R100RS、ドライヴシャフトの交換。

ちょっと前の土曜日に、以前に勤めていたお店のお客様がドライヴシャフトの交換にご来店くださいました。有り難いことですッ!

注)
こちらの車輌、少し前に作業も終えていますので、以下の内容は書き溜めていた作業の予約投稿になります。現在進行中のように書いていますが、すでにモギーモータースは年末年始の休業モードに入っているッ!ご注意くださいッ!

 

といっても、コチラのお客様は某社でバイクのエンヂン開発を担当しているバリバリ現役のエンヂニアですので(かなりヤバイ)、この手の作業はお手の物&大好物でして、作業はご自身でほとんどやっちゃいます。モギーにできるのは部品の提供とちょっとしたアドヴァイス&お手伝いくらいで、実際、2週間前にもトランスミッションのO/Hにやって来てまして、見事にクルクル回る軽~いトランスミッションに仕上げて帰って行きました。しかも、モギーより先にあのトルクレンチの恩恵を受けるとはッ!なんというッ!

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クッソ、モギーまったく良いトコなし・・・。

 

そもそも今回のトランスミッションのO/Hとドライヴシャフトの交換は、ちょっと前に久しぶりにお会いした際に

「モギーさん、なんか駆動系がガコッガコッてなるんですけど?」

というご相談を受けてのものでして、先のO/Hでほぼ解決したんです。が、そこは貪欲なエンヂニア。ついでに点検したドライヴシャフトのユニヴァーサルジョイントのベアリングの動きがちょっとコクッコクッと渋かったため、この機会に交換することになりました。ユニヴァーサルジョイントには構造的にどうしても偏った負荷が掛かりますので、同じようなベアリングの状態の車輌は多いと思いますし、ある意味許容範囲の状態にも思いますので、必ずしも交換が必要なわけでありませんが、交換すれば良くなることは間違いありませんから。

ということで、新品のドライヴシャフトを取り寄せました。ユニヴァーサルジョイントのベアリングは交換できるモノのほうが一般的ですが、このドライヴシャフトの場合は交換することは困難ですので、シャフトごと交換するしかありません。価格も¥73,440/本(税抜)と非常に高価です。ギャー!(/5のような古いタイプや、R45とR65(2本サス)などの場合でも¥50,000前後になります。)

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積極的に交換をオススメできないのは、このせいなんですよね・・・。ベアリング交換だけで済む一般的なシャフトに比べると、かなり高額な作業になってしまいますから。輸入屋ビーマーさんでベアリングの交換サーヴィスを行っていますので、一度試してみようかしら?

それにしても、仕事でさんざんエンヂンを組んだりバラしたりしてるのに、本当にお好きですねー。アカン、この人もザ・バイクバカや・・・。(かなり良い意味で)

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こんなバイクバカがエンヂン開発に携わっていれば、バイクの未来もまだまだ安泰ですかね、きっと。期待してますよ!ファイトー!

 

と、あまりお役には立てませんでしたが、この度は大物部品のご注文、有り難うございましたッ!また、当店まで作業しにご来店くださり、有り難うございましたッ!少しですがお手伝いさせていただけて、こちらも楽しい時間を過ごすことができました。次回はリフレッシュした駆動系のご報告に、是非、R100RSでご来店ください。楽しみにしておりますッ!

 

駆動系に「ん?なんかゴツゴツしてない?」と違和感をお感じの方、点検やトランスミッションのO/H、ドライヴシャフトの交換等、諸々承っております。ご相談くださいッ!

西方(兵庫)から、シリンダーヘッドO/H。(その3)

遠方からご依頼のあったシリンダーヘッドのO/H作業ですが、内燃機加工から上がってきましたので、残りの作業に取り掛かります。

まだまだお客様の少ない当店なのですが、どういうわけかここ数日は作業に追われておりまして、シリンダーヘッドが戻る前に終わらせるつもりだったシリンダーとピストンが手付かずのままという・・・。マズイッ!このままではお客様からお聞きしている組み立て作業予定日に間に合わないッ!

てことで、シリンダーとピストンから作業に取り掛かります。

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ピストンにはカーボンがたっぷりですが

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傷もなく、良好な状態です。

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プッシュロッドチューブの根元からオイルが滲んでいるので、洗浄後に軽く打ち込んでみます。これで滲みが止まれば良いんですが。

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と思ったら、簡単に打ち抜けてしまったッ!しかも、1本(右端)はリングがユルユルッ!

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なので、急遽、ステインレス製のチューブに交換させていただきました。ちょっと高くなってしまい、申し訳ないです・・・。できるだけキレイに洗浄しましたので、お許しを。

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シリンダーが冷えるのを待って、新しいピストンリングのクリアランスも点検します。すべて規定値の範囲内、バッチリです。

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で、ピストンをシリンダーに挿入して、こちらはOKです。

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続いて、傷のあったプッシュロッドを磨きます。

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深い傷は消せませんでしたが

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あまり磨いて細くするのもアレなので、このくらいに留めておきました。

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お客様が気にされていた曲がりもわずかに確認できましたが、修正するほどでもなさそうです。むしろ、アルミ製のロッドのコレを修正するほうが難しいです。中古良品が入手できるまでは、こちらをそのままお使いください。

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と、ようやく内燃機加工屋さんから戻ってきたシリンダーヘッドに取り掛かります。番号が書かれているのは、組み合わせを間違えないようにとの加工屋さんの配慮です。

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パッコンパッコンとヴァルヴを擦り合わせ、キレイに洗浄したら

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ヴァルヴを組み付けて完成です!イヤッホーイ!

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ヘッドカヴァーもピタッと合いますので、コレならオイル漏れもないですね。良いエンヂンになるんじゃないでしょうかッ!

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そして、梱包が・・・予想・・・以上に・・・大変!・・・でした。ギャー!

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ということで、なんとかお客様の作業予定日の前に発送することができました。作業が遅れてしまい申し訳ありませんでした。組み立て時のアドヴァイスもさせていただきますので、何かありましたら遠慮なくご連絡ください。これで、エンヂンとキャブレターの状態がリフレッシュできましたので、きっと元気なエンヂンに仕上がると思います。この度は複数の作業をご依頼くださり、有り難うございましたッ!しっかり組み上げていただき、良いご報告をお待ちしておりますッ!

 

クドいようですが、遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/Hを承っております。ご相談くださいッ!

西方(兵庫)から、シリンダーヘッドO/H。(その2)

遠方からご依頼のあったシリンダーヘッドのO/H作業ですが、内燃機加工から上がるまでの間にできる作業を進めます。

こちらのお客様がお乗りのR65(2本サス)、入手したときから「何かがオカシイッ!」と感じた理由の一つにキャブレターがあったそうです。メールでのやり取りの中でも確認していただきましたが、どうやら年式、車種違いのキャブレターが使用されているようでした。当初は現在付いているキャブレターをO/Hしてセッティングを確認&変更する予定だったのですが、都合良く中古品を入手できたとのことで、そちらも送っていただくことになりました。

てことで、届いたキャブレターを確認するところからスタートです。

今まで使用されていたキャブレターは、右が「64/32/354」、左が「64/32/307」と刻印されており、調べてみると左キャブレターはR65用ですが、右キャブレターはR80用でした。

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錆びや汚れといった状態も気になりますが、左右で型番がまったく違うのはマズイですね。車種や年式で内部のメインジェットやニードルジェット等の構成部品も異なりますから、そのまま組み合わせてしまうと左右でチグハグなセッティングになってしまい、結果、燃焼状態までチグハグになってしまいます。

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そして、こちらが後日送っていただいたキャブレターです。

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刻印は右「64/32/364」、左「64/32/363」となっています。BING製キャブレターの型番は下一桁が1番違いのセットになっていますので、こちらは同一車輌から取り外されたモノで間違いなさそうですね。調べてみても正確には分かりませんでしたが、R80(モノサス)辺りのような感じです。(後日、R100RS(モノサス)で使用されていることを確認しました。)

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スプリングが新しいので、比較的最近まで乗られていた車輌から外されたモノかもしれません。

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簡単に確認してみましたが、中の状態も悪くなさそうでしたので、こちらのキャブレターをO/Hすることにします。レッツラ・ゴー!

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ということで、いつものようにバラバラに分解して

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ジャブジャブ、ゴシゴシ洗浄します。

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真鍮部品もピカピカにしておきます。

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で、ココからがちょっと大変です。車種ごとのキャブレターのセッティングの資料とお客様のR65の車台番号を基に、適合する(であろう)キャブレターの型番を調べそのセッティングになるように構成部品を変更します。今まで使用していた左キャブレター「64/32/307」がオリヂナルのような気もしますが、資料からは別の型番が適合していましたので、今回はそのセッティングを目指すことにしました。(「64/32/307」に近いセッティングですので、大きな問題はないと思います。)

ニードルジェットは「64/32/307」と一致しましたが、1つしかありませんでした。形状も少し違いますので、新品を2個使用します。

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メインジェットはどれも合いませんので、こちらも新品を使用します。

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ヴァキューム取り出し部のネジが傷んでいたので、ついでに新品に交換します。

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スロージェットは番手が合っていましたので、詰まりを確認して再使用しました。メインジェットホルダーやアトマイザー、パイロットスクリュー、フロート等は共通部品ですので、こちらも再使用になります。

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フロートチャンバーのホルダーは状態の良いモノを選びました。

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これで、キャブレターの下側はOKです。

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スターター(チョーク)ヴァルヴは、「64/32/307」と「64/32/354」のモノが4つ穴でしたので、そちらを選びました。(写真左)

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レヴァー、スプリング、ナット、ワッシャーも状態の良いモノを選んでいます。

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バタフライとバタフライシャフトは、メインボアとの相性を考えそのままの組み合わせにしました。ピシッと閉じているッ!

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ピストンヴァルヴも刻印に違いがありましたので、揃っている2つをそのまま使用しました。よく見比べてみましたが、大きな違いもなさそうでしたので。

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ジェットニードルも同じ理由で、そのまま再使用しています。

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ダイアフラムを固定するネジはめっきの色が違いましたので、些細なことですが揃えておきました。(意外と細かい男です。)

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ダイアフラムはお客様が交換したばかりとのことでしたので、そちらを使用しています。

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ピストンヴァルヴのリターンスプリングはピッチの細かいモノにしたかったのですが、1本しかありませんでしたので、2本とも新品にしました。

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ちなみに、左2本が後から送っていただいたモノで、右2本(チグハグ!)が今まで使用していたモノになります。一番左の1本を除き、どれもかなりヘタっていました。

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それと、トップカヴァーですが、中央のキャップがカタカタと遊んでいましたので、今までお使いだったモノを使用しました。

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と、いつもより手間は掛かりましたが、お客様のR65の年式に適したキャブレターに仕上がったんじゃないでしょうかッ!イエス!

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あ、こちらの部品取りと化したキャブレターは仮組みしてお返しします。決して面倒なわけじゃありませんよ。決してッ!

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以上、長くなりましたが、キャブレターのO/H作業のご報告でした。

 

今までお使いだったキャブレターのチグハグさを考えると、お客様が感じていた「何かがオカシイッ!」という疑問も当然だと思います。今回のO/Hとセッティング変更で本来の仕様にかなり近づけられたハズですので、次にR65に乗られるときはちょっと驚くくらいの変化があるかもしれませんね!エンヂンも腰上をO/Hしていますし、こりゃ期待できそう~。

さあ、次はシリンダーとピストンの洗浄に取り掛からねば!

 

(続く)

 

遠方の方でも片道の送料をご負担いただければ、O/Hを承っております。BING製キャブレターに関する質問も、ご相談くださいッ!

R100RS(2本サス)、セルモーターの交換。

以前に整備させていただいた「何を言っているのか。」のR100RSにお乗りのお客様、いつもはR65にお乗りのお客様と一緒に遊びに来てくださるんですが(冷やかし)、今回はセルモーターの交換にご来店ッ!有り難いことですッ!

納車時にもお伝えしていましたが、やはりバッテリーが少し弱っているようで、ここのところの寒さでセルモーターが回りにくくなってきてしまい、充電しておかないとエンヂンを始動できなくなったようです。

ということで、ご来店に合わせ当店オススメのValeo製セルモーターをO/Hしておきます。この日のためにネットオークションで中古品を調達しておきました。

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分解してみると、当店でも取り扱っているマグネット剥離対策が施されたEME製ハウジングに交換されていました。キャップにも叩いた跡があるので、一度外されているのが分かりますね。

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お客様、ラッキーでしたね!

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しかも、あまり使用した感じがありません。ウホッ!

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気になるのは、ブラシホルダーがポロリと外れたことです。

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ココにスプリングを引っ掛けて組み立てられていたのかも?

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ブラシの残りは十分でしたので、そのまま再使用します。

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バラバラに分解、キレイにしてからグリスアップして

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なんとかご来店の前にO/Hが終わりました。

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で、10分後にお客様が到着。フゥ、焦るー。

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アツアツのエンヂンに文字通り手を焼きましたが、お客様にもお手伝いしていただき、無事に交換もできました。動作もバッチリ、セルモーターもギュンギュン回っているッ!

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これで、もうしばらくはバッテリーの心配をすることなく、朝一の始動もできると思います。どうです?交換してよかったでしょ?

「モギー ウソ ツカナイ」

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いつも冷やかしばかりで「コンニャロウめ・・・」と思っておりましたが、大変失礼致しました。また何かありましたら、冷やかしついででも構いませんので、遠慮なくご相談ください。この度はセルモーター交換のご依頼、有り難うございましたッ!

 

寒くなり、BOSCH製セルモーターの回り方が「ん?なんか重たくね?」とお感じの方、ご相談くださいッ!

 

オマケ

少し前の作業になりますが、こちらの2本サスのR100RS、元のシフトロッドは手前のコの字のタイプでしたが、走行中に外れてしまったそうで、ボールジョイントタイプのモノに変更しました。外れたことのない車輌は問題ないと思いますが、一度でも外れると上手くロッドを修正しないと何度も繰り返しますので、思い当たる方は交換されたほうがいいかもしれません。価格は高いですが純正部品がまだ出ますし、簡単な加工で取り付けでき、何より取り付けが確実ですので。

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西方(岐阜)から、始動不能ナリ。

ちょっと前にフロントフォークをO/HさせていただいたR100Tにお乗りのお客様から、今回は始動不能の修理のご依頼をいただきました。それも、岐阜から横浜まで車輌を持ちこんでッ!どうかしているッ!でも、有り難いことですッ!

というのも、O/Hしたフロントフォークをお送りしたあとも整備のご相談やちょっとしたやり取りをメールでさせていただいていたんですが、ようやくすべての作業が終わり、いざエンヂンを始動しようとしたところ「電源が入らないッ!何も点かないッ!」という謎の事態に。もちろん、さらにメールで厚いサポートをさせていただいたんですが、

「パトラッシュ、僕はもう疲れたよ」

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と、すっかり作業を続ける気力を喪失されてしまい、遠路はるばる軽トラに積み込んで、アサイチでご来店くださいました。ホントにキター!

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で、モギーの厚いサポートメールで最後にお伝えした箇所から点検したところ、あっさりメーターのインヂケーターが点灯ッ!セルモーターも回ったッ!

原因は、R100RS、始動困難ナリ。(その4)でも点検したスターターリレイへの接続部の接触不良でした。なんか、こうなりそうな予感があって「もう一度!最後にッ!」とお伝えしたんですが

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「黙れパトラッシュ、僕はもう疲れたんだ」

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の一点張り。ズコー。(しかし、この判断が結果オーライに!)

とはいえ、お客様のほうでかなりの時間を掛けて他の箇所を確認してくださっていたので、こちらはそれ以外のトコロだけを疑えば良かっただけでして、だからこそこの結果に繋がったんですが。アハハ。(メールでのやり取りで、お客様の苦闘ぶりは十分理解しております。)

てことで、接触不良を修理します。錆びた端子をキレイにし、ちょっとカシメてやろうとペンチでキュッとしたところ

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ガーン。割れました。

250タイプの平型端子は山ほど在庫していますが、このツメ付きは在庫していないため、慌ててバイク用品店へ走って調達してきました。フゥ、焦るー。

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おかげでより確実に接続できるようになりましたが、ちゃんと在庫しとかないとダメですね。近々、注文します。

もちろん、イグニッションキーをONにすれば、この通り。ヤッタネ!

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ついでに、遊んでいたメインハーネスをしっかりフレームに固定し

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キレイにまとめておきました。

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追加でご依頼の劣化して固くなったフューエルホースも交換し、

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さて、エンヂンを掛けようかなと思ったら

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ガーン。なぜか掛からない・・・。

お客様はバイクを預けたあと、しばらく所用で席を外されていたので、急いで点検します。

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ポイントの接点がデコボコで、コンデンサーもアヤシイ感じだったので交換しました。

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こっちがデコで

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こっちがボコです。

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が、あらためて火花を確認すると、今度は片側のスパークプラグにしか火花が飛んでいないッ!

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お客様がお戻りになられたので一緒に点検すると、これはただイグニッションコイルの配線が間違っていただけでした。メインハーネスを固定したときにコイルを脱着したんですが、そのときに気付かずにスミマセンでした。(↓このとき)

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さらに、お客様から「プラグコードとスパークプラグも換えましょう!」とのお言葉がありましたので交換します。外したコードはカチカチに固くなっていて、プラグのターミナルとの接続もユルユルでしたので、交換して正解でしたね。

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これでようやくエンヂン始動となるかと思いきや、BOSCH製セルモーターのソレノイドスウィッチが壊れていたり(使用予定のない在庫のBOSCH製セルモーターに交換しました)

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灯火類を点検したらヘッドライトが点灯せず、調べたところヘッドライトリレイが壊れていたりしましたが(たまたま、数日前に入荷したばかりの新品がありました)

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エンヂンが掛かってみれば、ちょっと驚くぐらい状態が良いッ!良いッ!

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ポイントとコンデンサー、プラグコードにスパークプラグも交換したせいもあるかもしれませんが、キャブレターはO/Hをオススメしたい感じなのに、点火時期はビタッと安定していて、なんだかとっても穏やかなアイドリングです。エンヂンからは気になる異音もまったくなく、ほんと、良いエンヂンだと思います!バンザイ!

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あとは実際に試乗して、車体周りの確認をしていただければと思います。これなら文句なく車検に通るんじゃないでしょうかッ!

朝から作業を始め、気付けば夕方まで掛かってしまいましたが、結果的には遠くからお越しいただいただけの対応ができたかなと思います。もしメールでのやり取りを続けていたとしても、あのときのお客様のお疲れの様子を思うと、ココまでの追加作業をお一人で行うことはオススメできなかったかもしれません。喜んで作業させていただきましたが、本音を言えば「遠くから来てもらってちゃんと直せなかったら、コレ、かなりマズくね?」と内心すんごくドキドキしていましたので、その日の内に納車でき、こちらもお客様と同じくらい嬉しく、またホッとしました。前日までのプレッシャー、ハンパなかったです。

 

「しつこいぞパトラッシュ、僕はもう疲れたと言っているッ」

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というお客様自らのご希望とはいえ、かなり距離のあった当店をご利用いただき、本当に有り難うございましたッ!作業の合間にも色々とお話しでき、とても楽しく点検&修理を進めることができました。今度はツーリングがてら、是非、遊びにいらしてください。さらに仕上がったR100Tでのご来店、お待ちしておりますッ!

 

などと、「お客様のために、イッツ・モギーモータース」みたいに書いてますが、車輌の積み込みのお手伝いはしない、冷徹なモギー。(撮影に夢中)

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遠方からの車輌の持ち込みにも対応致します。ご相談くださいッ!

R100RS、始動困難ナリ。(その5)

たまたま当店ブログをご覧になり、整備の相談のご連絡をいただいていたお客様の始動困難なR100RS、モギー刑事の活躍によりなんとか修理も終えて納車したんですが、すぐに症状が再発してしまいました。トホホ・・・。

モギー刑事  「え?えっ?減給処分?ちょっ、家族がいるんです!」

先日ご来店くださった際にも簡単に点検&調整&部品交換させていただいたんですが、「納車以来、始動性はすこぶる良くなってるだけど、まだなんか吹け上がりが悪くって、これは気持ち良くないッ!」と、症状はあまり変わらなかったご様子。結局、もう一度お預かりすることになりました。何度も足を運ばせてしまい、本当に申し訳ありません・・・。

モギー刑事  「課長、もう一度、オレに現場へ行かせてくださいッ!」

ということで、またしても点火系の点検からスタートです。先日の点検で点火時期が少しズレていたので、ポイントも再点検します。

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ガーン。やはり少し狭くなってました。新品のポイントに交換したんで、ヒールの初期馴染みなんでしょうか。ビシッと再調整します。

前回は新しいからとそのままにしたコンデンサーも、今回はしっかり点検します。おっし、問題なし!

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てことで、ポイントを元に戻し、点火時期を調整します。おっし、しっかり仕事しているッ!

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(動画でご覧いただけます。)

お客様が使用しているダイナコイルも問題なく、当店在庫の新品と交換しても変化がありませんでしたので、となると・・・やっぱりキャブレターしかありません。

モギー刑事  「ウッ!片側が上がりっぱなしにッ!」

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ピストンヴァルヴとトップカヴァーの摺動部に、なぜかガムっぽい汚れが???

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モギー刑事  「アレだけ聞き込み(洗浄)したハズなのに、一体ドコから?」

などと言い訳もソコソコに、しっかり洗浄し直して、キャブレターを元に戻します。さあ、どうなのよ!

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(動画でご覧いただけます。)

ガーン。まったく良くならないー。

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~翌日~

色々と試してみましたが、どうやらキャブレターボディ内部の通路に根本的な問題がありそうだと判断。結局、たまたま在庫していたキャブレターをO/Hし、セッティングを変更して取り付けることにしました。さあ、どうなのよ!

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(動画でご覧いただけます。)

直っているッ!試乗した感じも良いッ!

バァーン!

 

ひょっとしたら、前回O/Hしたときの洗浄が中途半端だったせいで、溶けた異物がまた内部の通路を徐々に塞いでしまったのかもしれません。後日、あらめて分解&洗浄し直して確認してみますので、それまでの間はこちらのキャブレターをご使用ください。もし分解&洗浄し直しても不具合が出る場合は・・・

モギー刑事  「課長、ちょっと相談したいことがあります。」

あらためて相談させてください。宜しくお願い致します。

 

ついでに、やはり再発してしまったメーターのインヂケーターがときどき点かなくなるという不具合も、今回、キッチリ修理します。前回の捜査でメーターに繋がるコネクターまでは調べが終わっていますので、残すはメーター側のフィルム基板です。

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(動画でご覧いただけます。)

ココですね、やっぱり。はっきり断線はしていないようなんですが、抵抗値を測ってみるとちょっと大きな値を示します。試しに在庫のメーターに付け替えると、症状がまったく現れません。

この部品はもう新品がメーカーから出ませんので、中古のメーターから取り出すしかないんですよね。マイッタ。

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(動画でご覧いただけます。)

モギー刑事  「よし、ココは俺に任せろ。」
新米刑事   「先輩!(やだ、カコイイ・・・)」

ってことで、交換して動作確認します。バッチリ!ですね。ちょっと長めに試乗もしてみましたが、症状は確認できませんでした。

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(動画でご覧いただけます。)

モギー刑事  「フゥ、あとはまた請求書、じゃなくて報告書を書くだけ、か。」

 

というわけで、長々とお付き合いいただきましたが、これでようやくご依頼の作業はすべてクリアできたと思います。度々足を運ばせてしまい申し訳ありませんでしたが、今度こそ、この冬を存分にR100RSの無敵のフルカウルで楽しんじゃってください。有り難うございましたッ!

 

こうして事件はようやく解決。しかし、まだこの世の中には不届きなヤツ(不調車輌)がいるッ!すぐに次の事件(お仕事)が(を)待っている、モギー刑事なのであった・・・。

新米刑事   「先輩、ドコまで行くんスカ!」
モギー刑事  「コンビニ!」

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(完)

 

一度は「直ったかな?」と思った症状が再発しても、責任持って対応させていただきます。いただきますッ!

 

オマケ

それにしても、再塗装とお聞きしましたが、赤鼻仕様のカラーリングはカッコイイですね!

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キック!キック!キック!

少し前の話になりますが、以前、キックスターターを取り付けさせていただいたR65にお乗りのお客様、今度はキックレヴァーの交換&加工にご来店くださいました。有り難いことですッ!

どうやら、キックレヴァーがステップに干渉しているのも気にせず

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「いやぁ~、嬉しくって何度もキックしちゃいましたよ!(ニヤリ)」とのことで、ステップを曲げてしまったそうです。ノォ~!

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で、ちょっと前に、曲がってしまったステップに干渉しないように旧型のストレートタイプのレヴァーに交換していました。(キックレヴァーの取り付けから日も経っていませんでしたので、車載のままレヴァーの交換ができました。グッジョブ、俺!)

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それでも、まだレヴァーの踏み込み部がステップのゴムに干渉するのが気になるということで、今回、踏み込み部をカットすることになりました。ついでに曲がったステップを交換し、ゴムも角型からより細身の丸型に変更します。

どうなのよッ!

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ドコにも干渉することなく、一気に踏み抜けるようになりました!イエス!

ただ、踏み抜いたときにフレームにガツン!とイキそうなので、ストッパー的なゴムも巻いてます。(もう少し硬質なゴムを探して、あとで交換します。)

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イイですね!ストロークも増えて掛けやすくなりそうですし、これなら遠慮なくガッツンガッツン何度でもキックできると思います。

つか、サッカーで鍛えた脚力に自信があること、まだまだ本気でキックしていないこと、そしてそれが事実であることは十分伝わりましたので、以後、ふんわりキックでお願いします。

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見てくださいッ!きっと、ステップも悲鳴を上げてましたよッ!(ある意味スゴイ)

それにしても、あらためてよく見ると、ガッツリ当たってるのが分かりますね。最初からこうしておけば良かったです、スミマセン・・・。

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てことで、少し前に行った作業の報告でした。

この度もご依頼いただき、有り難うございましたッ!それから、ご友人のR100RSの整備&修理、さらには新しいご友人の紹介までしていただき、重ねて有り難うございましたッ!こんなにお世話になってしまうと、もう足を向けて寝れません。今度、方角を教えてください。オナシャス!

 

キックスターターレヴァーを交換したい方、ステップを曲げるほどキックしちゃった方、ご相談くださいッ!

 

オマケ

こちらも少し前の作業になりますが、お客様が用意したショートタイプのフロントフェンダーの塗装も承りました。塗装はBMWの子持ちラインを描くことに慣れたペインターさんの仕事になりますので、当店はただの窓口になりますが、純正色(に近い色)での再塗装やオリヂナルパターンでの塗装にもお応えできます。塗装をお考えの方、整備や修理のついでにご相談ください。

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R100RS、始動困難ナリ。(その4)

たまたま当店ブログをご覧になり、整備の相談のご連絡をいただいていたお客様の始動困難なR100RS、整備と修理を進めています。

前回の捜査で主犯格の男を逮捕したモギー刑事ですが、事件の背後に潜む犯行グループの全容解明にはまだ至っていません。残る共犯者、協力者を挙げるため、今日も地道な捜査は続きます。

すでにエンヂンの始動不良については根本的な整備&修理が終わりましたが、もう少しご依頼の作業が残っていますので、引き続き作業を行います。

まずは、注文していたスロットルケーブルが入荷したので交換します。この頃の2本サスのR100RSのスロットルケーブル(2本引き)はムダに長く、こんな感じで変なクセがついてしまいます。グリスアップして動きは良くなりましたが、決して状態は良くありませんでした。

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せっかく交換するので、モノサスのR100RSと同じような長さ、取り回しになるケーブルに変更します。

こんな感じです。どうですかッ!

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モギー刑事  「なるほど、そんなコトがあったのか。」

さらに、ご予算の範囲内だったので、始動性向上のためのもう一手、セルモーターも交換させていただくことにしました。
これが、ちょっとくたびれたBosch製セルモーターでの始動の様子です。

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(動画でご覧いただけます。)

モギー刑事  「オイ、ちょっと署まで来てもらおうか。」
セルモーター 「エッ、エッ、チョットマッテクダサーイ!」

これがValeo製セルモーターになると、こうなります。

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(動画でご覧いただけます。)

ハッキリ違いが分かると思います。まだそれほど寒くない時期の作業場内での比較ですが、これから冬本番になって屋外でのエンヂン始動ともなれば、違いはより顕著になります。もちろんBosch製セルモーターもメインテナンスすれば動作は改善すると思いますが、当店がValeo製セルモーターをオススメする理由、感じていただけたでしょうか。(良質な宣伝)

で、交換するについでに

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エンヂン上部をキレイにし、ブローバイホースもしっかり締め付け直しました。

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ちょっとハーネスの長さが足りなかったので延長しています。

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ちなみに、元々付いていたナットはヒドイ状態でした。大きな電流が流れるので、わずかに緩みがあったのか、ワッシャーとくっ付いてしまってました。

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で、エンヂンのトップカヴァーを元に戻し、セルモーターの交換は終了です。

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モギー刑事  「これで、事件の本筋はあらかた片付いたな。」

しかし、捜査はまだまだ続きます。

お客様が過去に回そうとしたところ、「あ、コレはダメだ。」と諦めたフランヂナットを取り外さなければなりません。

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モギー刑事  「なんだか嫌な予感がするな・・・?」

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ひとまずオイルを抜きまして、ちょっと考えます。

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なんせ、この2本サスのR100RSの場合、イグゾウストパイプを外さないとオイルフィルターの交換ができません。(2本サス後期から外さずに交換できるようになってます。)

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モギー刑事  「この隙間じゃ、逃げようがないな。」

とりあえず回せる範囲でフランヂナットを緩め、イグゾウストパイプをコツコツ叩き、なんとか外すことができました。これでフィルターの交換もできます。ホッ。

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フィルターの交換と同時に、オイルクーラーの取り出し口周りをキレイにし、

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オイルプレッシャースウィッチの締め込みがちょっと甘いのか、取り付け部から滲んでましたので

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しっかり締め込んで、キレイにします。

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エンヂンの後側も確認します。ニュートラルスウィッチから漏れているようですが、量はそんなに多くなさそうです。むしろ、オイルパンのガスケットの濡れ具合を見ると、こちらのほうがアヤシイですね。

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オイルパンのボルトを増し締めし、キレイにして様子見です。
ココのボルトはあまり強く締め込みすぎると相手側のネジ穴をダメにしやすいので、増し締めはほどほどのトルクで行い、それでもオイル漏れが止まらない場合はガスケットを交換することをオススメします。

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と、オイル交換とエンヂンの清掃も終えたので、いよいよフランヂナットの取り外しです。

お客様が回すことを諦めた左側ですらこの状態なので、

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実際に回されて嫌な感触を味わった右側はご覧の通りです。ギャー!

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モギー刑事  「コ、コイツは・・・!」

ネジ山をシュッシュッと目立てしながら、フランヂナットを付けては外しを繰り返し、アンチシーズを塗り込んで、どうにかフランヂナットがクルクル回るようになりました。アンチシーズを塗ってないと少し引っ掛かりが残りますが、ココまで締め込めるようになれば次回の取り外しはきっと容易だと思います。

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てことで、イグゾウストパイプを取り付けて、しっかりフランヂナットを締め付けます。せっかくネジ山を修正したのに、ビビッてやんわり締め付けては意味がありません。ドキドキ。

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モギー刑事  「フゥ、てこずらせやがって。」

これで一段落かなと思いましたが、やっぱり甘くないッ!

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モギー刑事  「オイオイ、一体どうなっているんだ!」

さっそくオイルクーラーの取り出し部から、ちょっとオイルが垂れてきています。バンジョーボルトのガスケットからも垂れているので、まとめて増し締めしておきました。キレイにすると漏れや滲みのある場所を特定しやすくなりますので、やはり清掃は大事ですね。トホホ。

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さらに、インヂケーターの幾つかのランプが点いたり点かなかったりするので、その点検&修理も。症状からおおよその見当は付いてますので、配線図とにらめっこして疑わしいスターターリレイの接続を点検します。

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リレイを取り外すと、端子に汚れと錆びがありました。

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モギー刑事  「ウッ、こりゃヒドイ・・・!」

キレイに磨きます。

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が、端子をキレイにしたことで症状が悪化ッ!

こうなりゃ、コネクターから端子(メス)も外し、まとめて相手してやるッ!

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ついでにオイルで汚れていたコネクターとハーネスもキレイにし、リレイをしっかり繋ぎ直しました。ちょっとブラついていたハーネスもまとめましたので、インヂケーターの点灯不良の原因がリレイ側にあったとすれば、これでOKになるハズです。

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メーターとメインハーネスのコネクターの接続も点検しておきましたので、これで症状が再発しなければ大丈夫かと思います。こちらでも試乗して確認してみますが、あまり長時間乗れるわけではありませんので、最終的にはお客様に確認していたくことになりそうです。再発した場合は、あらためてご相談ください。(納車した翌日、再発したとの連絡が入りました。ズコー。)

モギー刑事  「・・・。」

また、後付けのフューエルフィルターを取り外したことで、当店オリヂナルのスターターノブはあまり干渉しなくなりましたが、これでオーヴァーフローを誘発してしまっては台無しです。

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モギー刑事  「ストレートタイプのコックだと少し干渉する、と。」

左フューエルコックの取り付け向きも修正したかったので(このままでは修正できないほどナットが固着してました)

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コックを外してO/Hします。ガソリンタンク内部の状態も悪くないのでそんなに多くはないですが、防錆塗料が剥がれたカスがちょっと溜まってましたので、タンクも軽く洗浄しておきました。

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バラバラに分解し、ジャブジャブ、ゴシゴシ洗浄します。

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ガスケットとO-リングは状態が良くなかったので交換しました。

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ビシッと組み立てて、タンクにコックを取り付けます。おっし、滲みなし!

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このストレートタイプのコックの場合、上下に2箇所、ベイクライトのガスケットを使用しますが、上側は部品の供給がありますが下側はありませんので、再使用するとちょっとドキドキしますね。適当なサイズの代替品があれば良いんですが。

コックの向きも修正できました。やっぱり、このほうが落ち着くッ!

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モギー刑事  「よし、あとは捜査報告書をまとめるだけ、か。」

 

~翌日~

エンヂンの清掃と取り付けボルトの増し締めのおかげで、一晩置いてもオイルが垂れた跡はありませんでした。ヤッタネ!

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が、オイルパンガスケットの辺りからさっそく滲んできています。ポタッとする寸前・・・。

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定番のプッシュロッドチューブの根元からはもちろんですが、オイルパンのガスケットは交換しないとダメみたいですね。今後の整備でご相談ください。

それから、ファイナルドライヴのブリーザーを塞いでいたシリコンガスケットは取り除いておきました。このタイプのケースは確かにオイルを噴きやすいですが、この出口を塞いでしまうと、ケースの内圧が高くなったときに他のオイルシールからオイルを噴いてしまうことになります。

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オイルの量が規定量であれば(このケースは250mlのところ300mlほど入ってました)、当店で使用しているオイルでココからオイルを噴くことはないと思います。冬場ほどオイルを噴きやすくなりますので、これからの季節、また気になるようでしたらあらためてご相談ください。

それと、試乗した際にカウルのガタつきが大きかったので確認したところ

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前側の下2箇所のボルトが脱落していましたので、しっかり取り付けておきました。(この前もこんなことがあったような?)

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モギー刑事  「よし、請求書、じゃなくて報告書も書けたぞ、と。」

ということで、すべての作業終~了~。

 

車体周りの整備は手を付けていませんが、試乗した感じブレーキもよく利きますし、ハンドルのブレもなく、車体の安定感も悪くありませんでした。ただ、お伝えした通り、トランスミッション以降の駆動系に少し違和感がありますので、また時期を見て点検&修理にお越しいただければと思います。
ともあれ、ようやくエンヂンの状態が元に戻りましたので、この冬は存分にR100RSの無敵のフルカウルを楽しんじゃってください。この度はご依頼いただき、有り難うございましたッ!

 

こうして事件は無事?に解決。しかし、まだこの世の中には不届きなヤツ(不調車輌)がいるッ!すぐに次の事件(お仕事)が(を)待っている、モギー刑事なのであった・・・。

新米刑事   「先輩、もうヤめてください!」
モギー刑事  「うっさい!もうちょっとアゴ触らせろっ、このヤロー!」

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(未完)

 

セルモーターの交換や、オイル交換、オイルフィルターの交換だけでなく、カジったフランヂナットの交換も、承っておりますッ!

R100RS、始動困難ナリ。(その3)

たまたま当店ブログをご覧になり、整備の相談のご連絡をいただいていたお客様の始動困難なR100RS、整備と修理を進めています。

前回の捜査では犯人逮捕への手がかりすら掴めませんでしたが、捜査対象は確実に絞られてきました。もう少し聞き込みを行い、事件の背後に潜む犯行グループを一網打尽にする日も近そうです。犯人のメボシは付いています。しかし、確実に逮捕するに十分な証拠を揃えるため、地道な捜査は続きます。

これまでの作業で「良い圧縮、良い点火」の点検&整備が終わりましたので、残るは「良い混合気」の確認です。試しに、当店在庫のR100RSからO/H済みのキャブレターを取り外し、交換してみます。

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フツーに掛かって、フツーに吹け上がるじゃん・・・。

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(動画でご覧いただけます。)

モギー刑事 「犯人は、この街にいるッ!」

てことで、キャブレターをO/Hします。ついでに、せっかくご注文いただいた当店オリヂナルのスターターノブが干渉するので、後付けのフューエルフィルターを取り外し

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カチカチに固くなったホースも交換しておきます。

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このラバースリーヴもカチカチになってましたので、交換になります。

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お客様のほうでもO-リングやガスケットは交換されたそうですが、症状は改善しなかったようです。パッと見、確かに問題があるようには思えませんでした。

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モギー刑事 「どうした、顔色が悪いぞ?まさか、クスリか?」
ダイアフラム「見ての通り(フニャフニャ)、ただの疲れっすよ。やだなぁ。」

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ダイアフラムも張りがなくなっていましたので、中古良品に交換しておきます。ダイアフラムの張りはピストンヴァルヴの動き(反応)に直接関係してきますので、あまりにもヘタっている場合は交換することをオススメします。

モギー刑事 「最近、何か変わったことは?」
バタフライ 「シャフトのヤツ、ちょっと様子が変(動きが渋い)なんすよ。」
モギー刑事 「!」

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バタフライシャフトのO-リングが劣化しているのか、かなり動きが渋いです。これだけ渋いとスロットルの戻りにも影響しそうですので、やはりO/Hして正解でした。

モギー刑事 「あの回転のゆっくりした下降具合の原因は、コイツか・・・?」

ということで、バラバラに分解してキレイに洗浄し

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ビシッとO/Hしました。

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過去に内部の部品を交換されていないのだとしたら、ちょっと気になるトコロはありますが、これで症状に改善が見られるハズです。

捜査の途中ですが、スターター(チョーク)ケーブルの取り外しとフューエルホースの交換のついでに、お客様が気になっていたというエアクリーナーケースのこのズレも修正します。

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ガーン。ダブルナットにされてるー。しかも、まるで締まってないー。

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とりあえず、外したカヴァーとケースを

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洗浄してキレイにします。

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ブローバイホースの辺りから、けっこうオイルが漏れてますね。とりあえず、ホースクランプをしっかり締め付け直しておきます。

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漏れたオイルはココから垂れてきますので、気になる方は点検してみてください。

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トランスミッションの上部にややオイル混じりの砂埃が積もってましたので、キレイにしておきました。

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で、エアクリーナーケースをピシッと取り付け、しっかり固定します。

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エアクリーナーもかなりヤレてましたので、交換しておきました。無理に取り付けられたのか、金属のメッシュもめくれてましたので。

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タンクマウントラバーもかなりお疲れのご様子でしたので

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新品に交換します。

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また、ダイナコイルがしっかり固定できていませんでしたので、

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つか、フレーム側の取り付け部が割れているッ!

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ので、当店オリヂナルのステイに交換して、反対側に移設させていただきました。

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と、寄り道が長くなりましたが、O/Hしたキャブレターを取り付けて、いよいよエンヂンを始動します。捜査も大詰めです。

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ココで、モギー刑事が何かに気付きます。

モギー刑事 「オイ、オマエ何か知ってるな?」
ケーブル  「ギクッ!な、なんも知りませんて!」

にわかに現場がザワつき始めるッ!

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(動画でご覧いただけます。)

スロットルケーブルの動きが渋く、レヴァーがゆっくり戻ってました。ワイアインジェクターでグリスアップして汚れを取り除き、レヴァーの動きも軽くなったッ!

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(動画でご覧いただけます。)

モギー刑事 「こんなトコロにも協力者が隠れていたのか・・・。」

しかし、まだ主犯格の男は尻尾を出しません。もう一度現場に戻り、聞き込みに走るモギー刑事。(ガックシ)

モギー刑事 「オマエもヤツらの仲間かッ?」
スプリング 「さぁ、知りませんよ。フフフ。」

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元々付いているピストンヴァルヴのリターンスプリング(左)は線径が細く、ピッチも細かいものでしたが、捜査資料によるとこの年式の車輌ではこれがスタンダードなセッティングのようです。試しに太いモノと交換してみても、症状が良くなる様子はありません。

モギー刑事 「クソッ、一体どうなってるんだ・・・。」
カヴァー  「どうかしたんすか、刑事さん?」

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このキャブレターは、トップカヴァー(右)のピストンヴァルヴ挿入部に穴がないタイプですが、穴付きのモノに交換してみても、やはり大きな変化は見られません。トップカヴァーの組み合わせにも変更は加えられていないようです。

ニードル  「刑事さん、なんか探しモノでもあるんすか?フヒヒ。」
モギー刑事 「うっさい、すっこんでろ!(逆ギレ)」

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ジェットニードル(下)のクリップ位置も、捜査資料ではこれがスタンダードセッティングとなっています。試しに変更してみますが、ココでも大きな変化は見られません。

こうして幾つか気になるトコロを確認してみましたが、アイドリング時の混合気の薄さと回転がゆっくり下降するという症状は消えません。そしてついに・・・

モギー刑事  「犯人は・・・オマエだッ!」
スロージェット「グッ、グゥ~。」

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元々付いていたスロージェット(左)を新品に交換したところ、あっさり解決しました。ジェットの番手もスタンダードセッティングの#45、パッと見、穴もキレイに通っていましたが、わずかに詰まりがあったようです。ネジ山の先の形状に違いはあるものの、新品と同じサイズまで穴を修正したところ、元のスロージェットでも症状は再発しませんでした。バンザイ!

犯人確保ッ!確保ッー!

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(動画でご覧いただけます。)

ということで、ようやくフツーのメーターの針の動きになりました。

実は、スロージェットがアヤシイことは初めから分かっていたんです。パイロットスクリューの戻しが異常に多かった時点で、スロー系に何かしら混合気を薄くさせる原因があるとニラんでました。しかし、そこは敏腕デカ、モギー刑事。丹念に証拠を積み上げてこその犯人逮捕が信条なのです。(おかげで、すんごく時間が掛かりました・・・。)

モギー刑事  「しかし、まだこれで終わりじゃない・・・。」

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左シリンダーヘッドカヴァーから少しオイルが垂れているッ!

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ので、増し締めします。トホホ。

エンヂンの後側からも、ちょっと垂れてますね。あとでエンヂンをキレイにしたら、漏れてる箇所を確認します。

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以上、やっとフツーにエンヂンを始動でき、フツーに回転が上昇/下降するところまで整備&修理が終わりました。残す作業もあと少しですが、意外と大変なモノになりそうです。

 

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

 

犯行グループの全容解明まで、捜査の手を緩めるつもりはないッ!決意を新たに現場へと戻って行く、モギー刑事なのであった・・・。

 

(続く)

 

キャブレターに起因する吹け上がりの悪さの点検&修理、動きの渋いスロットル操作の整備から、ダイナコイル用ステイの交換まで、お任せくださいッ!

R100RS、始動困難ナリ。

たまたま当店ブログをご覧になり、整備の相談のご連絡をいただいていたお客様が、本当にご来店くださいました。有り難いことですッ!

症状としては、「とにかく始動が困難で、最近、特にエンヂンの掛かりが悪く、吹け上がり方もオカシイ」ということらしく、「自分の手には負えそうにないので、この際、しっかり診て欲しい」とのこと。実際に確認してみると、エンヂンが温まっているので始動はそれほど難しくはありませんでしたが、確かに回転の上昇、下降の様子がオカシイ。タコメーターの針の動きは、明らかに混合気が薄いときの症状ですが、どうもそれだけではないような感じです。

お客様がこちらのR100RSを所有されて5年ほど、オイルやブレーキ、タイアなどの消耗品はしっかり交換されてきたそうですが、他の整備についてはそれほど手を付けていなかったそうなので、各部の状態の確認も含めての作業になりました。ちょっと手強そうな予感もありますが、「バイク屋に頼むときは、自分でできない作業を頼むとき。請求書を見ても高いとは言いませんよ。ガハハ!」とのお言葉もいただき、俄然、ヤル気が出てまいりました。

 

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

 

いやん、カコイイ・・・。

ということで、お客様がお帰りになった後、さっそく冷えた状態からエンヂンの始動を確認してみます。

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(動画でご覧いただけます。)

まったく掛けられません。バイク屋ですから、エンヂンの始動にはそれなりに慣れているつもりですが、まったくダメです。何度セルモーターを回しても、掛けられる気がしません。一体、お客様はどうやってエンヂンを始動させていたんでしょうか?

とりあえず、簡単に確認できるところから点検します。

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すると、右キャブレターのスターター(チョーク)のケーブルの動きに、何か違和感が。

ガーン。レヴァーを操作してスターターを使用すると、その後、レヴァーを戻してもアウターケーブルが抜けてしまい

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スターターが利きっぱなしになっているッ!

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なので、スターターを指で直接操作して、ようやくエンヂンを始動させることができました。が、今度は

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(動画でご覧いただけます。)

まったく吹け上がりません。バイク屋ですから、スロットル操作にはそれなりに慣れているつもりですが、まったくダメです。何度スロットルを煽ってみても、吹け上がらせられる気がしません。一体、お客様はどうやってエンヂンを吹け上がらせていたんでしょうか?

うーん、何かが根本的にオカシイ。本当に俺に直せるのか・・・?

 

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

 

やってやるッ!

やはり、ココは基本の「良い混合気、良い圧縮、良い点火」に立ち返って、一つ一つ確認していくことにします。圧縮は、左右のシリンダーで同じような値がそれなりの数値で出ていましたので、問題なしと判断。となれば、お次は点火系です。

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マイナスネジが片方ないのも気になりますが、ポイントギャップはもっと気になります。何しろ、現状を確認しようにも0.10mmのシックネスゲーヂが入るかどうかといった具合で、しかもゲーヂが何かに当たってしっかり挿し込めないという。ポイントの動きを確認したいだけなのに、老眼の目を凝らしてもポイントが開閉しているのかすら分からない始末。

てことで、ユニットごと取り外し、分解します。

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犯人はコイツでした。

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一見、何食わぬ顔で

 

「今日の午後?何してたかって?ちゃんと開閉してましたよ、ホントっすよ。」

 

と言っているようでしたが、強引に口(クチ)を割らせたところ、大変なブツを隠し持っていることを白状しました。こりゃ、捜査の手(シックネスゲーヂ)が届かないハズです。

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敏腕デカ、モギー刑事の手により犯人も逮捕されましたので、ポイントを交換します。

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元通りに組み立てて、ポイントのユニットもキレイにしました。ポイントギャップはこの状態でも調整できますので、規定値0.40mm~0.50mmの範囲内にビシッと調整しておきます。コンデンサーはまだ新しいようなので、そのままにしておきました。

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オイルは漏れていませんでしたが、O-リングが潰れて変形していましたので、こちらも交換しておきます。

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いつものように、点火時期が確認しやすいようにホワイトペンで「S」マークを塗り、

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ポイントのユニットを元に戻してエンヂン始動!点火時期も調整!

どうなのよッ!

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(動画でご覧いただけます。)

始動性はかなり改善しましたが、今度は回転の下降具合の異常がより鮮明に・・・ということは、複数犯によるもの?事件はまだ続いているッ!

 

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

「請求書を見ても高いとは言いませんよ」

 

解決したかと思われたこの事件、まだ野放しの犯人がいることが判明。捜査範囲を拡げ、捜査費用も新たに計上し、引き続き犯人逮捕に向けて捜査を継続していきます。

 

(続く)

 

エンヂンの始動性の悪さにお困りの方、ご相談くださいッ!