パニアケース、ロックの交換。

パニアケースのロックの修理についてお客様から問い合わせがあったので、ついでなので自分のパニアケースで試してみることにしました。

クラウザー製のクラッシクタイプのパニアケースのロックは、長年の使用でガタついているものが多いですね。自分も、もう何年もタイアチューブを切ったモノを利用して、ケースのフタが走行中に開かないように対策しています。見た目はカッコ悪いですし、チューブを引っ掛ける手間が面倒ですが、コストパフォーマンスだけは相当高いので、それなりに重宝してました。

ただ、たま~にチューブを引っ掛け忘れてしまい、過去に3回ほど中身を路上にブチ撒けて、慌てて数キロ戻ったこともありましたが・・・。

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現状はこんな感じです。少しロック部分が浮き上がって見えますが、一応、ロックはできてます。

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当初はチューブなしでも大丈夫だったんですが、ある時期から突然フタが勝手に開くようになりました。横から見ると、けっこう浮いてるのが分かると思います。

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フタを開けた状態だと一目瞭然ですね。ロック部のフックに隙間ができてしまい、リリースボタンも緩くなっています。走行中の振動により内部部品が磨耗して、ガタが大きくなった結果だと思います。それでも、リリースボタンがしっかりしていれば、この程度の隙間でも勝手に開くことはありません。

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ロック部を指で押さえつけるとココまで下がります。これくらいの状態をしっかり維持できないモノは、ロック部とリリースボタンの接触部分の磨耗と、リリースボタン自体のガタつきに原因がありそうです。

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で、走行中に突然、こうなります・・・。

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というわけで、moto-binsから

交換用のロックを取り寄せました。パニアケース片側分のロック(2個)と鍵(2本)のセットで、ネジで固定して取り付けます。

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ロック部とリリースボタンが一体になり、純正のロックとは形状が異なりますので、ケースに約20mmの穴開け加工も必要です。付属のO-リングでシールするみたいなので、ロックからの雨水の浸入はなさそうです。

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ロック機構は純正のモノよりしっかりしています。一体型になったことで構造が単純化されていますので、たまにグリスアップしてやれば壊れる心配もほとんどなさそうですね。

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実際に取り付けてみます。

始めに、純正のロックを取り外します。3.2mmくらいのドリルで裏側のリヴェットを揉んでやれば簡単に取り外せます。

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新品のロックの取り付け穴と突起部の寸法を確認します。取り付けのためのネジ穴の位置(写真下側)も異なりますね。

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採寸した通りに、パニアケースに正確に穴を開けます。個人でこの加工をするのは、けっこう大変かもしれません。
注意!写真の穴の位置は間違いです。正しくは、もう少し外側に穴の位置を移動し、取り付けのための穴も2箇所開ける必要があります。

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ロックを取り付け、ネジで固定します。O-リングを入れるとロックが浮いてしまったので、液体ガスケットを塗布して組んでみました。余分な穴も塞いでいます。

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で、フタを閉めようとしたところ、フタ側にあるループが干渉してしまいした・・・。なんじゃこりゃ!

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どうやら、ロックはもう少し外側に寄せて取り付けないとダメだったみたいですね。そうなると、ケースの持ち手部分とロックの間に隙間が開いて、取り付け穴ももう1箇所開けないといけません。

自分のパニアケースですので、バリバリッとループを削って対処します。

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できました!

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イイですね、コレ。ロック&リリース操作も確実で、カチッと気持ち良く決まります。これで、もうタイアチューブとはおさらばです。アハハ!

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為替レートと仕入のタイミングにもよりますが、¥5,000(税抜き)くらいで販売できます。もちろん、取り付け作業も承ります。

 

パニアケースのロックに不安のある方は、是非ッ!