長期不動のR80、現状把握。(その2)

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

ガソリンタンクとキャブレターの状態からも、エンヂン腰上は開けないとマズそうなので、重い腰を上げて頑張ります。

いきなりの洗礼です。
イグゾウストパイプのフランヂナットが回りません。こりゃ、割って外すしかないですね。

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マジかよ・・・、まだほとんど回してないんスけど!

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反対側はまだマシな状態でした。

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なんとかシリンダーヘッドの取り外しに成功したものの、

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やっぱりココにも錆が回ってます。

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ヴァルヴを外せばこの通り。

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もちろん、ヴァルヴもこの有様。ヴァルヴガイドにもガタが出てました。

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続いて、シリンダーとピストンを取り外します。

どうやら、左側のシリンダーは一度開けられているようですね。黒いガスケットが塗られています。

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プッシュロッドチューブにオイル汚れが堆積してます。

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ガーン。やっぱり、ココにもガスケット塗ってますよね。

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それでも、シリンダーの状態は良さそうです。クロスハッチがこんなにクッキリ!

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ピストンも汚れはヒドイですが、傷はほとんどなさそうです。

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ロッカーアーム周りも取り外して確認します。

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スリッパー部の状態は良好でした。意外と、このエンヂンは当たりかも?
タペットは全滅でしたが・・・。

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ちゃんと元通りになるかしら?

 

(続く)

 

長期不動車には、本当に要注意ッ!

長期不動のR80、現状把握。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

最初に全体像を撮り忘れちゃったので、各部の状態を順にご紹介します。
てゆうか、全く魅力的に見えなかったので写真撮る気にならなかったんですよね・・・。

まず、ガソリンタンクのキャップがなかなか外れませんでした。

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錆びて固着してたので、キャップを破壊してどうにか外しましたが・・・

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中からは異臭が漂ってきて、今まで見たことないくらいヒドイ状態でした。

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コックを外せばご覧の通り。
揮発し切れなかったガソリンなのか、変な残留物がトロリと垂れてきます。

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当然、外したコックにも・・・。

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とりあえず分解してみましたが、

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コレ見ると、ヤル気が出しにくいです。

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続いて、キャブレターです。

パッと見はそれなりな感じでしたが、

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やっぱり、甘くありませんでした。

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フロートチャンバーを外してみると

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片側はヒドく白い粉を吹いてます。

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幸い、中までは影響なさそうでした。

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二ドールヴァルヴにも白いカス。

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スターター(チョーク)周りもなかなかの汚れ。

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ボディもかなり汚れてますが、

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ココの錆びはイヤですね。

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ま、なんとかなりそうですが。

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あまり見たことないですが、ココもかなり汚れてました。

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ま、ここまで分解してしまえば、あとは徹底的にキレイにしてやるだけですね。

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先は長いぜ~。

 

(続く)

 

長期不動車には、要注意ッ!

パニアケース、ロックの交換。

パニアケースのロックの修理についてお客様から問い合わせがあったので、ついでなので自分のパニアケースで試してみることにしました。

クラウザー製のクラッシクタイプのパニアケースのロックは、長年の使用でガタついているものが多いですね。自分も、もう何年もタイアチューブを切ったモノを利用して、ケースのフタが走行中に開かないように対策しています。見た目はカッコ悪いですし、チューブを引っ掛ける手間が面倒ですが、コストパフォーマンスだけは相当高いので、それなりに重宝してました。

ただ、たま~にチューブを引っ掛け忘れてしまい、過去に3回ほど中身を路上にブチ撒けて、慌てて数キロ戻ったこともありましたが・・・。

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現状はこんな感じです。少しロック部分が浮き上がって見えますが、一応、ロックはできてます。

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当初はチューブなしでも大丈夫だったんですが、ある時期から突然フタが勝手に開くようになりました。横から見ると、けっこう浮いてるのが分かると思います。

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フタを開けた状態だと一目瞭然ですね。ロック部のフックに隙間ができてしまい、リリースボタンも緩くなっています。走行中の振動により内部部品が磨耗して、ガタが大きくなった結果だと思います。それでも、リリースボタンがしっかりしていれば、この程度の隙間でも勝手に開くことはありません。

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ロック部を指で押さえつけるとココまで下がります。これくらいの状態をしっかり維持できないモノは、ロック部とリリースボタンの接触部分の磨耗と、リリースボタン自体のガタつきに原因がありそうです。

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で、走行中に突然、こうなります・・・。

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というわけで、moto-binsから

交換用のロックを取り寄せました。パニアケース片側分のロック(2個)と鍵(2本)のセットで、ネジで固定して取り付けます。

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ロック部とリリースボタンが一体になり、純正のロックとは形状が異なりますので、ケースに約20mmの穴開け加工も必要です。付属のO-リングでシールするみたいなので、ロックからの雨水の浸入はなさそうです。

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ロック機構は純正のモノよりしっかりしています。一体型になったことで構造が単純化されていますので、たまにグリスアップしてやれば壊れる心配もほとんどなさそうですね。

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実際に取り付けてみます。

始めに、純正のロックを取り外します。3.2mmくらいのドリルで裏側のリヴェットを揉んでやれば簡単に取り外せます。

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新品のロックの取り付け穴と突起部の寸法を確認します。取り付けのためのネジ穴の位置(写真下側)も異なりますね。

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採寸した通りに、パニアケースに正確に穴を開けます。個人でこの加工をするのは、けっこう大変かもしれません。
注意!写真の穴の位置は間違いです。正しくは、もう少し外側に穴の位置を移動し、取り付けのための穴も2箇所開ける必要があります。

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ロックを取り付け、ネジで固定します。O-リングを入れるとロックが浮いてしまったので、液体ガスケットを塗布して組んでみました。余分な穴も塞いでいます。

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で、フタを閉めようとしたところ、フタ側にあるループが干渉してしまいした・・・。なんじゃこりゃ!

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どうやら、ロックはもう少し外側に寄せて取り付けないとダメだったみたいですね。そうなると、ケースの持ち手部分とロックの間に隙間が開いて、取り付け穴ももう1箇所開けないといけません。

自分のパニアケースですので、バリバリッとループを削って対処します。

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できました!

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イイですね、コレ。ロック&リリース操作も確実で、カチッと気持ち良く決まります。これで、もうタイアチューブとはおさらばです。アハハ!

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為替レートと仕入のタイミングにもよりますが、¥5,000(税抜き)くらいで販売できます。もちろん、取り付け作業も承ります。

 

パニアケースのロックに不安のある方は、是非ッ!

イグニッショントリガー、コネクター交換。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

先日の不調で発覚したイグニッショントリガーのコネクター破損。部品が届いたので、さっそく交換してみます。

これが届いた部品。コネクターと端子、それにダストカヴァーのセットになります。

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純正のコネクターと比べると、形状は少し違いますが

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接続部の寸法はほぼ同じですね。

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とりあえず取り付けていた予備のイグニッショントリガー(上)を外し、コネクターが破損したイグニッショントリガーを修理します。

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純正のコネクターは端子と一体成型されていて、汎用の端子とは少し形状が異なります。せっかく残っているこの端子ですが、そのまま使用できません。

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なので、なるべく長さが短くならないように切断し、

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保護チューブも少しだけ切り取ります。

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で、被覆も剥きます。

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先にダストカヴァーを取り付けて、端子を写真の向きで圧着します。

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配線の順番、端子の向き、コネクタの向きをあらかじめ確認しておかないと、端子がコネクターに上手く挿入できない、車体に取り付けたときにエンヂンが掛からない、なんてことになるので慎重に。

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ダストカヴァーも、コネクターがしっかり嵌るように内側に切り欠きがあるので、取り付ける向きに注意です。

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交換できました。

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イグニッショントリガー本体も綺麗にして車体に取り付けます。

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わずかにハーネスが短くなりましたが、しっかり接続できました。ハーネスにも少しだけたるみが残りました。(写真にはありませんが、コネクターは元の状態と同じようにしっかりと結束バンドでエンヂンケース内に固定します。そうしないと、エンヂンの振動でコネクターがガタつき、いらぬトラブルの原因になります。)

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で、エンヂンを掛け、点火時期を調整。

バッチリです!エンヂンの回転数も安定してます。
無事、修理完了ですね。

しかし、コネクター単品としては、やはりちょっと高いですね。送料を入れると¥5,000くらいで販売しなければなりません。海外で出回っているアフターマーケットパーツに交換するのも結構な費用が掛かりますし、廃番になったイグニッショントリガーの中古品を探して交換するよりはマシですが、それでももう少し安くて良いような・・・。

 

同じような症状でお困りの方、ご連絡くださいッ!

キャブレター、ジェットニードルとダイアフラムの交換。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

先日O/Hしたキャブレター、注文していたジェットニードルが届いたので交換します。
1本は曲がり、

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もう1本は錆びて虫食い状態になってましたね。

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新品のジェットニードル、キレイです。材質も変わったみたいですね。ちなみに、2本サスとモノサスではニードルの固定方法が違うので、固定部の形状が異なります。

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ついでに、ダイアフラムも運よく格安で入手できたので交換します。やっぱり、新品はゴムの張りが違いますね。

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交換できました。

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ピストンヴァルヴを組み込んで、同調を再度調整し直し、試乗してみました。

イイですね!大きな変化は感じられませんが、スロットル開け始めの動作が少し力強くなった気がします。キャブレターO/Hとスロットルケーブルの交換で、かなり気持ち良く回るエンヂンになりました。

 

キャブレターのO/Hだけでなく、スロットル周りの整備も、ご相談くださいッ!

西方(愛知)から、キャブレターO/H。

遠方のお客様からキャブレターのO/Hのご依頼です。
始動時に片肺の症状が出るそうで、メールのやり取りで色々とチェックしていただいたところ、どうやらキャブレター自体に原因がありそうだとの結論に。

さっそく、届いたキャブレターを確認。

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ちょっと左右のバタフライの開き方が違いますね。

左側
左側
右側
右側

分解前に全閉時のバタフライとメインボアとの隙間を確認しておきます。組み立て後、この状態よりも隙間が大きくなるようではバイク屋失格ですから。

左側
左側
右側
右側

と、よく見ると左側のバタフライを固定するネジの頭がなーい!
このネジはカシメてあるので、取り外すときは注意が必要なんです。そのままネジを緩めようとすると、ネジ穴をダメにするか、こんなふうにネジの頭を捻じ切ることに。
さて、どうやって外そうかしら・・・。

気を取り直し、さらに各部をチェックしながら分解していきます。

スターター(チョーク)内部はそんなに汚れてないですね。

左側
左側
右側
右側

ピストンヴァルヴのスライド部、メインボア内もキレイです。

左側
左側
右側
右側

フロートチャンバー内部もキレイです。

左側
左側
右側
右側

ちなみに、フロートを固定しているピンには向きがありますので、抜く方向に注意します。
よく見るとピンの先がギザギザに加工されている側と、無加工の側がありますので、無加工側→ギザギザ加工側へ細い棒(ピンポンチなど)で打ち抜きます。取り付けるときは、その逆になります。

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基本的には汚れも少なく、状態の良いキャブレターでした。

てことで、洗浄します。

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スターターヴァルヴの洗浄前、洗浄後です。このくらいの汚れは普通ですね。
このキャブレターはけっこう簡単にキレイになりましたので、そう遠くない時期にO/Hされているのかもしれません。

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洗浄が終わりました。

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パイロットスクリュー、スロージェット、メインジェットホルダー、スターターヴァルヴ、バタフライシャフトのO-リングを交換します。各ジェットの穴の状態も良く、詰まりは見られまれませんでした。
ついでに、これらの真鍮部品を軽く磨いてやります。キレイになると、やはり気持ちが良いですね。

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参考までに、各O-リングとの組み合わせです。

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取り外したガスケットとO-リング。純正部品と社外品が混在しているみたいです。
やっぱり、ガスケットやO-リングは純正部品のほうが良いですね。O-リングのサイズに見慣れないモノがありますし、社外品(右)のガスケットは一部が変形してしまっています。これでは、確実なシール性能は期待できませんから。

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で、今回の片肺の原因です。
よく見ると、スロージェットの取り付け部の穴の奥にゴムっぽいものがあります。

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実際、通路が塞がっているようで、スローポートとアイドルポートからの吐出量がまったくありません。

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ちなみに、正常な左側のキャブレター。

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穴の奥のアルミの肌がちゃんと見えてます。

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なんとか取り除き、左右で吐出量が同じくらいになりました。

原因が分かって解決すれば、あとは組み立てるだけです。
各ジェットを取り付け、パイロットスクリューを締め込み、フロート周りとガスケットを組み付けて

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フロート高さを調整し、

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フロートチャンバーでフタをすれば下側は終了です。

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続いて、スロットルとスターター周りの取り付け。
スターターヴァルヴの組み間違えに要注意です。間違えると、スターターが利きっぱなしになります。

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バタフライがメインボアをピッタリ塞ぐように。バッチリ決まったッ!

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ピストンヴァルヴにダイアフラムを取り付け、キャブレターボディに挿入します。
ダイアフラムには位置決めのための突起が表裏にありますので、ズレないように注意します。

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トップカヴァーを載せれば完成です。

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良い感じじゃないでしょうかッ!

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あとは、実際に取り付けていただいて、片肺の症状が直ったことが確認できればOKですね。
手元にΦ32のキャブレターを試せる車輌があれば実際にテストしてからお送りできるのですが、個人営業のバイク屋ですので、そうそう都合良く車輌があるハズもなく・・・。
今後の課題です。ガンバリマース。

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/Hを承っております。ご連絡くださいッ!

ヘッドカヴァー、オイル漏れ修理。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

昨日、ヴァルヴクリアランスを調整したおかげで、またまた良い感じになりましたが・・・

ガーン。ちょっと漏れてます・・・。

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左ヘッドカヴァーの固定ナットの締め具合にちょっと違和感があったので、遠慮がちに締め込んでいたんですが、やっぱり少しトルク不足だったようです。オゥケイ、もう一度やりましょう。

昨日の今日だと、やはりキレイに剥がれます。

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固定ナットのネジ山がちょっと荒れてたのでタップで修正してみましたが、なんだかイマイチです。中古のナットに交換します。

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シリンダーヘッド側のスタッドボルトのネジ山もダイスで修正。幸い、スタッドボルトを取り付けるネジ山はしっかりしてました。全く問題なしです。ここのネジ山、よくダメになるんですよね。

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固定ナットがスタッドボルトにスルスル通らないと、固定ナットを締め付けているつもりが一緒にスタッドボルトまで締め込んでたりして、結果、スタッドボルトのネジ山を壊しちゃうんですよね。一番の原因は、オイル漏れを止めたいがためにオーヴァートルクで締め付けちゃうことなんですが。

今度はしっかりトルクを掛けられるようになりました。手応えがまるで違います。

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で、翌日、通勤で往復した後の様子。

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無事、オイル漏れも止まりました。一安心ですね!

 

オイル漏れの修理、ご相談くださいッ!

また不調、キャブレターO/H。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

今度はキャブレターの調子がオカシくなりました。昨日まで異常はなかったはずなのに、急にアイドリングが不安定になり始めました。パイロットスクリューを調整しても改善しません。何だろう?

ついでに、スロットル操作に引っ掛かりがあって重いのと、ギアの噛み合いが悪いのかガタつきもあるので、キャブレターのO/Hと一緒に直しちゃいます。

まずはスパークプラグの確認です。焼け具合に異常はないですね。

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スロットル操作の引っ掛かりの一番の原因は、コレでしょう。
右側はまだマシですが、

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左側のこの折れ曲がり具合はアウト~!ですね。

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インレットマニフォウルドのラバースリーヴも古そうです。

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早速、キャブレターを外します。

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出ました。ラバーダクトがしっかり中まで入っていません。

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これが正しい状態。なんでこうしなかったんでしょうか。何か、意図があったのかな?

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取り外したキャブレターを確認してみます。

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また出ました。左側のキャブレターのピストンヴァルヴが真っ直ぐになっていません。

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トップカヴァーのネジを見ると、過去に開けられているみたいですね。

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案の定、左側のキャブレターのダイアフラムは正しい位置に組まれてませんでした。突起部が潰れてます。

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右側はしっかり残ってますね。

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スターターを分解してみると、右側のキャブレターのガスケットが変形して浮き上がってました。

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漏れ出たガソリンで汚れた右側よりは、左側のほうがキレイですね。

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ガスケットの質に問題があるのかな?

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スターターの中の部品もこんな感じ。

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またまた出ました。ジェットニードルがちょっと曲がってます。組み立てるとき、上手く挿入できなかったんでしょうか。

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問題はチョイチョイありましたが、とりあえず分解できました。ここで左右を区別して分解しておくと、組み立てるときに悩まずに済みます。

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で、洗える部品は全部、洗浄します。そこそこピカピカになりました。

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ジェット類もキレイになりました。穴の詰まりを確認して、O-リングを交換します。

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部品を正しく、しっかりと取り付けます。

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フロートもチェックして、油面調整もビシッと決めます。

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ガスケットを新品にして、

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こっち側はOKです。

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スターターも、もちろん抜かりなしです。

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もう少し汚れを落としたかったですが・・・。

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バタフライシャフトとスロットルバタフライも丁寧に組み込みます。

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スロットルレヴァーとスターターレヴァーを取り付け、スムーズに動作するかも確認。

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トップカヴァー、ピストンヴァルヴもピカピカです。

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曲がっていたジェットニードルも修正しました。が、曲がってないほうのニードルに錆びて虫食いの跡が・・・。

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在庫にないので、部品を注文しておきます。部品が入荷するまで、とりあえずこのまま組んでおきます。

ダイアフラムの状態は破れもなく悪くなかったので、正しい位置に組んで再利用します。安易に交換するには、ちょっと高いんですよね。安い社外品もあるんですが、ゴム部品やガスケットなんかは、やっぱり純正が安心します。

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トップカヴァーも、

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ネジを新品にして組み付けます。

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ピストンヴァルヴが真っ直ぐになりました。

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完成です。

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左右とも、見違えるくらいキレイに仕上がりました。

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せっかくなので、ラバースリーヴも交換しちゃいます。

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ついでに、カチカチになったフューエルホースも交換します。

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この穴に通すのは、ちょっとコツが要りますね。

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次は、スロットルケーブルです。

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折れ曲がった左側のケーブルは、

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やっぱり見えないトコロで数本断線してました。これが引っ掛かってたんですね。

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スロットル側はそうでもなかったんですが、

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スターター(チョーク)側のケーブルの分岐部は錆が酷かったです。

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今回は、スロットル側の3本とも新品に交換しちゃいます。最初にしっかり組んでおけば、ケーブルが傷むことはそうそうありませんね。

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もう一つ、スロットルグリップのガタつきの原因も確認しておきます。定期的なグリスアップがされていなかったのか、ギアがかなり磨耗しちゃってます。(右は中古良品です。)

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こうなると交換したほうが良いんですが、当然、スロットルホルダー側にある相手側のギアもそれなりに傷んでるので・・・、部品を注文しておきます。とりあえず、ギアの荒れた部分だけ修正して、部品が入荷するまでこのまま組んでおきます。またかー。

ということで、スロットルとケーブルを取り付けちゃいます。

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ケーブルの取り回しは、ちょっと変更してストレスの係りにくいトコロに通してます。

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良い感じです。ほぼ真っ直ぐにケーブルが入ってますね。

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ちなみに、ちょっと訳あってスターターケーブルは省略しちゃいました。

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さて、同調取って試乗してみて、どうなってるかな~?

 

キャブレターのO/H、承っておりますッ!

突然の不調、イグニッショントリガー。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

今度は走行中、突然不調になりました。エンヂンの回転数が上がると失火しているようで、キレイに吹け上がらずギクシャクした感じに。

イグニッションコイル、イグニッションコントロールユニットの順に点検しても異常はなく、イグニッショントリガーを確認したところ・・・

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コネクターに亀裂ッ!

触っただけでボロボロに崩壊ッ!

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当然、メス側のコネクターもこの有様・・・。

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どうもこの樹脂のコネクター、材質に問題があるみたいですね。
純正部品では設定がありませんが、EMEで補修部品を取り扱っているところを見ると、私自身は初めての経験でしたが良くあるトラブルなのかもしれません。コネクター単品の価格としてはちょっと高いですが、イグニッショントリガーはすでに廃番ですし、コネクター交換で直るのであれば納得ですかね。

とりあえず、予備のイグニッショントリガーに交換して症状は改善しました。交換ついでに、オイル漏れ予防にO-リングも交換です。

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こんなトラブルもあります、ということで。

コネクター交換については、また後日、報告します。

 

イグニッションの不調も、ご相談くださいッ!