ときどきご来店くださっているドラマチックなR80にお乗りのお客様、久しぶりにご連絡があったと思ったら、何やらトラブルのご様子。聞けば、夏休み?にツーリングに出掛けられたそうなんですが、その帰り道でウィンカーが点かなくなり、戻られてから修理ついでに「LED化したのにッ!ウィンカーがッ!点かないのであーるッ!」などと意味不明なことをおっしゃっておりまして、メールでは埒が明かないのでお預かりして修理させていただくことになりました。つか、夏休みに?ツーリング?モギーもまだ夏休みを取ってないのに?ムキーッ!からの、有り難いことですッ!
てことで、さっそく作業に取り掛かります。
オッ!なんかかわいいハザードスウィッチ!しかも、作業しやすいように?ビキニカウルを外してきてくれるなんて!あざーす!
モギー、頑張るでありますッ!まだ夏休みを取っていないけれどもッ!
と、ウィンカーの不具合の前に、まずは同時にご依頼のヴァルヴクリアランスの点検&調整から。
右側のヴァルヴクリアランスがIN、EXともにちょっと広かったですが、特に問題になるほどではありませんでした。気にされていたロッカーアームのスラスト方向のクリアランスも規定値の範囲内でしたので、お客様の調整でも上手くできていたのではないかと思います。
モギーも負けないようにビシッと調整しておきましたが、イマイチ達成感がありませんでしたので、錆の酷いヘッドカヴァーのナットを中古良品に交換させていただきました。(チャリン♪)
で、お次はキャブレターです。
お客様自らO/Hされたそうで、各部の動作も良いですし、汚れもたいしてないんですが
「まだバタフライシャフトのO-リングだけ交換していないんで、ソコだけオナシャス!」とのご希望なので、とりあえずバラバラに分解します。
バタフライを固定しているネジはカシメられているんで、ちょっと大変なんですよね。難しい作業は無理せずバイク屋に依頼する、イイと思います!
ハイ、この通り。
バタフライ周りだけじゃなく、ボディもピカピカにしておきました。もちろん、バタフライはピタッと閉じてますよー。
組み立てついでに、油面がちょっと低かったので調整しておきました。
それと、ヴァキュームの取り出し部のネジがアレでしたので、交換しています。
どうですかッ!
良いんじゃあないでしょうかッ!
キャブレターをビシッと元に戻しまして
続いて、エンヂンオイルと
フォークオイルも交換します。どちらもそれなりの状態でしたので、今後も定期的に交換していただければOKかと。
さらに、「ステムベアリングのトップナットがなぜか緩むので、ソコもオナシャス!」とのご希望なので、ベアリングの締め付け具合の調整とともにトップナットをギューッと(規定トルクで)締め付けます。
ん?よく見ると、こちらのR80のフォークトップのキャップボルトって・・・
2本サスのモノと同じタイプなんですね。初期のモノサスに使われているのはサービスマニュアルやパーツリストで知っていましたが、実物を見たのは初めてかもしれません。オイル漏れを嫌ってO-リングが追加されていたみたいですが、本来、ココはワッシャーだけでシールしていますので、取り除いて新品のワッシャーに交換しておきます。
余談ですが、このワッシャーは誤発注によりたまたま在庫していたという・・・。しかも、まだ何枚もあるという・・・。不良在庫にも自信あり、モギーモータースです。トホー。
それはさておき、コレが見慣れたモノサスのキャップボルトになります。このタイプにはO-リングが付くので、メーカーによる改善策なんでしょうね。当然、インナーチューブも変更されていますので、もしこのタイプへの交換をご希望の場合、中古良品のフロントフォークに丸ごと交換するのが良いと思います。
ということで、オイルが漏れないようにビシッとキレイにしまして
こちらもギューッと(規定トルクで)締め付けます。あ、ちゃんとフォークオイルも入れましたよー。
それと、お伝えしたブレーキフルードもこの通りでしたので、交換しておきました。
といったところで、いよいよウィンカーの不具合に取り掛かりたいんですが・・・
時間も時間なんで、妻が待つおウチに帰ります。