ヘッドカヴァー、オイル漏れ修理。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

昨日、ヴァルヴクリアランスを調整したおかげで、またまた良い感じになりましたが・・・

ガーン。ちょっと漏れてます・・・。

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左ヘッドカヴァーの固定ナットの締め具合にちょっと違和感があったので、遠慮がちに締め込んでいたんですが、やっぱり少しトルク不足だったようです。オゥケイ、もう一度やりましょう。

昨日の今日だと、やはりキレイに剥がれます。

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固定ナットのネジ山がちょっと荒れてたのでタップで修正してみましたが、なんだかイマイチです。中古のナットに交換します。

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シリンダーヘッド側のスタッドボルトのネジ山もダイスで修正。幸い、スタッドボルトを取り付けるネジ山はしっかりしてました。全く問題なしです。ここのネジ山、よくダメになるんですよね。

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固定ナットがスタッドボルトにスルスル通らないと、固定ナットを締め付けているつもりが一緒にスタッドボルトまで締め込んでたりして、結果、スタッドボルトのネジ山を壊しちゃうんですよね。一番の原因は、オイル漏れを止めたいがためにオーヴァートルクで締め付けちゃうことなんですが。

今度はしっかりトルクを掛けられるようになりました。手応えがまるで違います。

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で、翌日、通勤で往復した後の様子。

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無事、オイル漏れも止まりました。一安心ですね!

 

オイル漏れの修理、ご相談くださいッ!

ヴァルヴクリアランスの調整。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

キャブレターをO/Hしてアイドリングの不安定さも改善し、なかなか良い感じになりましたが、もう一歩踏み込んでみることにします。

そう、ヴァルヴクリアランスの調整です。

本来ならば先にやっておくべきことでしたが、シリコンガスケットがベットリはみ出たヘッドカヴァーを見て、トボけてました。

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意を決してヘッドカヴァーを外すと

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出ました、内側まではみ出たシリコンガスケット。

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ヘッドカヴァーのガスケットも、どうやら自作のようです。純正のガスケットはそんなに高くないんですが・・・。

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しかも、ロッカーアームを固定するナットが間違った向きで締め付けられてました。

ウーン、こういう作業で満足しちゃう人はバイクいじるの辞めた方が良いですね、大きなトラブルを起こす前に。厳しいことを言うようで、心苦しいですが・・・。

ヴァルヴクリアランスの調整は、エンヂンが冷えた状態なら、ヘッドカヴァーを開けて割りと簡単に終わる作業なんですが、こんなふうにガスケットが残ったりすると余計な手間が掛かっちゃいます。シリコンガスケットはまだ剥がしやすいですが、純正のガスケットでも古いモノなんかだともっと酷くこびり付いてたりして、剥がすだけで大仕事になるモノもあります。現在のガスケットだと、そんなに貼り付いたりしないんですけどね。

泣き言を言っても前に進まないんで、洗浄します・・・。

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キレイになりました。当たり面も確認しましたが、ほとんど歪みもありません。シリコンガスケットなんて使わなくても、漏れなかったんじゃない?と思うほどです。おそらく、自作のガスケットの厚みがなかったので、そのせいで漏れてたんでしょう。

ついでに、ロッカーアーム周りも確認します。

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ロッカーアームのスリッパー、ベアリングに異常はありませんでした。

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ヴァルヴのステムエンドも悪くないですね。

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シリンダーヘッド側の当たり面もキレイになりました。こちらは、左側のヘッドに多少の歪みはありましたが、オイル漏れするほどではなさそうです。

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てことで、ロッカーアームを取り付けて、

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ようやくヴァルヴクリアランスの調整です。

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調整前は左側シリンダー側は少し広く、右側がけっこう狭くなってましたが、調整後は左右とも規定値にビシッと決まりました。このタイプのロッカーアームはスラスト方向のクリアランスがキッチリ調整できないので、どうしても音が出やすいんですよね。モノサス以降ならシムで調整できるので、そんなことはないんですが。

ガスケットも新品にして、

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キレイになったカヴァーを取り付けたら終了です。

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さて、どうなるかな?

 

ヴァルヴクリアランスの調整も、お任せくださいッ!

また不調、キャブレターO/H。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

今度はキャブレターの調子がオカシくなりました。昨日まで異常はなかったはずなのに、急にアイドリングが不安定になり始めました。パイロットスクリューを調整しても改善しません。何だろう?

ついでに、スロットル操作に引っ掛かりがあって重いのと、ギアの噛み合いが悪いのかガタつきもあるので、キャブレターのO/Hと一緒に直しちゃいます。

まずはスパークプラグの確認です。焼け具合に異常はないですね。

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スロットル操作の引っ掛かりの一番の原因は、コレでしょう。
右側はまだマシですが、

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左側のこの折れ曲がり具合はアウト~!ですね。

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インレットマニフォウルドのラバースリーヴも古そうです。

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早速、キャブレターを外します。

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出ました。ラバーダクトがしっかり中まで入っていません。

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これが正しい状態。なんでこうしなかったんでしょうか。何か、意図があったのかな?

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取り外したキャブレターを確認してみます。

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また出ました。左側のキャブレターのピストンヴァルヴが真っ直ぐになっていません。

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トップカヴァーのネジを見ると、過去に開けられているみたいですね。

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案の定、左側のキャブレターのダイアフラムは正しい位置に組まれてませんでした。突起部が潰れてます。

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右側はしっかり残ってますね。

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スターターを分解してみると、右側のキャブレターのガスケットが変形して浮き上がってました。

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漏れ出たガソリンで汚れた右側よりは、左側のほうがキレイですね。

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ガスケットの質に問題があるのかな?

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スターターの中の部品もこんな感じ。

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またまた出ました。ジェットニードルがちょっと曲がってます。組み立てるとき、上手く挿入できなかったんでしょうか。

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問題はチョイチョイありましたが、とりあえず分解できました。ここで左右を区別して分解しておくと、組み立てるときに悩まずに済みます。

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で、洗える部品は全部、洗浄します。そこそこピカピカになりました。

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ジェット類もキレイになりました。穴の詰まりを確認して、O-リングを交換します。

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部品を正しく、しっかりと取り付けます。

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フロートもチェックして、油面調整もビシッと決めます。

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ガスケットを新品にして、

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こっち側はOKです。

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スターターも、もちろん抜かりなしです。

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もう少し汚れを落としたかったですが・・・。

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バタフライシャフトとスロットルバタフライも丁寧に組み込みます。

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スロットルレヴァーとスターターレヴァーを取り付け、スムーズに動作するかも確認。

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トップカヴァー、ピストンヴァルヴもピカピカです。

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曲がっていたジェットニードルも修正しました。が、曲がってないほうのニードルに錆びて虫食いの跡が・・・。

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在庫にないので、部品を注文しておきます。部品が入荷するまで、とりあえずこのまま組んでおきます。

ダイアフラムの状態は破れもなく悪くなかったので、正しい位置に組んで再利用します。安易に交換するには、ちょっと高いんですよね。安い社外品もあるんですが、ゴム部品やガスケットなんかは、やっぱり純正が安心します。

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トップカヴァーも、

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ネジを新品にして組み付けます。

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ピストンヴァルヴが真っ直ぐになりました。

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完成です。

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左右とも、見違えるくらいキレイに仕上がりました。

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せっかくなので、ラバースリーヴも交換しちゃいます。

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ついでに、カチカチになったフューエルホースも交換します。

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この穴に通すのは、ちょっとコツが要りますね。

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次は、スロットルケーブルです。

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折れ曲がった左側のケーブルは、

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やっぱり見えないトコロで数本断線してました。これが引っ掛かってたんですね。

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スロットル側はそうでもなかったんですが、

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スターター(チョーク)側のケーブルの分岐部は錆が酷かったです。

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今回は、スロットル側の3本とも新品に交換しちゃいます。最初にしっかり組んでおけば、ケーブルが傷むことはそうそうありませんね。

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もう一つ、スロットルグリップのガタつきの原因も確認しておきます。定期的なグリスアップがされていなかったのか、ギアがかなり磨耗しちゃってます。(右は中古良品です。)

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こうなると交換したほうが良いんですが、当然、スロットルホルダー側にある相手側のギアもそれなりに傷んでるので・・・、部品を注文しておきます。とりあえず、ギアの荒れた部分だけ修正して、部品が入荷するまでこのまま組んでおきます。またかー。

ということで、スロットルとケーブルを取り付けちゃいます。

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ケーブルの取り回しは、ちょっと変更してストレスの係りにくいトコロに通してます。

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良い感じです。ほぼ真っ直ぐにケーブルが入ってますね。

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ちなみに、ちょっと訳あってスターターケーブルは省略しちゃいました。

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さて、同調取って試乗してみて、どうなってるかな~?

 

キャブレターのO/H、承っておりますッ!

突然の不調、イグニッショントリガー。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

今度は走行中、突然不調になりました。エンヂンの回転数が上がると失火しているようで、キレイに吹け上がらずギクシャクした感じに。

イグニッションコイル、イグニッションコントロールユニットの順に点検しても異常はなく、イグニッショントリガーを確認したところ・・・

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コネクターに亀裂ッ!

触っただけでボロボロに崩壊ッ!

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当然、メス側のコネクターもこの有様・・・。

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どうもこの樹脂のコネクター、材質に問題があるみたいですね。
純正部品では設定がありませんが、EMEで補修部品を取り扱っているところを見ると、私自身は初めての経験でしたが良くあるトラブルなのかもしれません。コネクター単品の価格としてはちょっと高いですが、イグニッショントリガーはすでに廃番ですし、コネクター交換で直るのであれば納得ですかね。

とりあえず、予備のイグニッショントリガーに交換して症状は改善しました。交換ついでに、オイル漏れ予防にO-リングも交換です。

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こんなトラブルもあります、ということで。

コネクター交換については、また後日、報告します。

 

イグニッションの不調も、ご相談くださいッ!

利きがイマイチ、フロントブレーキ。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

今度はフロントブレーキです。
どういうわけか、BREMBO製キャリパーのはずなのに、なんだかブレーキが利きません。自分のR100RS(2本サス)と比べると、まるでAte製キャリパーのブレーキみたいで、怖いくらいです。

パッドピンを外してみると・・・、パッドスプリングが手作り品。

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フロントブレーキパッドを外してみると・・・、残りわずか。危ないトコロでした。
とりあえず、中古でパッド残量がたっぷりあるブレーキパッドに交換しておきます。

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パッドピンとリテーナー、スプリングをキレイにしてグリスアップ。

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こりゃ、ブレーキ周りをまとめてO/H決定ですね。
ガンバリますッ!

 

ブレーキのメインテナンスも、承っておりますッ!

ハンドルを少し手前に。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

しかし、なんだかとっても乗りにくい。
ということで、ハンドルを少し手前に移動します。

コレが純正のノーマルポジション。

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ハンドルパッドを外し、メーター、ハンドルクランプ、メーターステイと外していきます。

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ハンドルを手前に移動するには、メーターステイも交換する必要があるんです。右の元から付いていたモノに比べると、左のほうが取り付け穴の間隔が狭いですね。(メーターの取り付け位置自体は変わりません。)

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メーターステイを取り替え、元に戻せば完了です。

穴一つ分、手前に移動できました。
ついでに、使わないステアリングダンパーも取り外しておきました。ま、ダンパーが抜けてるんで、使えないんですけどね・・・。

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ハンドルが手前に移動した分、スピードメーターケーブルとクラッチケーブルの干渉具合も改善されてます。

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やっぱり、こっちの方がステアリング操作が素直な感じがして、乗りやすいですね。

 

ハンドルポジションに違和感のある方、ご相談くださいッ!

オイル漏れ、オイルフィルターの取り付けミス。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

状態を確認がてら通勤で使用していたところ・・・

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オイル漏れ。ハデにオイル漏れ。

初めはポタポタと滴る程度でしたが、だんだん悪化。一週間もしないうちにこの状態。滲みや漏れというよりも、噴き出しそうな勢いでした。
前オーナーはあまりエンヂンを回さない乗り方だったようで、全く気付いていなかった様子。ちょっと負荷掛けてテストしてたらコレですから、ある意味、運が良いですね。

さっそく、オイルクーラーの取り出し口を外し、オイルフィルターを抜きます。
ん?なんか変な気が・・・?

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スペーサーがこんなトコに付いてる!

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外したO-リングを見てみると、

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くっきり跡が付いちゃってます。

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組み間違えて、しっかりシールできてなかったみたですね。前オーナーは整備をご友人に任せていたそうなので、その方が間違えたのかもしれません。あとで教えてあげないと。

ガスケットをキレイに剥がして、

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フィルターとガスケット、O-リング、スペーサーを正しく組み付ければ、漏れは直りそうです。

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ビシッと取り付けできました。ボルトも怪しかったので、適当なモノに交換してます。(こんなトコロの普通のボルトですが、純正部品は廃番になっています。)

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バッチリです。ブォンブォン!回してテストしましたが、全く漏れる気配はありません。イエスッ!

 

オイル交換、オイルフィルター交換も承っておりますッ!

1980年製、R100RS(2本サス)。

1980年製のR100RS(2本サス)が入庫しました。

やっぱり、2本サスのR100RSはカッコ良いですね!

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この年式はセンタースタンドがとても重いので、社外品のサイドスタンドが便利です。

前オーナーは20年ほど所有していたそうで、ヤレた外観もそのままに大事に乗られていたそうです。カウルやその取り付け部に傷、破損等ありますが、おおむね年式の割りには良好だと思います。
現在はアンダーカウルを外していますが、ちゃんと付属します。ご希望であれば、エンヂンガードもお付けします。

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整備はご友人に任せていたとのことで、ちょっと心配な面もありますが

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現状では、走る、止まる、曲がるといった基本動作にそれほど問題はありません。

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ブレーキディスクは手作り品らしいですが、利きはそれなりです。ディスク交換も考えていますが、パッドを換えれば十分良くなりそうです。リアサスもオーリンズに交換されています。

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メーターを交換しているそうなので、メーター上では40,000kmを示していますが

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実走行は70,000km以上とのこと。
走行距離を考えればエンヂンの調子は良いほうだと思います。

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オイル漏れも酷くなく、まだオイル滲みといった感じです。
気になる異音も、定番のタイミングチェーン辺りから少し出ているくらいなので、チェーンを交換すればそこそこ静かになりそうです。

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トランスミッションもO/H済みのようですが、ケースの一部に割れがあり、溶接にて修理されています。

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クラッチリリース周りからも、ちょっとオイル漏れがありますね。

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このような車輌ですが、少しずつ、キッチリ整備を進め、販売する予定です。
お楽しみに!

 

ま、しばらく売れなくても試乗車または代車として活躍してくれそうですし、何より、自分が大好きな車輌なので、売れなくても構わないような気持ちもありますから、いつまでも店に置いてあるかもしれません・・・。