先日ご紹介した「何を言っているのか。」のR100RS、さっそく整備と修理を進めています。
前回に続き、今回はエンヂンの車検整備の作業を進めていきます。
と、その前に、行き先のない速度警告灯の配線を外すところからスタートです!
ついでにメーターグラスもキレイにしておきました。これは、車検整備というよりも納車整備の作業になりますね。
ずっと取り外したままだったヘッドライトも、レンズやリフレクターなんかをキレイに磨き上げます。踏んづけて壊しちゃう前に元に戻しておかないと、大変なことになりますからね。アハハ。(踏んづけません。)
これは、車検前の点検で気になったときに車検整備の一環として行ってます。レンズの曇りで光量不足なんて、勘弁して欲しいですからね。
オォッ!透明感が戻っているッ!
地味ですが、センタースタンドの先端のゴムが片方なくなっていたので、忘れる前に取り付けておきました。
てことで、エンヂンのヴァルヴ周りの点検と調整に取り掛かります。
ロッカーアームを外したら、スリッパーとステムエンドの接触面を点検します。この車両は良好ですね。一安心です。
修正できる小さな虫食いならまだマシですが、修正できないほど深い傷がある場合は交換しなければなりません。放っておいても、悪化することはあっても良くなることはないですから。
ロッカーアームのシャフトとニードルベアリングも点検します。特に、ニードルを保持しているケーヂは傷や亀裂、破損がないことを確認しておきます。こちらも問題なしですね。
たまに起こるトラブルですが、このケーヂが破損することがあります。ケーヂが割れると、そこからニードルがポロポロ脱落してしまい、ガチャガチャと嫌な音を発するようになりますので、すぐに分かります。もしそうなった場合は、それ以上走行するのは止め、早めに修理してください。こんな感じだと、アウト~!です。
あとはヴァルヴクリアランスを規定値に調整すればOKです。ビシッと決まったッ!
汚れたヘッドカヴァーも洗浄し、合わせ面をキレイに均して
新しいガスケットとともに取り付ければ作業終了です。
ヘッドカヴァーは、あらかじめシリンダーヘッドに仮組みして合わせ面の隙間を確認し、必要なら修正しておくと、取り付けたあとに「ウッ!オイルが漏れてきているッ!」なんてことがなくなります。あまりにも大きな隙間の場合は内燃機加工屋さんにお願いすることになりますが、ヘッドカヴァー側の軽微な歪みならなんとかなります。
で、エンヂンを始動できるようになったので、またイレギュラーな修理に取り掛かります。そう、1,500rpm以上でも消えないチャーヂランプをなんとかします。やってやるッ!
順番としては、チェックの簡単なレギュレーターから点検します。異常なしです。
異常がないので、次にチェックの簡単なステーターを疑います。ココも異常なしです。
今回のような症状の場合、ローターは関係ないと思いますが、ついでなので点検しておきます。
中古良品と比べてみても、スリップリング間の抵抗値は正常みたいです。
スリップリングとローターボディの絶縁不良があったので、
コレが原因とは思えませんが、異常のない中古ローターと交換してみます。
で、ローターとステーターを元に戻してみても、やはりまだチャーヂランプは消えません。
てことは、ダイオードボードが疑わしいですね。トホホ。
ダイオードボードを取り外し、ダイオードを点検してみると
ビンゴ!です。6個の内の1個のダイオードが壊れてました。ちなみに、上が正常な中古良品、下が車輌についていたモノです。
てゆうか、取り外したダイオードボード、よく破断するゴム製マウントがもげちゃってるー。(中古のアルミ製ダイオードボードマウントがありましたので、交換しておきました。)
というわけで、ダイオードボードを交換し、あらためて確認します。さて、どうかしら?
オォッ!チャーヂランプが消えているッ!
充電電圧も14V付近まで上昇ッ!
やってやったぞッ!
ということで、これでトランスミッションから前方の作業がすべて終わりました。残すはリア周りの作業のみですね。やっと終わりが見えてきました。もう一頑張りです。ゴー!俺、ゴー!