R100RS、オイル漏れ修理と始動不良の点検。(その2)

オイル漏れ修理で入庫しているR100RS、内燃機加工屋さんからシリンダーヘッドが戻ってきましたので、作業再開です。

通常2週間のところ、数日早く仕上げてもらったので、こちらも頑張って作業に取り掛かります。レッツ・ゴー!

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打ち換えたヴァルヴガイド、ピカピカですね!
もちろん、指先で感じられるようなガタつきもほとんどありませんッ!

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今回、ヴァルヴフェイスを研磨してシートリングもカットし直してもらっているので、当たりは悪くないんですが

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ヴァルヴの擦り合わせを行い、確認しておきます。
しっかり閉じますように。(祈り)

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で、キレイに洗浄してシリンダーヘッドを組み立てます。ピカピカ~。

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シリンダーヘッドを組み付け、ヴァルヴクリアランスを調整すれば

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バッチリです。良い感じに組めたんじゃないでしょうかッ!

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それにしても、状態の良い車輌です。
ヘッドカヴァーを固定するスタッドボルトまでピカピカです。当然、ガスケットなしでカヴァーを乗せても、ピタッと面が合っちゃいます。これなら、オイル滲みすら起こりませんね。

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てことで、無事にエンヂンが元に戻りました。

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続いて排気系。シリンダーヘッドのネジ山もご覧の通りの良好な状態ですが、次回の取り外しを考え、しっかりアンチシーズを塗っておきます。

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できました。

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あとはキャブレターを戻せばエンヂン始動となるんですが・・・

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ピストンヴァルヴの汚れが気になったんで

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取り出して洗浄しちゃいました。

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といっても、汚れてはいるもののピストンヴァルヴの動きは悪くありませんでした。日常的に乗られている車輌ならあまり問題にはならないと思いますが、このまま汚れが付着していけばそのうち渋くなりますからね。あまり乗られない車輌だと、そのうち固着することもあります。なので、せっかくですのでスムースな動きに戻ってもらいました。

さらに、エンヂン洗浄中に気付いたオイルフィルターのガスケット。モノサス以降の車輌では、この紙製のガスケットは基本的に不要なんです。
おそらく、どこかのタイミングで使用され、その後のオーナーも同じように倣って使ってきたからだと思いますが、本来の白いO-リングによるシール性を損なうだけでなく、油圧の低下を招いたりしますので、ご注意ください。

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むしろ、モノサス以降のエンヂンの場合、この白いO-リングを嵌めたときのハミ出し具合をよく確認してください。指先で触ってO-リングがしっかりハミ出ていれば良し、取り付け面とツライチのようであればスペーサーを追加します。

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あとは、取り付け面をしっかり均してキレイにし、元通りに組めばOKです。

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というわけで、オイルも交換してエンヂン始動ッ!

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(動画でご覧いただけます。)

点火時期もビタッと安定していますッ!

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んが、フロントカヴァーを取り付けようとしたところ、ダイオードボードのマウントが破断してました・・・。

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(動画でご覧いただけます。)

在庫がないので慌てて注文、明日にも届く予定です。マウントが届き次第、交換して最終確認しますので、週末の納車には十分間に合うと思います。もうしばらくお待ちください。

 

(続く)

 

シリンダーヘッドのO/Hだけでなく、オイル交換やフィルター交換、不意のダイオードボードのドラブルなども、ご相談くださいッ!

R100RS、オイル漏れ修理と始動不良の点検。

以前に当店オリヂナルのETC用アンテナステイをお買い上げいただいたお客様、たまたまお近くにお住まいとのことで、今回はプッシュロッドチューブからのオイル漏れの修理をご依頼いただきました。有り難うございますッ!

で、ご来店をお待ちしていたところ、出発直前にセルモーターが回らなくなり、エンヂンが始動できなくなってしまったとのご連絡。結局、当店のトランスポーターで引き上げることになりました。近いことが幸い?しましたが、お客様にとっては嬉しくないトラブルですね。

おっ、アンテナステイもキレイに収まってます。ウレスィ~!

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さて、エンヂンが始動できなくなった原因を探りますか。

 

~数分後~

フューズの接触不良も疑わしかったんですが、原因はバッテリーの+ターミナルの接触不良でした。わずかなナットの緩みでも、セルモーターを回せなくなることがあるんです。端子の接触面をキレイに磨いてしっかり締め付けたら、ちゃんとセルモーターは回るようになりました。

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が、今度はセルモーターが空回りしてクランキングしてくれません・・・。どうも、ソレノイドスウィッチが上手く働いていないようで、アーマチュアコイルが虚しく回っているだけのよう。クランキングできないと火花も飛ばないので、タコメーターも動きません。

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(動画でご覧いただけます。)

てことで、お客様に了解を得て、セルモーターを修理することになりました。

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といっても、在庫しているマグネット剥離対策済みのハウジングに交換したO/H済みのValeo製セルモーターに取り替えるだけなんですが。

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ササッと交換したところ、無事にクランキングしてボボンッとエンヂンも掛かりましたッ!
これで、ようやくプッシュロッドチューブからのオイル漏れ修理に取り掛かれます。せっかくオイル漏れが直っても、エンヂンが掛からないようじゃ始動後の確認もできませんからね。

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ついでに、シートのヒンジ部が緩くなって外れやすかったので、紛失しているクリップの取り付けと同時に

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シートを開いたまま固定するためのブッシュも追加することになりました。

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シート表皮の一部に剥がれもあったので、エンヂンの修理の合間に接着しておきます。

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と、予定外の作業が続きましたが、いよいよプッシュロッドチューブのオイル漏れの修理です。

まずはオイル漏れの状況を確認、洗浄から。お客様が気にされるだけあって、けっこう潤いの強いオイル漏れですね。

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トランスミッション側からのオイル漏れはまだ気にするほどではなさそうですが、

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プッシュロッドチューブから漏れたオイルがオイルパン後方まで伝ってます。オイル消費も、一般に許される1リットル/1,000kmよりも激しいそうなので、けっこうな漏れだったのかもしれません。

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クランクケースとタイミングチェーンカヴァー、オイルフィルターカヴァーの合わせ面からも滲みがありそうなんで、洗浄後、オイルパンと併せてボルトを増し締めしておくことにします。

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オイル漏れの状況も確認したので、シリンダーとピストンを取り外します。

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プッシュロッドチューブのオイルシールが硬くなって変形してます。こりゃ、漏れるわけですね。それに、チューブ自体にも少しずつ漏れたオイルがこんもり堆積してますので、こういう場合はステインレス製のチューブに交換することをオススメしています。

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ステインレス製チューブに交換する際は、チューブを抜く前に元のチューブの挿入具合を良く確認しておきます。

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ステインレス製チューブは同じ深さまで挿入できないこともありますが、なるべく近い深さまで挿入するための目安になりますので。

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また、チューブにあるリング部の位置も確認しておきます。
ステインレス製チューブのリングは圧入されているだけで移動できるので、ズレている場合は元のチューブに合わせます。

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ピストンの状態は良好なものの、カチカチのカーボンがピストントップにたっぷりこびり付いていたので

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シリンダーとともに、頑張ってピカピカにしましたッ!チューブも打ち換えて、眩しいッスね~。

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27,000kmの走行距離なんで、シリンダーのクロスハッチもまだまだクッキリ残ってますし、ピストンとのクリアランスもOKでした。ピストンリングも問題なしで、一安心です。

エンヂン側もキレイに洗浄し、カム山とタペットの接触面も点検します。

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左右ともに異常なしッ!

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オイルフィルターカヴァーの周りなんかもキレイにしておいたので、エンヂン始動後のオイル滲みも見つけやすいですね。どうか、滲ませんようにー。

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フロントカヴァーとトップカヴァーも外しているので、ついでに洗浄しておきました。

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んで、シリンダーとピストンを仮組みしておいて

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シリンダーヘッドも洗浄と点検を行います。

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燃焼室とヴァルヴにもカチカチのカーボンが溜まってますので、

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それなりにオイルを燃やしながら走ってたのかもしれません。オイル消費が激しい理由も理解できますね。

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ただ、まさか右シリンダーヘッドのインテイク側のヴァルヴとヴァルヴガイドに、こんなにガタつきがあるなんてッ!やめて~!

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こちらは、一番ガタつきのなかった左シリンダーヘッドのインテイク側です。
残り2箇所もそんなに酷くなかったので、本来ならそのまま組んでもまあ大丈夫かなという感じなんですが、右側インテイクのガタつきは許容範囲を大きく超えてます。このままだと、せっかくココまでバラして組み上げても、オイル下がりによるオイル消費は激しさを増すだけで、時期をあらためて作業するとなると、また同じ工賃をいただかなくてはなりません・・・。

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ということで、またまたお客様に了解を得て、ヴァルヴガイドを打ち換えさせていただくことになりました。なんだか予想外の作業が増えてしまい、申し訳ありません・・・。

幸い、ヴァルヴのステムに異常な磨耗がなかったので、ビシッとキレイに洗浄して内燃機加工屋さんに届けました。これでヴァルヴも交換なんてことになっていたら・・・、くわばらくわばら。

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2週間ほどでシリンダーヘッドが仕上がる予定ですので、それまでの間は外した部品と車体を保護して、作業待ちです。仕上がり次第、キッチリ組み上げますので、もうしばらくお待ちください。

 

(続く)

 

プッシュロッドチューブのオイル漏れや、シリンダーヘッドの点検とO/Hも、ご相談くださいッ!

長期不動のR80、サブフレームの取り付けとエンヂン始動。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

いよいよ外装を取り付けて、ビシッと仕上げたいと思います。レッツ・ゴー!

と意気込んでみたものの、シートベースの状態が悪く、意気消沈。
状態の良い中古シートをずっと探しているんですが、なかなか良い出物が見つからず・・・。

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シートは引き続き探すとして、できるコトから進めます。

てことで、サブフレームとシートロックをキレイにします。

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シートロックのリリースボタンの動きの渋い車輌は意外と多いですが、分解して清掃、グリスアップしてやれば、リリースボタンもそこそこ軽くなりますね。

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それと、リリースボタンに付く黒い樹脂製のキャップがなくなっている車輌もたまにありますが、このキャップがあるのとないのじゃ大違いです。なくなっている方、まだ純正部品が出ますので、是非、ご注文を!

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サブフレームが付くと、途端に雰囲気が出てきますね。

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続いて、リアフェンダーと

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テイルランプ周りを取り付けたいところですが、

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シートがまだ準備できてないので、先にエンヂンを始動しちゃいます。
つか、ガマンできん!

一応、あの酷いガソリンタンクの代わりのタンクも入手していますが、とりあえずコイツで。
上手くエンヂンが掛かるかな?

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ウヒョ~!
さすが、エンヂン腰上とキャブレターをO/Hしただけあって、あっさり始動!同調もすんなり決まり、小気味良いタペット音を奏でながらすぐに安定したアイドリング状態になりました。バンザイ!

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点火時期もビシッと調整。安定してますね~。ウヒヒ。

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アイドリング時の発電はこんなもんですが、

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少し回転を上げて1,500rpmくらいにすれば、この通り。
OHV-Rの発電系はウィークポイントの一つですが、この車輌は今のところ問題なさそうですね。

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フロントカヴァーを取り付ければ、エンヂン周りの作業は終了です。イヤッホーイ!

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良いエンヂンに仕上がりそうな予感。ニシシ。

 

(続く)

 

シート周りの整備や、エンヂンの点火時期調整、発電系のチェック等、ご相談くださいッ!

長期不動のR80、エンヂンの組み立て。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

シリンダーヘッドが内燃機屋さんから戻ってきたので、いよいよエンヂンを組み立てます。

2週間ぶりに再会したシリンダーヘッド、

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打ち換えたヴァルヴガイドが眩しいッス。

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シートカットもバッチリです。

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ヴァルヴはこんな有様でしたが・・・

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再利用可能な状態だったので、フェイス研磨してもらって復活です。

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プッシュロッドチューブの収まる穴も

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キレイになりました。

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カムの当たり面も確認しておきます。
良い状態ですね。

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反対側も

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バッチリです!

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なのに、タペットは全滅・・・。

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幸い、中古良品があったので交換しておきました。

けっこう、こんなふうに虫食い状態になっている車輌は多いですね。
開けてみないと分からないトコロですが、一度できたピッチングによる傷は、成長することはあっても小さくなることはありません。プッシュロッドのオイル漏れの修理のついでなんかに、確認することをオススメします。

ピストンリングは新品に交換するので、合口隙間も確認します。
3本とも、規定値内にビシッと収まってました。

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てことで、ピストンとシリンダーをクランクケースにを取り付け。

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このとき、ピストンの向きを忘れずに確認します。ガスケットも表裏に注意です。

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あらかじめヴァルヴとヴァルヴスプリングを組んでおいた(写真撮り忘れ)シリンダーヘッドと、状態を確認しておいたロッカーアームを取り付けて、

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フライホウィールを上死点にして

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ヴァルヴクリアランスを調整してやれば、

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エンヂンの組み立て終了です!
なんか良いエンヂンになりそうな予感。ニヤリ。

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もう少しでエンヂンを始動できるかな。楽しみ~!

 

(続く)

 

オイル漏れの修理のついでに、シリンダーヘッドのO/Hも、ご相談くださいッ!

長期不動のR80、エンヂン周りの整備とクラッチの点検。

ちょっと前に仕入れた長期不動のR80、少しずつ再生に向けて進んでいます。

シリンダーヘッドを内燃機屋さんに預けている間に、できる作業を進めます。
そろそろシリンダーヘッドが戻ってきそうなので、エンヂン周りの作業をしておきます。

フライホウィールとクラッチ周りを目視で点検します。

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汚れはありますが、オイルの滲みも漏れもないですね。
ココにオイルが溜まっているようだと、ちょっと大変な作業になります。

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せっかくココまでバラしているので、クラッチの状態も確認しておきます。
プレートに異常な磨耗もなく、フリクションディスクの厚みも十分残ってました。まだまだ数万キロは行けそうです。

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てことで、キレイに清掃したクラッチ周りを元に戻します。取り付けにはセンター出しツールが必要ですね。ボルトとワッシャーも再利用不可なので、新品に交換します。

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オイルパンも取り外して中を確認。
そんなにヒドイ状態ではないですね。スラッヂの沈殿物も多くありませんし。

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ん?オイルポンプのストレーナーに、なんかゴミが。

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プッシュロッドのオイルシールに塗られた、あのガスケットのカスです・・・。

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こういうことがあるから、指定されていない箇所への液体ガスケットの使用は避けるべきなんですよね。いらぬトラブルの原因にしかなりませんから。

てことで、ストレーナーも取り外し、洗浄します。

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オイルパンも洗浄すれば

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この通り。

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もちろん、内側もピカピカに。

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余談ですが、オイル汚れの付着していた場所のほうがキレイになりますね。アルミの肌が白く粉を吹いたトコロ(錆び)は、洗浄しても汚れがキレイには落とし切れません。

ストレーナーを元に戻して

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オイルパンを取り付けます。

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オイルフィルターも交換します。

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エンヂンのフロントカヴァーとトップカヴァーも

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洗浄してキレイにしておきます。

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もういっちょ、ヘッドカヴァーの面出しも。

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カヴァーの中央部の当たりが悪かったんですよね。

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スタッドボルトも錆びと汚れがあったので

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キレイに磨いてやりました。

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オゥケイですね。オイル滲みも許さないヘッドカヴァーになったんじゃないでしょうかッ!

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これで、エンヂンを組む前の準備はだいたいOKかな?

 

(続く)

 

エンヂンのメインテナンスやオイル漏れの修理等、ご相談くださいッ!

ヘッドカヴァー、オイル漏れ修理。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

昨日、ヴァルヴクリアランスを調整したおかげで、またまた良い感じになりましたが・・・

ガーン。ちょっと漏れてます・・・。

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左ヘッドカヴァーの固定ナットの締め具合にちょっと違和感があったので、遠慮がちに締め込んでいたんですが、やっぱり少しトルク不足だったようです。オゥケイ、もう一度やりましょう。

昨日の今日だと、やはりキレイに剥がれます。

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固定ナットのネジ山がちょっと荒れてたのでタップで修正してみましたが、なんだかイマイチです。中古のナットに交換します。

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シリンダーヘッド側のスタッドボルトのネジ山もダイスで修正。幸い、スタッドボルトを取り付けるネジ山はしっかりしてました。全く問題なしです。ここのネジ山、よくダメになるんですよね。

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固定ナットがスタッドボルトにスルスル通らないと、固定ナットを締め付けているつもりが一緒にスタッドボルトまで締め込んでたりして、結果、スタッドボルトのネジ山を壊しちゃうんですよね。一番の原因は、オイル漏れを止めたいがためにオーヴァートルクで締め付けちゃうことなんですが。

今度はしっかりトルクを掛けられるようになりました。手応えがまるで違います。

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で、翌日、通勤で往復した後の様子。

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無事、オイル漏れも止まりました。一安心ですね!

 

オイル漏れの修理、ご相談くださいッ!

ヴァルヴクリアランスの調整。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

キャブレターをO/Hしてアイドリングの不安定さも改善し、なかなか良い感じになりましたが、もう一歩踏み込んでみることにします。

そう、ヴァルヴクリアランスの調整です。

本来ならば先にやっておくべきことでしたが、シリコンガスケットがベットリはみ出たヘッドカヴァーを見て、トボけてました。

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意を決してヘッドカヴァーを外すと

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出ました、内側まではみ出たシリコンガスケット。

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ヘッドカヴァーのガスケットも、どうやら自作のようです。純正のガスケットはそんなに高くないんですが・・・。

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しかも、ロッカーアームを固定するナットが間違った向きで締め付けられてました。

ウーン、こういう作業で満足しちゃう人はバイクいじるの辞めた方が良いですね、大きなトラブルを起こす前に。厳しいことを言うようで、心苦しいですが・・・。

ヴァルヴクリアランスの調整は、エンヂンが冷えた状態なら、ヘッドカヴァーを開けて割りと簡単に終わる作業なんですが、こんなふうにガスケットが残ったりすると余計な手間が掛かっちゃいます。シリコンガスケットはまだ剥がしやすいですが、純正のガスケットでも古いモノなんかだともっと酷くこびり付いてたりして、剥がすだけで大仕事になるモノもあります。現在のガスケットだと、そんなに貼り付いたりしないんですけどね。

泣き言を言っても前に進まないんで、洗浄します・・・。

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キレイになりました。当たり面も確認しましたが、ほとんど歪みもありません。シリコンガスケットなんて使わなくても、漏れなかったんじゃない?と思うほどです。おそらく、自作のガスケットの厚みがなかったので、そのせいで漏れてたんでしょう。

ついでに、ロッカーアーム周りも確認します。

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ロッカーアームのスリッパー、ベアリングに異常はありませんでした。

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ヴァルヴのステムエンドも悪くないですね。

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シリンダーヘッド側の当たり面もキレイになりました。こちらは、左側のヘッドに多少の歪みはありましたが、オイル漏れするほどではなさそうです。

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てことで、ロッカーアームを取り付けて、

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ようやくヴァルヴクリアランスの調整です。

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調整前は左側シリンダー側は少し広く、右側がけっこう狭くなってましたが、調整後は左右とも規定値にビシッと決まりました。このタイプのロッカーアームはスラスト方向のクリアランスがキッチリ調整できないので、どうしても音が出やすいんですよね。モノサス以降ならシムで調整できるので、そんなことはないんですが。

ガスケットも新品にして、

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キレイになったカヴァーを取り付けたら終了です。

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さて、どうなるかな?

 

ヴァルヴクリアランスの調整も、お任せくださいッ!

オイル漏れ、オイルフィルターの取り付けミス。

仕入れたばかりのR100RS(2本サス)、順調に不具合を洗い出してます。

状態を確認がてら通勤で使用していたところ・・・

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オイル漏れ。ハデにオイル漏れ。

初めはポタポタと滴る程度でしたが、だんだん悪化。一週間もしないうちにこの状態。滲みや漏れというよりも、噴き出しそうな勢いでした。
前オーナーはあまりエンヂンを回さない乗り方だったようで、全く気付いていなかった様子。ちょっと負荷掛けてテストしてたらコレですから、ある意味、運が良いですね。

さっそく、オイルクーラーの取り出し口を外し、オイルフィルターを抜きます。
ん?なんか変な気が・・・?

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スペーサーがこんなトコに付いてる!

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外したO-リングを見てみると、

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くっきり跡が付いちゃってます。

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組み間違えて、しっかりシールできてなかったみたですね。前オーナーは整備をご友人に任せていたそうなので、その方が間違えたのかもしれません。あとで教えてあげないと。

ガスケットをキレイに剥がして、

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フィルターとガスケット、O-リング、スペーサーを正しく組み付ければ、漏れは直りそうです。

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ビシッと取り付けできました。ボルトも怪しかったので、適当なモノに交換してます。(こんなトコロの普通のボルトですが、純正部品は廃番になっています。)

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バッチリです。ブォンブォン!回してテストしましたが、全く漏れる気配はありません。イエスッ!

 

オイル交換、オイルフィルター交換も承っておりますッ!