まだまだ続く昨年の作業報告で恐縮ですが、「なんか、ガチャガチャとうるさいんやけど―!」とご相談のあったR80G/Sにお乗りのお客様、メールでのやり取りもそこそこにソッコーでご来店にッ!ヒエッ!グイグイくるー!からの、有り難いことですッ!
つか、久しぶりに見ました、R80G/S!しかも、タンクがデケぇー!イカスー!
などとハシャいでいてもお仕事になりませんので、さっさと作業に取り掛かります。お客様がおっしゃっていた通り、エンヂン前側からの音がガチャガチャと大きいような気がするんですが、ヘッドカヴァーからの音も大きいため、なんだかハッキリ分かりません。なので、まずはヴァルヴクリアランスの調整からスタートです。
が、音の割りにクリアランスにはほとんどズレがありませんでした。アララ。でも、右側シリンダーのスタッドボルトの締め付けがけっこう甘くなっていたのがちょっと気になるゥゥゥ!少し前に抜けたスタッドボルトを見ているッ!ので、慎重にならざるを得ないィィィ!ギャー!
ね、左側に比べてスタッドボルトのネジ山の見え具合が多いんです。ま、ドキッとさせられただけで抜けてはいませんでしたけど。フゥ、焦るぜ~。
ビシッと調整できましたので、状態がイマイチだったスパークプラグも交換しちゃいます。
おっし、ちょっとエンヂンを掛けてみよう。これで音は小さくなったかなー?
ガチャガチャガチャガチャ・・・
うん、なってないね。なってない。タイミングチェーンで決まりですね、ハイハイ。
つか、ココのフランヂナットも緩かったので、キレイにしてしっかり締め付けておきました。
てことで、アレやコレやを外しまして・・・、ん?
オ~ゥ、やっぱりパイプとホースがなくなっとるー。
お客様が気にされていましたが、そりゃそうです。ブローバイガスにはオイルミストが含まれていますので、ちゃんとブローバイガスをキャブレター側に導入しておかないと、そのうちエアクリーナーハウジング内に溜まったオイルがココのブリーダーホースから垂れきちゃいます。ま、たまたま中古部品がありましたので、(勝手に)取り付けておきますけど。ヌフフ。
作業に戻りまして、さらにドンドコとアレコレ外しまして
タイミングチェーンカヴァーを取り外せば・・・
オラオラオラオラオラオラー!
てな感じで、タイミングチェーンの交換完了です。って、R80G/はイグゾウストパイプを外す必要がない分ちょっとだけ手間が減りますが、実際にはけっこう時間の掛かる作業なんス。
だって、外した部品は元に戻さないといけないんスよ・・・。
しかも、こびり付いた砂埃をキレイにしなければならないッ!という謎のオプション付きでしたし。ピカピカにしたモギーを、誰かホメてー!ホメなさいよー!(通常業務)
あ、イグニッショントリガーのコネクターをロックするためのスプリング?がなくなっていましたので、こちらも取り付けさせていただきました。このスプリングは部品として設定されていないため中古のハーネスから取り出すしかなく、つまり、モギーご自慢の中古在庫がまた不良在庫になるということ・・・うわーん!
と、お客様のために頑張ってます的なアピールはこれくらいにしまして、キャブレターがなんとなく気になりました。点検も兼ねて、そのうちO/Hしてもよろしいかと。
というのも、こちらの車輌は新規登録されて間もない輸入車なんだそうで、どんな乗り方をされてきたのか不安なんですよねー。タイミングチェーンを交換したときの汚れっぷりとか、省略されていたブローバイホースとか、こんなところに入っているネットとか、なーんかテキトーなコトをやってそうで・・・。ま、大きな問題が起こらなければオーナーさんの自由なんですけど。でも、気になるー!
で、ちょっとユルかったステムベアリングの締め付け具合を調整して作業を終えようと思ったんですが
アレレ?なんかヘンじゃないかしら?
アクスルシャフトって、こんなだったかしら・・・?
・・・
やっぱり違うやんけー!
本来は、この長いカラーが1つだけ
こんな感じで左側に入り
左側にいた短いカラーが右側に入ります。上手いことできてはいましたが、やっぱり正しい部品で正しく組んだほうがホウィールの位置もビシッと決まるんで安心ですよね。アクスルシャフトを押さえるための穴もちゃんと見えるようになりましたし。つか、なんでカラーをなくすんだろう?
となると、キャリパーのほうも気になります。パッと見、センターは出ているようですが・・・
やっぱりかー!
カラーの代わりに3枚のワッシャーて・・・なぜ、なくすのだッ!なぜッ!
正しい部品でッ!正しく組むッ!リピート アフタ ミー!
って、作業した海外の人にモギーの声は届かないと思いますが。しかも、日本語だし。オホホ。つか、こんなレアな部品を在庫してた自分にビックリです。オホホー!(誤発注)
フロント周りもビシッとできましたので、こうなると、なぜかズレてるドライヴシャフトブーツの向きも直したくなります。
アレじゃあ、ブーツが変に引っ張られて負担が掛かっちゃいますからね。
あ、前側のバンドが千切れかけていましたので、またまた中古品に交換させていただきました。
さて、これで今度こそ作業を終えようと思ったんですが
アレレ?こんなトコロにオイル汚れかしら?
こんなトコにも・・・?
・・・
やっぱりオイル漏れやんけー!なんなのー!って、コレ見て薄々気付いてたんスけどね・・・。
ブホッ!予想以上にオイリー!
そりゃ、ブレーキも利かんはずやー!
エッ!ちょ、ちょ、ちょっとー!
待って、待ってってばー!
~10分後~
不用意にブレーキカムを抜いたためオイルがダラダラ出てきてしまいましたが、なんとかリカヴァリーできました。フゥ、焦るぜ~。つか、オイルをこぼしても450ml抜けたので、そもそもオイルを入れすぎィィィ!このタイプのファイナルドライヴの規定量は350mlゥゥゥ!ウゥゥリィィィ!
それはともかく、心配したオイル漏れですが、幸いにもオイルシールには滲みもなく
ブレーキカムが通るパイプのトコロが発生源でした。よく見るとカヴァーとハウジングに2本のパイプが入っており、ブレーキカムにあるO-リングでシールしてるんですねー。ちなみに、モノサスだと1本のパイプが貫通しているので、パイプとカヴァー(またはハウジング)の隙間から滲むことはあっても、こういうオイルの漏れ方はしません。改良されたんでしょうね、きっと。
原因もわかりましたので、ブレーキシューなんかをキレイに洗浄しまして
ブレーキカムのO-リングを交換します。もしまたすぐに滲むようなら、今回使用した純正O-リングよりも太いモノかブレーキカムの交換で対処させてください。あ、なくなっていたフェルトのスペーサーも取り付けさせていただきました。
ボロボロになった防振ゴムも交換してます。
そしたら、ドンドコ組み付けて
ブレーキドラムもキレイにお掃除しまして
ズババッと元に戻せばオイル漏れの修理完了!です。これでしばらく漏れませんようにー!(願い)
最後に、首をかしげたような電圧計の向きを
真っ直ぐにすれば
ハイ、できました。
ということで、この度はタイミングチェーンの交換からのアレやコレやの作業のご依頼、有り難うございましたッ!すでに、このあとのアレの作業も終えておりますので多くは申しませんが、また何かありましたらお気軽にご相談を!
ガチャガチャうるさいタイミングチェーンの交換や、アクスルシャフトの取り付けの修正、リアブレーキカムからのオイル漏れ修理等、諸々承っております。ご相談くださいッ!