになりました。んもう!

DSC_1238

続いて、怖いくらいに震えていたハンドルの振れを改善するため、ステムベアリングの締め付け具合を点検、調整してみます。

R100RSの場合、ステアリングダンパーのロッドが邪魔をしてステムナットを締められないのでけっこう大掛かりな作業になってしまいますが、ベアリングを交換する予定なのでココまで取り外してしまいます。

DSC_1250

で、前オーナーも認識していたというもう一つの不具合も点検。曰く、「フォークのオイルシールは交換したが、まだ漏れているのであらためて交換の必要が・・・」とのことでしたが、これはシール交換でどうこうできる状態じゃないような?

DSC_1255

インナーチューブの摺動部にこれだけ錆びと縦スジがあると、何回シールを交換しても漏れは直りません。お客様にはかなりの負担になってしまいますが、再めっき済みのインナーチューブに交換するしかななさそうです・・・。

DSC_1259

てことで、ステムベアリングを調整し、ステムナットをしっかり締め付け直しました。
ステムナット自体はしっかり締め付けてありましたが、アジャストナットがユルユルだったので、これでハンドルの振れはかなり改善するんじゃないでしょうか。

DSC_1264

ちょっと試乗してみます。正直、前回の試乗では良いトコロも、悪いトコロもまったく分かりませんでしたから。アハハ。

DSC_1265

オォッ!怖くなくなったッ!

ということで、簡単にインプレッションを。
ステムベアリングの締め付けを調整したおかげで、ハンドルの振れはほとんど気にならなくなりました。が、まだフロント周りが上下にフワフワする感じです。新品のタイアに騙されて空気圧の点検を怠ったせいもありましたが、適正な空気圧に調整してもやっぱり気になります。
それと、キャブレターのジェットの詰まりを直してエンヂンはだいぶ元気になりましたが、なんだかまだ少しパワーが足りない感じです。ほぼ同年式の当店在庫のR100RSと比べると、加速感がモッタリしていてチョット物足りません。スロットル操作が重いことも一因かもしれませんが、しっかり整備して再度確認する必要がありそうです。ただ、走行距離の割りに異音があまりないのが幸いです。
車体の状態は未整備車輌らしいヤレた印象ですが、とりあえず走る、曲がる、止まることは問題なくできていますので、こちらもしっかり整備すればグッと良くなりそうです。
何より、前オーナーが言っていたクラッチ板の滑りは、やっぱり確認できなかったのが大きいです。クラッチ板の交換となると、ついでにできる作業も色々と見つかって、その分コストが掛かってきますからね。
うーん、現状で把握できたトコロはこんな感じでしょうか。

 

おっし、そんじゃ作業に取り掛かりますか!あ、チャーヂランプを忘れてた・・・。

 

(続く)

 

ブレーキスウィッチの交換からバルブの交換、ステムベアリングの点検&調整やフロントフォークの点検、試乗による点検とダメ出しまで、諸々ご相談くださいッ!

何を言っているのか。

い…いや…

体験したというよりは まったく理解を 超えていたのだが………

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

「集めた部品から1台のバイクを仕上げるつもりでいたら いつのまにか 出来上がった1台のバイクが目の前にあった」

な… 何を言っているのか わからねーと思うが

おれも 何をされたのか わからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…

催眠術だとか超スピードだとか そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ……

グググ
ジョジョの奇妙な冒険より

てことで、急遽、R65(2本サス)にお乗りのお客様からR100RSの整備のご依頼をいただきました。

DSC_1103

元々、集めた部品から1台仕上げるというお話は聞いていたんですが、まさかその前に1台購入されるとはッ!

確かに、これからの季節にはR100RSは最高の乗り物ですからね、分かります。
分かりますが、分かりますがッ、分かりますがッー!

DSC_1107

で、車輌の状態ですが、とりあえず車検を通しただけという感じらしいです。走行距離は47,600km。前オーナーによれば「幾つかの不具合は事前に分かっているので、そこだけ直せば安心して走れるようになる」とのことだそう。今後の計画もあり、お客様は「なるべく低予算で!オナシャス!」とおっしゃっていますから、応えないわけにはいきません。
触ってみないと分かりませんが、なんとかしましょう。やってやるッ!

てことで、さっそくエンヂンを始動してみますが、スロットルケーブルに遊びがまったくなく、タコメーターの回転の上がり方、下がり方がなんかオカシイ。アイドリングも1,500rpm以上になってます。

左側キャブレターのケーブルのアジャスターを見ると、完全に締め込まれているのにまだ遊びがないッ!

DSC_1092

通常、右側のアジャスターくらいの余裕があるハズなので、このくらいの遊びが作れないとなると

DSC_1102

スロットルのギアの噛み合いがズレてますよね、やっぱり。

DSC_1080

正しくは、こうです。

DSC_1087

チェーンの付いたギアとスロットル側のギアの合わせマーク(|)が一致してるのが分かるでしょうか。おそらく、カヴァーを閉じるときにギアがズレてしまったんだと思いますが、歯が一つズレただけでもケーブルの遊びに大きく影響しますので、注意が必要です。(経験者談)
この車輌のケーブルはパンパンに張っていましたから、アイドリング時でもスロットルがちょっと開いたままになってしまい、結果、回転数が高くなっていたんだと思います。

簡易的にキャブレターの同調を取って調整し、さあ、これで試乗に行けるかと思いきや、いざ走り出してみると、今度は上手く前に進みません。R100RS本来のトルクがまったくなく、まるで片肺になったときのようなパワー感。店を出て30mも行かないトコロでUターン、すぐに店に戻り点検します。

左右のシリンダーがしっかり熱くなっていますので、片肺じゃありません。こういうときは、点火時期が狂ってたりするもんなんですが

DSC_1160

点検してみると、ビシッと安定してました。回転数を上げると、最大進角のFマークまでしっかり進角もしています。となれば、次に疑うのはキャブレターです。

DSC_1176

ビンゴッ!片側のキャブレターのメインジェットが完全に塞がっているッ!

DSC_1123

とりあえず、キレイにして目詰まりを直しました。

DSC_1134

スロージェットも、やはり片側がゴミで塞がり気味だったので

DSC_1189

キレイに穴が通るようにします。

DSC_1218

エンヂンを始動してみると、明らかに力強く回転が上昇しているッ!

DSC_1107
(動画でご覧いただけます。)

チャーヂランプが薄っすら点いたままになっているのが気になりますが、回転を上げたときの充電電圧は13V後半でしたので、とりあえずはOKということにしておきます。
それよりも、ひょっとすると前オーナーが言っていたという不具合箇所の一つ、クラッチ板の滑りというのはこのトルクのなさのことだったのかもしれません。正直、あんなトルクでクラッチ板を滑らせることはできませんから。だとすると、心配事が一つ消えたことになります。バンザイ!

ついでに、クラッチレヴァーの遊びもほとんどなかったので
(アジャスターは目一杯まで締めこまれています。)

DSC_1112

リリースアーム側のボルトを調整し、適度な遊びを作りました。

DSC_1119

さあ、これでもう一度試乗にッ!と思ったんですが、近所を少し走っただけで怖くて帰ってきてしまいました。とにかく、40~50km/hでハンドルがブルブル震えるッ!

今までにも何台かハンドルの振れは経験してきましたが、コレほどのブレは初めてです。40km/h付近から常にブルブル震えていて、いつ大きく振られるかと思うと怖くて走っていられません。お客様は自走でご来店くださったんですが、何もなくて本当に良かったと思うくらいです。

ただ、「低予算をご希望の割りに、けっこう大物やん・・・」と思わせたクラッチ板の滑りはなさそうなので、その分、ステムベアリングの整備やキャブレターから出てきた水とゴミへの対処、

DSC_1143

本来、この位置で止まるはずのガソリンが

DSC_1169

この位置じゃないと止まらないフューエルコックの交換等、別の作業に予算を当てられると思います。

DSC_1164

不安なく、しっかり乗り出せるように整備するとなると、当然それなりのコストがもう少し掛かってしまいますが、短い試乗ではあったものの車輌の状態はマズマズだと感じましたので(ハンドリングは論外でしたが)、良い買い物だったんじゃないかと思います。

ご友人とシェアされる車輌とのことですので、お二人が存分に楽しめるよう、予算に応じた整備をビシッとさせていただきます。ご安心&お任せくださいッ!

 

(続く)

 

「個人売買で中古車を買ったけど、コレってどうなのよ?」と愛車の状態に疑心暗鬼な方、試乗による点検とダメ出しも、承っておりますッ!

長期不動のR80、ステムベアリングの調整。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、無事に登録も終え、販売に向け慣らしと試乗を進めています。

何度か試乗を繰り返していますが、やっぱり少しハンドリングが軽い感じがします。ハンドルが振れるほどではないものの、もう少しヌルッとしててグッという感じが欲しいトコロ。

てことで、ステムベアリングを調整します。
ハンドルを外してステムナットにアクセスできるようにして

DSC_0412

ステムベアリングのアジャスターナットをフックレンチで締め込んで、プリロードを調整します。
数値でプリロードを決めているわけではないので勘頼りになってしまうのですが、軽すぎず重すぎず、実際に走ってハンドルに振れが出ないようにします。

DSC_0417

で、トルクレンチでステムナットをしっかり締めて

DSC_0424

元に戻します。

DSC_0429

これで試乗してみて、良い感じになっていれば良いんですが。
もちろん、ダメなら納得できるまで繰り返します・・・。

2V-OHVのBMWで良くあるハンドルの振れの原因は、ほぼ間違いなくステムベアリングにあります。ベアリングの状態に問題がなく、プリロードの調整がきちんとされていれば、ハンドルの振れはまず起こりません。
ハンドルの振れが気になる方は、一度、ステムベアリングを点検することをオススメします。

 

(続く)

 

ハンドルの振れや、ステムベアリングの交換または調整も、ご相談くださいッ!

長期不動のR80、フロント周りの整備。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

シリンダーヘッドを内燃機屋さんに預けている間に、できる作業を進めます。
続いてはフロント周りの整備です。

長期不動車っぽい雰囲気が出てますね。

DSC_0056

ヘッドライトレンズ、かなり曇ってます。

DSC_0060

ヘッドライトのケースも汚れ、リムも輝きがありません。

DSC_0058

ハンドルブラケットも白くガビガビ・・・。

DSC_0071

ブレーキフルードも濁ってます。

DSC_0073

フロントフォークのアウターチューブも色褪せ、

DSC_0062

タイアにはひび割れが。

DSC_0064

タンク下のコネクターや

DSC_0075

レギュレーター、ウィンカーリレイには砂埃が積もっていました。

DSC_0076

さて、気合入れて分解しますか!

まずは、タイアを取り外し

DSC_0077

ヘッドライト、ハンドル、スウィッチなんかを外していきます。

DSC_0081

本来はハンドルパッドが付きますが、この車輌はパッドなしで仕上げるつもりです。

DSC_0085

ハンドルとトップブリッヂを外して、フロントフォークを抜きます。

DSC_0086

インナーチューブの摺動部の状態はそんなに悪くないですね。

DSC_0090

フォークオイルは・・・、こんなもんですね。長期不動車ですし。
ちょっと変なモノが混じってますが。

DSC_0093

というわけで、フロントフォークの分解完了!

DSC_0097

スプリングの上にちょっと荒っぽいカラーが入ってましたが、状態はマズマズといったところでしょうか。

DSC_0098

勢いで、ステム周りも分解します。

DSC_0100

グリスも古くなってますね。
古くなったグリスは、どんなに残っていても本来の性能には及びませんので、定期的なグリスアップは不可欠ですね。

DSC_0101

お決まりの、ステムベアリングのアウターレースに付いた打痕。
ハンドルが振れる一番の原因ですね。ベアリング未交換の車輌は、たいていこうなってます。

DSC_0107

ステム周りが外れました。

DSC_0113

下側のベアリングも古いグリスがベッタリですね。

DSC_0116

ステム周りは分解して洗浄します。

DSC_0006

ステムシャフトにはハンドルロック用の穴が開いているので、穴の状態を確認し、傷んでいれば修正します。

DSC_0004

見違えるほど、ピカピカになりました!

DSC_0009

ベアリングを交換し、グリスをたっぷり塗り込みます。

DSC_0011

ココのベアリング交換は、専用工具がないとちょっと難しいですね。

DSC_0016

新品のアウターレースを打ち込んで、

DSC_0018

ステム周りを元に戻しておきます。

DSC_0019

次は、フロンフォークのO/Hです!

 

(続く)

 

ハンドルの振れが気になる方、ご相談くださいッ!