当店ブログに触発されて「自分もあんな風にホウィールをッ!塗り直したいッ!」とご連絡くださったお客様のR100RS、そろそろ塗装に出していたホウィールが戻ってきちゃいそうなので、他のご依頼の作業も進めておきます。つか、ブログの時系列がめちゃくちゃですが、ご理解くださいッ!
まずは、セルモーターのO/Hから。
以前に試乗した際、エンヂン始動後のセルモーターの回り終わりにギャー!という異音が聞こえることがありましたので、お客様に相談して作業させていただくことになりました。
バラバラに分解して、中身を確認。
マグネットはしっかり付いていましたが
当店取り扱いのEME製マグネットハウジングに交換します。これで、もうマグネット剥離の心配はなくなるかと。
あ、ブラシがけっこう減っていましたので、同時に交換しておきました。長時間セルモーターを回せばそれだけ負担が掛かりますので、短時間でエンヂンを始動するコツを早めに見つけていただければと思います。そうすれば、より長く安心してセルモーターを使い続けることができますので。といっても、乗り始めてまだ半年ほどとのことですから、前の所有者の時点ですでに減っていたような気がしますが・・・。
ちなみに、こちらの車輌の走行距離は36,000kmくらいでした。通勤で乗られるような始動回数が多い方とロングツーリングで主に乗られる方では当然違いがありますし、セルモーターの使い方によっても変わってきますが、50,000kmくらいをO/Hの目安としても良さそうです。ブラシの残りが気になる方がおられましたら、ご相談ください。参考までに、交換用の新品のブラシの長さは18mmです。
作業に戻りまして、マグネットハウジングにアーマチュアやブラシを取り付け、ビシッと組み立てます。
あ、このダストキャップがありませんでしたので、取り付けておきました。分解された形跡もなく、最初から付いていなかったみたいです。ときどきこういうコトがありますね。
それと、セルモーターの回り終わりにギャー!という異音が出た原因は、遊星ギアのグリス切れでした。カチカチになってポロポロ落ちてきたグリスをキレイに取り除いて
たっぷりグリスアップしておきましたので、もう大丈夫かと思います。
できました。
続いて、ダイオードボードを取り外し、マウントを交換します。
オルタネーターとイグニッショントリガーのトコロからのオイル漏れはないですね。グッド!
純正のゴムのマウントからアルミ製のマウントに交換しまして
元に戻します。
で、セルモーターも元に戻せば、電装系のご依頼分はOKです。フゥ、ホウィールが戻ってくる前に、なんとか間に合った~。
そういえば、エアクリーナーのフィルターがちょっと傷付いてました。カヴァーを脱着する際に擦ったんだと思いますが、まだ十分使えそうなのでそのままにしています。このフィルター、意外とお高いんですよね・・・。純正品で¥6,440(税抜)、EME取り扱いの相当品でも¥4,700(税抜)くらいになってしまいますので。
~翌日~
ドンピシャなタイミングでホウィールが届きましたので、引き続き作業を進めます。予定より数日早く納品してくださった塗装屋さんに感謝でありますッ!
塗装の仕上がりも、ご覧の通りッ!ツヤツヤしているッ!
それでは、さっそくベアリングの取り付けとまいります。
取り外した際に錆が気になったディスタンスカラーですが、キレイにしてたらリングもポロリと取れちゃいましたので、たまたまあった中古品と交換させていただきました。
タイアを履かせ、ブレーキディスクも取り付けて
お客様お持ち込みのクロムモリブデン鋼、通称クロモリのアクスルシャフトで組み付ければ
できました。さあ、どうなのよ!
ウホッ!キレイにクルクル回っているッ!
ちなみに、修正前はこんな感じでした。
こちらのホウィールは歪みが何箇所もありましたので、その分、修正に手間が掛かったそうですが、それでもこのくらいキレイに回るようになります。中古良品のホウィールが手に入らない場合、修正するという選択もアリなのではないかッ!と思います。価格は修正箇所次第になりますので、気になる方はお問い合わせください。
おっし、お次はリアホウィールです。
ドラム側もキレイに仕上がっています。
ついでにブレーキシューも点検しておきました。厚みは十分残っていますので、まだまだ大丈夫だと思います。
これで、残す作業もあと少し!ファイトー!オー!